ドバイワールドカップはWBCか?(ノモケンさんコラムより)

今週の週刊競馬ブックを買ってみました。普段は競馬ブックウェブライトで楽しんでますが、このプランだと週刊誌に載っているコラムなどを読むことができません。多分ですが、上位のプランでも読めないのではないかと思います。以前にも書きましたが、週刊誌に載っているコラム「一筆啓上」を楽しみにしています。以前は週刊誌を毎週買っていましたが、今は競馬ブックウェブを申し込んでいる都合上、予算等の関係で毎週は買っていません。でもって、今週は日経新聞のノモケンさんこと野元賢一氏の担当回でした。

いま開催中の野球のWBCを引き合いに出して、サウジとドバイの開催について触れています。曰く、WBCは日本では盛り上がっているが、米国では日本での日本シリーズにあたるワールドシリーズの方が盛り上がっている点を取り上げ、日本の競馬と中東のこの時期の開催になぞらえています。今でこそ、メジャーリーガーの参加が増えてきて箔がついていますが、まだ私も野球を熱心に見ていた頃の第1回、第2回くらいのWBCではアメリカ代表ではメジャーリーガーがおらず、日本でもイチロー選手こそ積極的に出てきましたが、必ずしもチーム事情もあって全ての日本人メジャーリーガーが出てきていたわけではないと記憶しています。記事では、そんな日本代表も当初は収益配分の不公平さを盾に参加を渋っていたなんて話も紹介されています。

サウジとドバイでのこの時期の開催は、そんなWBCに似ているのではないかというのが、この記事におけるノモケンさんの主張です。

あまり詳細を書くわけにはいきませんが、今回のサウジ、ドバイでの日本馬の大量出走はこの時期の日本での開催の主力不在を招く結果となっています。でもって、日本馬ばかりが出てくる理由は他でもなく、上記の米国におけるWBCよりもワールドシリーズという位置付けと同じではないかという話です。まあ、よく言われていることですが、アメリカの優勝決定戦をワールドと言ってしまうのもどうかというのもありますが、それはさておき、ヨーロッパでのシーズンにおける格式のあるレースは中東のレースとは比べるまでもない低賞金ですが、そのシーズン中は欧州の有力馬は欧州内のレースに出てくるのであり、それはそのレースを勝つことで繁殖に入った後に価値が上がるということを重く見ているというわけです。

日本馬の大量出走は、結果的に有力馬の中東遠征による上位馬不在の日本のフェブラリーステークスなどの格を下げることになり、国際G1としての資格を危うくするのではないかという危機感をノモケンさんは抱いているというわけです。もちろん、馬主としては賞金の高いレースに出すということは優先度の高いところかとは思いますが、賞金が高いということだけでは格は得られないという話です。

とりあえず、海外で結果を残すことで盛り上がるというのはファン目線からは間違いありませんが、競馬の格というのはあまり普段は意識してませんでした。ただ、日本ダービーと同時期に海外G1があって、みんなそちらに行ってしまったらと考えると、そういう視点も大事なのかもしれません。

(了)

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