競馬専門紙のいま

この数日で競馬評論家の須田鷹雄氏が、競馬専門紙に関していくつかツイートしています。

最近の動向では優馬が関西地区での紙面販売を取りやめて、コンビニプリントのみにしたというのがありましたが、上記ツイートに関連して調べてみたら、勝馬が競馬ブックに吸収されていたというのを初めて知りました。

数日前に勝馬の金子トラックマンが、競馬ブックwebに取材結果を書いている旨のツイートをしており、情報提供したのかと思っていたら、wikipediaによると昨年の8月から傘下入りしているとのことでした。

専門紙の売り上げのほとんどが競馬場やWINSでのものという記事をどこかで見たことがあるのですが、無観客競馬が続く状況では経営状況はかなり厳しいのではないかと思われます。費用削減策としてのコンビニプリントへの集約、存続のための身売りなどがそれを表しています。会社経営という点では余力のあるうちに事業譲渡というのは正解かと思いますが、競馬専門紙は競馬以外に拡がらない業種ゆえ、他の新聞も同じような状態となれば、早々に限界が来ると思われます。一般的な書物を扱う出版社やスポーツ新聞などがその受け皿となってくれればいいのですが、出版不況の世の中ではそれも難しいでしょう。コンビニプリントやe-新聞などはコスト削減によるサバイバルの有効な手段になり得るのでしょうけど、優馬の発行会社はそもそも印刷会社ということで、本業への影響も考えられます。となると、すべてのケースでコンビニプリントわっしょいということでもなさそうです。

また、競馬をやるのに競馬専門紙が必要なわけでもないというのが事態をややこしくしていると思ってます。つまりスポーツ新聞。私もスポーツ紙を参考にすることがあるので否定はしませんが、150円前後で買える上に競馬以外の記事も読めますから、どう見てもコスパが高い。個人的には、圧倒的に専門紙の方が情報量が多いし有用だと思いますが、スポーツ紙は有名な人を使ってのコラムなどの強みがあるのも確かです。私もアンカツ指南の日は東スポ買ってます。

かように苦しい専門紙ではありますが、してあげられることは毎週購入することくらいで、あとは頑張って生き残って欲しいと願うだけです。

コロナ禍でJRAは売上を伸ばしている一方で、競馬専門紙が売れないというのは皮肉な話です。JRAが専門紙の支援をするという考えもありそうですが、それもおかしな話なので、とにもかくにもなんとか生き残って欲しい、ただそれだけです。

(了)

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