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暗号資産への投資の最大の敵って?

今回は投資心理について
少し話したいと思います。

「具体的な戦略を早く見せろ!」
と感じてる方も
いらっしゃるかもしれません。

はい、すみません。
その気持ちは十分わかります。

中の人自身も、
株式投資の本で投資心理関連の内容を見ると
「なんじゃこりゃ~!」
と思ったことがあります。

以前のブログでお話しした通り、
投資で重要なのは
心理・投資戦略・リスク管理
の3つです。

成功する投資の50%は心理
40%はリスク管理で決まります。

投資戦略は10%と、
ごく一部の要素に過ぎません。

これからお話しする
投資心理」のパートは
注意深く読んでください。

繰り返し、お読みください。

私たちの脳は投資の最大の敵です。

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今回の記事を読めば、
人間の脳の盲点を理解し、
なぜ(特に個人)投資家の大半が
損してしまうのか、
投資をやって損をする
という悲劇を避ける方法が分かります。


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私たちの投資心理は状況によってコロコロと変わる (Source: https://gentosha-go.com/articles/-/20792)

暗号資産に投資している人の心理を
先に学んだ後に、
具体的な投資戦略を学んでいきましょう。

この連載の核心となる内容は
「誰でも真似できる暗号資産の投資戦略」で、
この戦略は具体的かつ明確で、
投資初心者でも
そのまま真似することができます。

すなわち、買い付け、保有、売り付け、
リスク管理の内訳が数値化されており、
明確なルールに従います。

決まった「数字とルール」にしつこく粘る
投資戦略の有効さを主張したいのです。

「 投資には直感が必要だ」
と言う方も中にはいるでしょう。

戦略の具体性がなく、計量化が難しければ、
人の主観が介入するようになります。

何となく、暗号資産の未来に期待しているので
長期保有している人も少なくないでしょう。

しかし、これがすべての
不幸の始まりかもしれません。

戦略なしに感情や直感で投資すると、
長期的には
必ず失敗する
と敢えて断言します。

もちろん直感でも収益を出せる、
選ばれた才能も0.01%程度の確率で
確かに存在します。

しかし、みなさんが
選ばれた才能を持った投資家である確率は
どのくらいか?
ということを考えると、

感情任せで投資するのは
やめておいた方が良さそうです。


人間の脳は投資が苦手

実は人間の脳は、
投資をうまくできるように設計されてません。
後ほど詳しく説明するつもりですが、
脳は矛盾だらけです。

私たちは人間が
合理的で論理的な生物だと勘違いしています。

しかし、そういうケースはごく一部にすぎません。

人間は感情に強い支配を受けています。
脳は投資の合理的な判断に慣れていません。

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人間よ、投資は猿の方が上だそうですよ!

行動経済学に寄与した功労で
ノーベル経済学賞を受賞した
ダニエル・カーネマン
(Daniel Kahneman)教授は、
我々の脳には二つのシステム、
すなわち、直感システム(reflexive system)と
推論システム(reflective system)が
存在すると主張しました。

直感システムには
他の動物と同様に本能が含まれています。
生命を維持していくために
必要な感情をつかさどっているのです。

例えば、突然音がしたところに注意を払ったり、
相手の声から敵意を感じたり、
火に触れたら手を引くといった行為は
本能的な恐怖や嫌悪により
コントロールされます。

直感は頭で考える必要なく、
素早い反応で現れます。

推論システムは複雑な計算など
論理的思考や理性が必要な状況で発揮されます。

例えば、2+2=4のような問題は
直感システムを通じて、
感覚的に解決することができます。

ですが、17×24のような複雑な計算が
必要な問題である場合、
直感システムは、答えが5か5,000ではない
というのはすぐ分かりますが、
答え(=408)を出すためには、
推論システムを使わなければいけません。

直感システムは日常生活で非常に重要であり、
ボーっとしている状況でも、
正確に反応できるようにサポートします。

そして、直感システムは休むことなく
24時間365日稼働します。

2+2=4を頭の中で
計算しないように防ぐことはできないし、
大声が聞こえたら、声が聞こえた方に
目が行ってしまうようになるのと同じです。

一方、論理的かつ合理的な判断を担当する
推論システムは、
私たちの意志なしには作動しません。

推論システムが
作動するには努力と注意が必要です。

日常生活の大部分は
感覚的な直感システムにコントロールされ、
たまに必要な時だけ
論理的な推論システムが活用されます。

疲れてる時、お腹が空いてる時、
面倒くさい時、忙しい時など
気が散った時は推論システムを稼動する
努力とエネルギーが足りなくなります。

この時、推論システムが必要な場合にも、
直感システムの命令に従うことが多いのです。

私たちは95%の推論システム、
5%の直感システムで動くと思いがちですが、
大半の人は正反対です。

直感システムは簡単な状況では
正しい決定を下すことができますが、
論理が必要な状況では、
誤った決定を下すことが頻繁にあります。

すなわち、「バイアス(bias、偏り)」
のワナにハマってしまいます。

論理的かつ合理的な判断を下せないことは
投資では致命的です。

金融市場は直感だけで対処するには
あまりにも複雑だからです。

なので、直感システムが悲劇を生み出す前に、
主観的な判断が必要な状況を
できる限り避けることをおすすめします。

数十年を勉強して経験したベテランや
自分の頭脳を信じすぎるナルシストの戦略より
実は単純で機械的な投資戦略が、
収益率がはるかに高いのです。

具体的にどのようなバイアスのせいで
私たちはワナにハマってしまうのかを見る前に、
ここで非常に重要な事実を伝えておきます。

まず、 自分のお金を株や暗号資産市場に
投入する前にはある程度、
推論システムを稼動できます。

しかし残念ながら、
買い注文後も、
推論システムだけを活用できる
理性的な人間はだれ一人いません。
中の人自身も例外ではありません。

買い注文後、時間が経てば経つほど
直観システムが
私たちの頭脳を支配しはじめます。

極端な話、私たちの脳は、ゆっくりと
人間レベルから猿レベルまで落ちはじめるのです。

投資家のIQが200であれ、50であれ、
普段の知能は大きく関係ありません。

どんなに頭のいい人でも、
みんな猿レベルになります。
もちろん、私も同じです。

投資にお金を入れてしまうと、
私たちは皆、同じくサルなのです。

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いざ投資が始まるとみんなサルになっちゃう

サルレベルの脳のままでは、
暗号資産市場でお金を稼ぐのは困難です。

逆に考えると、
投資家の多くが
猿レベルの脳で投資しています。
(こんなこと言ったら炎上しそうですが)

したがって、
私たちは人間の脳の能力を
発揮することができれば、
簡単に投資で勝利することができます。

では、脳の能力を
投資時に発揮する方法は何なのか。

これを公開する前に、
直感のバイアスがどんなものなのか、
バイアスが投資家の口座を
どのように空っぽにするのか
について解説したいと思います。

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