土曜絵画:(映画絵練習帳その5)

画像1 映画のシーンを15分で描いて、絵の練習をしようという『映画絵練習帳』その5です。ここでは映画の内容についてではなく、絵について語ります。今回もちびまゆさんが中心となって運営されている企画『 #土曜絵画  』に参加しておりますよー!
画像2 【王になった男(2012)】これは王の護衛の絵ですね。キャラクターとして表情の練習として描きました。この映画絵練習帳の絵は実際の映画の場面を見て描いている訳ですが、『静止画ではない絵』を描く練習にはすごい有効だな~と思っているんですよね。表情とか、動きとか、静止画として抜き出された画面は出来過ぎてて安定し過ぎるんです。顔は決まっているし、動きも一番映えるところで抜き出されてる。だけどそのちょっと手前の微妙な表情だったり動きだったりの方が結構リアルだったりして、そういうのを描きたいなーって思うんですよね。
画像3 【累 かさね(2018)】その1。これは個人的には事故物件のような感じの絵です。何回描いても思うようにならなくて、普段はそれでも涙を呑んで終わらせるのに3回やり直した問題作です。何が問題って、『3回やり直しても、大して上手くは出来なかった』っていうところなんですよねw。元々の構図自体は『運転手と後部座席の主人公を、互いの感情が分かるように一画面内に収める』という非常に素晴らしい画面構成で、そういう意味で描こうとしてたんですけど、色々欲張りすぎて上手くいきませんでした。
画像4 【累 かさね(2018)】その2。一回目が気に入らなくてやり直したんですけど、絶望した二回目ですw。元々構図(画面レイアウト)を描くためにこの場面を選んだはずだったのに、途中から『運転手の表情をいかに描くか』という方に力点がそれて、しかもそれも『表情なのか似顔絵なのか』でブレブレになってしまい、結果すべてが中途半端になってしまったという失敗の典型みたいな感じの絵ですw。普段の絵が満足してるという訳では決してないものの、見た瞬間『あ、これはやり直さないダメだ』と悟ってしまう哀しさよよよ。
画像5 【累 かさね(2018)】その3。そうして最終バージョンがこちら。うーん、全然良くないw。結局元の画面の浅野忠信さん(そう、運転手は浅野忠信さんだったのですw)がカッコよすぎて、『どうにかしてその雰囲気に近づけたい』と思った事が敗因でした。今これを見ても背中がぞわぞわするほど『これは無いわー』と思ってしまうのですが、もしかしたら見ている人にとっては私にとってOKな絵とNGな絵はそんなに違わないのかもしれません。そうかもなー、と思いながらも、やっぱり気になっちゃうんですねw。
画像6 【コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020)】こちらは江口洋介さんがモデルの絵です。意識としては似顔絵(顔が似せる)に近いかもしれませんが、これは自分の中ではOKな不思議。この時考えていたのは(目のシワのあたりを描きながら)昔はトレンディー俳優だったけど時間と共に変わっていくもんだなーって事と、(口まわりを描きながら)しかし口角どれほど上げられるねんって事でした。素朴に感じたことをそのまま描いていて、だからこそ納得できたのかもしれません。まぁ、微妙な差なんですけどね~w。
画像7 【KT(2002)】これは探偵のオフィスにしていた間取りを描きたくて描いた絵です。二人の間にあるドアはトイレのドアで、張り紙にはきっと人生訓とかマナーの文言とかが書いているんでしょうね。湯沸かし器のついた台所コーナーとか、きっと今でも普通にあるんでしょうけど『昭和だな~』なんて思いながら描いてました。レンズ的には広角を使っていて、そこらへんが上手く描けなかったなーとは思うものの、懐かしさ補正も相まって、割と気に入ってたりします。
画像8 【ザ・ライフルマン(2019)】主人公の少年兵です。描きたかったのは『少年』という部分で、どういう感じに描けば、どれくらいの少年らしさが残るのかを意識しながら描いてました。ただ、絵としてみるとあんまり好きじゃない絵ですねw。基本描く時は写実かキャラクターよりかを意識しながら描いているのですが、この絵は中途半端で気持ち悪い。多分『少年キャラクター』として描くべきだったんですが、妙に写実(というより写真起こし的な線の無神経さ)っぽさが出てしまいました。ポイントとしてカラーも使い始めましたね。
画像9 【ハウス・ジャック・ビルド(2018)】これはもう本編とは何も関係ないおじさんですね。ただ、おじさんが描きたかったw。というのも、この人はチョイ役で出ているに過ぎないのですが、それにしてはあまりにもクセが強いんですw。そういう人を見ると何はともあれ描いてみたくなるのは絵描きの性でしょうか。出来上がったおじさんも本物には叶わないものの、結構満足に描けました。
画像10 【ザ・キング(2017)】これは5人がビーチでくつろいでいる絵です。ここでの課題は『15分以内で人物を描ききる』ことでした。この15分というのがなかなか厄介で、いつも『ある程度見れる絵にまで持っていく』という目標を立てているのですが、座っている人の細かいデッサンをしていったらそれこそ一瞬で終わってしまうんですよね。この絵は身体のディティールは省略して、体の流れを意識して描いてます。腰から太ももの所だけ違う傾きになっているのが難しかったでーす。という訳で今回はここまで!ではまた次回~!

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