明日使える!オフライン大会用盤外戦術集


微に入り細を穿つ

■自己紹介


オンライン:特になし。レート負け越し常連JCG予選落ち常連。
オフライン:RAGE6回出場 内4回Day2進出 内1回プレーオフ進出(決勝敗退)
見ての通りオフライン特化。本番に強い運量高めプレイヤーです。


本記事は、RAGEへの参加回数を重ねる内に意識するようになったこと、これから行おうとすることの主に知り合いへの共有用です。ご利用は自己責任で。一応明らかなマナー違反の類はないはず。

また、本記事に書いてあることの多くは、ある程度紙をやっていた人間からすればおそらく当たり前のことだと思います。そういった人たちにとってはあまり参考にならないかもしれません。他にやっていることがあったら是非教えてください。

最後に、この記事ではオフライン大会での最終ゴールを「何としてでも勝つこと」と設定しております故、「交流の場」を最終ゴールとされる場合は根本的に合わないかもしれません。ご留意ください。

■RAGEに求められるもの


構築とプレイ以外、つまりゲーム外の要素で必要なことを列記する。

RAGEではDay1、Day2共に6-1以上、その後3連勝が求められ、大変な長丁場になる。
また、勝ち上がるほど生活の主軸をシャドウバースに置いている、格上のプレイヤーと当たりやすくなる。
そういった過度に疲労とストレスがたまる状況下において、メンタルを一定に保つこと。これが1つ。

次に、練習量、組織力、才能その他で劣る者が強者に勝つために、ゲーム外の要素でたとえ1パーセントに満たない確率でも勝ちにつながる行為は、ルールに背かない限り全て行うこと。

最後に、同様の盤外戦術を用いる者の手の内を知り、それをさせないこと。

簡単にまとめると、
1心理的負荷の軽減
2ゲーム外からの情報獲得
3ゲーム外からの情報遮断

これらが盤外戦術を行う上での目的となる。

■メンタルを整える/整えさせない


①弱そうな格好をしない
人間は第一印象が大切。まずは相手に格下と思われないようにすること。
相手の心に余裕を持たせてはいけない。(あえて慢心させるのも、それはそれであり。)
(僕がやっているかは別として)できるだけチャラチャラした装いが望ましい。髪は必ずセットする。

②強そうな振る舞いをする
席への座り方、受け答え、画面のタッチの仕方、これらは全てたどたどしくなってはいけない。
常に余裕をもって優雅に振舞う。大会で遭遇したことがある強者の真似をすればよい。
態度が悪いのはマナー的にNGだが、過度にフレンドリーである必要はない。

③集中できる環境を作る
プレイに集中するためイヤホン推奨。もはや必須。また、大会で使用する端末に慣れておくこと。
通知や着信が来ない、容量に余裕のあるタブレットが望ましい。(僕はRAGE用にタブレット買いました)
睡眠時間は十分にとること。
バトル設定は個人の好みに依るところもあるが、リーダーアニメーションオフ、軽量設定、進化確認、ターン終了確認有り、補足情報有りがデフォルト。

④ルーティーンの設定
試合ごとに自分が勝てると思える状態にリセットするためのルーティーンを決める。
タバコ、飲み物、トイレ等々、任意のことで構わない。より大きな単位で大会ごとのルーティーンの設定もあり。
例えば、僕は毎回Day2弁当を食べない。眠くなることの防止もあるが、メインの理由はそれがルーティーンだから。

⑤ターンごとの時間に気を配る
時間切れを起こさないように、たとえプレイ時間が余っていようと、必要に応じて次のターンの計算をしてからターンを渡す。また、相手ターン中も常に考える。
というのは大半のプレイヤーがしていることで、相手がこちらのターン中に思考しているようであれば、あえて早めにターンを渡すのも良い。大切なのは思考ペースにおいて優位性を保つことである。

■相手の情報を得る


①twitterアカウントの特定
まずはマッチングと同時に相手のtwitterアカウントを可能であれば特定する。相手の得意クラス、直近の戦績、チームへの所属状況などから己との力量差を見極める。僕は本当に毎回やっている。

②人格の観察
人格はデッキ選択、プレイスタイルに少なからず影響を及ぼす。卓についたらまずは顔と挨拶などから相手の人格をある程度予測する。一応、わかりやすい例としては、
・神経質そう→プレイ難度が高いデッキを好む
・大雑把そう→プレイ難度が低いデッキを好む
決して先入観からプレイに影響でない程度に留める。これは別に外しても構わないが、デッキの出し順の僅かながらの参考になる。1つのクラスに2種類以上の環境デッキが存在するような場合は有効度が高くなる。
また、予測が当てれば自己肯定の感情を抱くことができ、精神的余裕が生まれる。

③手元の観察
デッキ選択画面から試合中まで、とにかく自分の次のターンのプレイがある程度定まっているなら、常に相手の手元を観察すること。
BO3のデッキ選択も、全卓PCだった頃は結構な精度で当てられたが、最近は難しくなってきた。それでも観察は一応するのが吉。「相手が何を考えているかを考える」練習を試合前からしておく。
試合中であれば、相手がプレイできるカードを残してターンを終えたのか、プレイしようとしてしなかったカードがあるか、それは対象をとるものかチョイスを持っているか、このあたりが推察できる。
具体的には、対ウィッチのマジックミサイル、炎の握撃、ドラゴンのイアンやガリュウ、ネクロマンサーの百鬼夜行や1ターン目にミヤコを持っていたかどうかなど。

一度手を放してから取りやめた時の動作があったか、ターン終了前に2回タップしていたか、1ターン目のターン終了までの時間を特に見逃さないようにすること。

④表情の観察
RAGEに出ていて解ったことだが、意外にもポーカーフェイスやブラフが苦手な人が多い。カードゲームとはここが決定的に違う。結構上位卓や有名な人でも顔に出る。
表情から得られる情報は、相手の手札の事故の具合、思考に余裕があるか、こちらの展開をどう受け止めているかなど多様であり、早期決着を仕掛けるか、長いゲームを見るかの一つの指標となる。

■相手に情報を与えない

これは単純に、上記をさせないための行動をすればよい。


①twitterアカウントを探らせない
もしあなたが有名なプレイヤーであれば諦めるしかないが、無名であればエントリーネームはtwitter等で使用するハンドルネームと一切関係ないものを使うべきである。

複数の使い捨て出来るハンドルネームや、突き詰めるならtwitterアカウントまで用意していると尚良い。もし特定されてしまうエントリーネームであれば、大会中はtwitterに鍵をかけておく。

②手元を観察させない/観察させる(応用編)
僕はデッキ選択画面では毎回冗談抜きに20回くらい無駄にタップしてから選んでいる。それくらい注意するに越したことはない。
試合中は、とにかく自分の挙動が特定のカードを連想させないように気を配るべきである。
そのために、あえてカードをプレイしようとしてから取りやめる動作や、実際は持っていないカードを想起させる動作(クラークを持っていないのに不意に指で3点数える、ギンセツを持っていないのにライフの回復計算をぶつぶつと呟く)といったブラフを取り入れるとなおよい。

④表情を観察させる(応用編)
実際に今までこれで決定的なプレイを誘発していくつか分岐がある試合を拾っているので、一番言いたくはなかったことではあるが、どうせあらゆるオフライン大会ではハンドルネームを変えているのでまあ自身に弊害はないかなと。要は手元と一緒で、観察されたくないことの逆をやれば良いだけ。
たとえば、
・手札事故を装う
・十分な回復やリセット手段があるにも関わらずアグロプランがきついフリをする
・復讐に入りたいがライフを削られたくないようなプレイと表情をする

など。今回は上2つは使える環境なので試す価値あり。

■真・応用編/最後に


今回の環境で特に有効と思われる具体的なテクニック1つと、盤外戦術を利用する際に留意すべき根本的な部分についての言及を1つだけ。


① 真・応用編「ターン終了前確認」を試合中にON/OFFする
前述のとおり、「ターン終了前に確認する」は致命的なミスを避けることができる非常に便利な機能である一方で、手元を観察してくる相手には特定のカードの所持が透けます。

特に見られたくないのが、ネクロのプリン、エルフの豪風リノセウスで、これらは1ターン目にプレイしない可能性がそれなりに高く、また初期から所持していたことを透かせたくないカードでもあります。
よって、これらのカードを採用するクラスでは、序盤にはあえて「ターン終了前確認」をOFFにしておくことを推奨します。

試合中にこれらの設定はいつでも変更できるので、メリットが薄くなる4、5ターン目あたりには再度設定をONにして、殴り忘れやプレイし忘れをケアしていくのが良いでしょう。2試合目に投げるデッキで設定を変更しておきたい場合、2試合目の最初ではなく、1試合目の最終ターンで設定を変更したほうが、よりスムーズで情報が渡りづらいです。

本当にこれで目に見えて勝率が変わるほどの、劇的なことではありませんが、僅かでも相手のしたいことをさせないためには、特に強者と当たる場合には留意しておいて損はないでしょう。

・一度オフにする

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・これで1ターン目に即ターン終了が押せる

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不要になったらON。試合終了前に再度OFFに。

画像3

② 最後に
最も重要なことですが、実はここまで述べた相手の観察、情報の偽装などの盤外戦術は、全て相手の盤外への理解度次第でやるべきことが毎回変化します。理解度の判断は、twitterアカウントの特定や卓についた際の挙動の観察の段階で行っていきます。

・相手が盤外への理解度が浅い場合
特に有効な戦術:己を強く見せる挙動/手元や表情の観察/表情のブラフ

相手が大会慣れしていないような方の場合は、こちら側が強者であると思わせる、見た目や仕草でのハッタリが有効です。決して威圧になってはいけませんが、「大会慣れしている」雰囲気を出していきましょう。
また、プレイ中は基本的に「視る側」に徹することとなります。手元や表情から最大限の情報の獲得を目指しましょう。

それに加えて、表情のブラフもそれなりに有効となります。

・相手が番外への理解度が深い場合
特に有効な戦術:盤外への理解度が浅いフリをする/手元や表情のブラフ

一方、相手が強者、特にカードゲーム上がりの人間に対しては、「視られる側」であることを意識しましょう。
ここの加減は難しいのですが、最低限相手に自信を持たせない程度の振る舞いをしつつ、こちらが盤外まで意識するようなプレイヤーではない「RAGEには何回か出ています」程度のプレイヤー像をイメージし、そう見せていきます。
その上で、観察の目を誤魔化すブラフを試合中はふんだんに盛り込んでいくことに意味があります。
相手の観察も無意味ではないのですが、相手も場数をこなしていればポーカーフェイスの類は得意なはず。手元や表情から読み取れる情報の過信は禁物です。慎重になりましょう。


兎にも角にも、「相手がどのレベルのプレイヤーか」についての観察は欠かせないということですね。

此度は以上になります。ご拝読有難うございました。

RAGEを陰から応援しています。

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