歯科矯正デジタルワークフロー日記 プロローグ その1

@プロローグ@ 第1回

 大阪の商売人の家に生まれ、何故だか全く畑違いの矯正医(jos認定医)としてスタートして十数年になる歯科医師がゆったりとやんわりと書いていきます。私個人の考えだけではなく、今までに出会った素晴らしい先生や素敵な方々から得た技術や知識もオープンシェアしていく予定です。特に矯正治療のデジタル化に興味がある先生、これから矯正を学んでいこう!という若手の先生や歯科技工士さんなど、医療従事者の方々に向けて。

今後、予定している主なテーマは、、、

#矯正の未来予測 (あくまで予測です。。)
#歯科矯正デジタルワークフロー
#インビザラインについて
#インハウスアライナーについて
#矯正歯科の経営やマネージメント
#ペイシェントエクスペリエンス
#新しい矯正関連のニュースやプロダクト情報
#heyログ (食べ歩き…)暇な時に…

などなどゆったりと不定期(出来たら毎週)といったペースで記事にしていきます。。

# 今回は、矯正の未来予測 vol.1 のみ。

初回から飛ばすと続かないですから…それでは↓

いきなりですが、矯正医にとって歯科技工士の役割が重要になるという未来です。

来年3月に歯科技工士向け、デジタルワークフローセミナーを開催しますが、これは、そういうことなんです。歯科医師が策定した治療方針をアライナープランニングソフトで形にして、3Dプリンターでモデルプリントしてもらう。インハウスアライナー作製の一連の作業を、日々の診療を行いながら歯科医師が行うことは難しい。将来的に歯科技工士は矯正医にとって重要なパートナーとなり、インハウスを含めたデジタルワークフローを学んだ歯科技工士の需要は高くなっていきます。今後は開業医だけでなく、フリーランスの先生も歯科技工士を雇うメリットがあるのですが、その話はいずれ。。

今回、強く言いたいのは。

インビザラインやシュアスマイル、更に格安アライナーなどが台頭するなかで、

全てを内製化するインハウスアライナーは、歯科医師、矯正医がメーカー主導のアライナー矯正治療から主導権を取り返すための「闘い」なんです。そのためには、歯科技工士、歯科衛生士を含めたチームで挑む必要があります。

3年前、ダラスへ行った際、北米の矯正医は口を揃えて話していました。「早いうちにインビザラインに依存したアライナー矯正から卒業しないといけない」

「なぜかって?日本にもスマイルダイレクトクラブなみたいな会社がスタートアップすれば分かるさ。このあたりじゃ、インビザラインは5000ドル。製作費を支払って残るのは?!なに?日本は8000〜9000ドルくらいだって?!笑」

「日本は天国だな」

そうなんです。地域に寄りますがアメリカのインビザラインの費用は年々下がっています。。それはD2Cの格安アライナーによる影響があると言われています。彼らにとって、そのような状況になっていない、アライナー矯正治療の需要が高まっている日本の現状は天国なんでしょう。しかし、大手商社までがアライナー矯正に参入し始め、スマイルダイレクトクラブと同じD2Cのアライナー矯正までがスタートアップした日本の未来は今のアメリカ🇺🇸なんです。

このように、大きく変化していく矯正治療において私たち矯正医、歯科医師が質の高いアライナー矯正治療を患者に提供するために、格安アライナー矯正に対しての差別化を図るために出来ることは??

次回に続きます。



注: あくまで、この記事は個人の私見です。







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