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ウサギと楽しく暮らす50の方法3巻(5〜6)

そんなこと知ってるし。他の本にも書いてあるし。なんてあんまりがっかりされていないことを祈りつつ、続きを書いています。

言い訳ではありませんが、コンパニオンアニマル歴の長いウサギは、飼い方の基本はある程度確立されています。飼育書も何冊も出ています。たぶん。しかし、「楽しく暮らす」ことに焦点を絞ったものは恐らくいくつもないはずです。

何匹もウサギは知っていますが、要所要所でウサコというもっとも思い入れのあったウサギを事例とした話になります。ウサコはただのペット以上に家族であり、友達でした。そんな関係の動物をペットでなく「コンパニオンアニマル」と呼んでます。

そのような関係を多くの方に体験してもらいたい。そういう気持ちで執筆しています。

5、最初はかまいすぎない

とか、言いながらどの本にも書いてある鉄則です。お迎えしたウサギを最初からかまいすぎるのは控えましょう。野生で狩られる立場のウサギは、基本的に臆病でストレスに弱いものです。何世代もペットとして暮らしてきて、野性時代のことは忘れてはいるでしょうが、本能には刻み込まれているはずです。

犬や猫もお迎え当初のかまいすぎはよくありませんが、狩る立場と狩られる立場は決定的に立場が異なります。ウサギは犬、猫よりも慎重にやさしく接して安心させてあげるようにしましょう。

どの程度の期間、そっとしておくかは、ウサギの生まれた環境、ペットショップでの飼育のされ方、ウサギそれぞれの性格によって変わります。1週間とか3週間とかいろいろな説がありますが、よーくウサギを観察して接してみましょう。

ウサギは2、3匹から5、6匹同時に出産します。はじめは母乳の奪い合いで大変な競争ですが、そのうち落ち着き・・・ません。母ウサギは授乳の時以外、仔ウサギの面倒をみることはありません。仔ウサギも甘えにいくことはありません。

不思議なことに母乳の時間になると一斉に母親の元に向かいます。まるで競走馬のように。時間を知る手段などないのに、毎日ほぼ決まった時間に母乳を与えます。動物の本能というのは不思議なものです。

それから、ペレットや牧草を食べられるように巣立ちします。昼間ペレットや牧草で遊んだり、食べている振りをしていてもしばらく主食は母乳です。だいたい切り替えじきは2〜3週程度です。もっと遅いケースもありますが、それでも3〜4週程度でしょう。

ひとりで食事ができるようになったら、母乳断ちします。1匹で専用ケージで暮らす訓練をはじめます。店頭に出てくるのはこのくらいの時期です。人懐こいタイプは店員さんにも積極的に甘えますし、手から餌を食べることもあります。臆病な仔はケージの隅でじっと固まっていることが多いです。周囲の人目がないことを確認して、食事やトイレを行います。

思いのほかながながと、店頭に並ぶまでの話を書いてしまいました。ブリーダーさんや専門店によって具体的なシステムは異なります。しかし、ウサギの立場からしてみればほぼ同じような過程をへて、飼い主さんにお迎えされるわけです。

やんちゃなタイプでも、きっとストレスを感じているはず。臆病なタイプならなおさらです。

ここが新しいおうちだよ。ごはんもちゃんと食べられるし、トイレもきれいだよ、と安心させて徐々にストレスが軽くなるようにしてあげましょう。かわいいとかまいたくなりますが、じっと我慢です。

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本質的に内向的で自分勝手なわたしですが、世の中には奇人もいるものだなぁーと面白がってもらえると、ちょっとうれしい。 お布施(サポート)遠慮しません。必ずや明日への活力につなげてみせます!