西ハム_スタメン

WestHam-TottenhamHotspur

さてさて、モウリーニョ政権の初陣でございました。モウリーニョが過去にユナイテッド等で監督をしていた時は感情10割でサッカーを見ていたのでつまんねーオヤジだな、くらいにしか思っていなかったのですがスパーズの監督になったのもきっと何かの巡りあわせなのでしょう。ポチェを惜しむ声がまだ聞こえてきますし自分もポチェへの愛着たっぷり大好きサポーターだったので気持ちは痛いほどわかりますが、前を向いているチームを応援するのもまたサポーターの務めだと思います。ということで、西ハム戦のレビューです!

西ハム Match Day

ファジーさの整理

まずポチェ政権から一番違いを感じたのは、選手のタスクが明確化されていたということ。如実に表れたいたのは前線の4選手である。4-1-4-1で守備時のオーガナイズをする西ハムに対してスパーズが一番最初に狙ったのはアンカーのライスであった。デレがライン間でボールを受けられる位置(主に左ハーフスペース)を取れば、当然ライスはケアに入る。はずなのだが、この試合でライス、2CBを大いに迷わせたのはケインの位置取りであろう。2列目まで降りてビルドアップの出口を作るケインに対しCBはそこまで出掛ける事は出来ないし、ましてライスはデレのケアで神経をすり減らしている。そこにケインが加わるのだからエラーが出て当然である。ライン間はデレとケイン二人で制圧していたといっても過言ではないだろう。そしてその後登場するのがSHで起用された7番と27番である。後でビルドアップの面でも記述するがこの試合ではソンは左大外、モウラは右ハーフスペースを主な位置としてプレーしていた。デレがライン間で受け、その瞬間には2人のスピードスターは既に前線に向かってスプリントを開始している。ケインのことが気になる、デレが何してくるかわからない2CBは大混乱、そしてソンの先制点へと繋がっていった。

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自分たちの特徴、それに対して適切なタスクが振られていることで活き活きとプレーできる。この短期間でモウリーニョが前線について仕込んだのはここらへんだったのかと思う。

ベン・デイビスという男

ファイナルサードはあくまでタスクの明確化、目に視えて一番の変化はビルドアップの面だったのは今シーズンのスパーズを見てきたスパサポの方なら共感していただけるのではないかと思う。今までのスパーズなら2CB+ボランチのサポートという形を取る試合が多かったが、この日は5レーンを埋めるようにデイビスが最終ラインに吸収されてオーリエを前に押し出してのビルドアップだった。モウラが試合を通して右HSに位置取っていたのもオーリエの押し出されがあってのこと。

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これによりビルドアップの出口はウィンクス、ダイア―、もしくは一つ飛ばしてデレorケインと、豊富な選択肢があった。これは前線のタスクが明確化されたこととも繋がりがあって、今まではボランチがサポートに入ることにより必然と出口が少なくなっていたが、選択肢が増えることによって相手のビルドアップ阻害の影響が少なくなり、さらにデレ、ケインがより積極的に受けられる位置に陣取るためスムーズなビルドアップが実現したというところである。デイビスはもともと眼が良いタイプのSBなので、ビルドアップでこの使い方をするのはとてもハマりそうでこれからが非常に楽しみな部分ではある。

大外、、、あれ、どこ??

ビルドアップの面でのオーリエの話をしたが、この試合モウラが右HSに入っていたことで右大外を使っての攻撃はほぼすべてオーリエが担っていたのだが、それが顕れたのって結局ケインの得点シーンだけじゃね?と思っている。あのシーンもケインがボールを引き出すために降りていたからこそ大ファーでドフリーになれたわけだけども、オーリエは守備時の強度の高さをしっかりと出して、そしてそのまま大外から攻撃も!というのは正直鬼のようにきつい仕事だと思うので、一発で仕事を遂行したオーリエは見事としか言いようがないかなと。そこらへんのタスク過多はディテールを詰めていけば改善される点だと信じているのでこのままオーリエが毎試合マラソンを続けてキプチョゲになる将来を迎えないことを祈るばかりである。

俺たちの挑戦はまだ始まったばかりだ!

初陣としては正直かなり良い出来だったと思います。ダイアーのポカが少し気になったりもしましたが恐らくこれまでよりは出場機会も増えるであろう彼には期待を持って見守りたいと思います。

とにもかくにも、まずは次の試合に頭を切り替えてグループステージ突破を決められるようにサポートしましょう!COYS!!!

西ハム スタッツ


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