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切断消耗品の基礎知識②~切断ホイール~

切断ホイールは超砥粒と呼ばれる、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒の2種類があります。鉄系(炭素含有量が多い材料)はCBN、それ以外はダイヤモンドを推奨します。
切断ホイールは外周部に砥粒を電着させています。主に小型の精密切断機で使用します。切断ホイールは砥粒の粒度、集中度、ホイールの厚さに注意が必要です。砥石に比べると強い負荷は掛けられないため切断スピードは遅くなりますが、回転数は砥石より高速回転でき、曲がりにくいので綺麗で真直ぐな切断面を得ることが出来ます。
基板、セラミック、樹脂、軟鉄といった試料の切断に向いています。

切断能力を上げた、レジンボンドで作られた切断ホイールもあります。通常のホイールで上手く切断出来ない場合は、こちらをお勧めします。

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粒度

砥石同様に粒度が大きいほど切断時間を短く出来ますが、切断面は荒い面になります。逆に粒度が小さいほど切断時間が長くなりますが綺麗な切断面になりバリの発生も抑えられます。

集中度

簡単に言うと砥粒の数です。切断する試料に合わせて選択する必要があります。粒度を多くすれば早く切断出来るわけではありません。粒度が多いと目詰まりを起こしやすくなり切れなくなります。目詰まりを起こしやすい試料は集中度を下げると良い傾向になります。砥石の気泡同様に隙間が大切になります。

ホイールの厚さ

厚いものほど試料に与える負荷が大きくなりますが、ブレ難いので真直ぐ切断出来ます。薄いと試料に与える負荷は小さくなりますが、斜めに切断されてしまうことがあります。
ホイールの場合は高速回転させることでブレを抑える事が出来ますが、回転が速すぎると切断力が落ちていしまうので、実際に切断しながら調整が必要です。

保管方法

使用後の清掃が大切です。特に金属系は切断屑が錆びて固着する、いわゆる「もらい錆」が発生し切断能力が落ちる、ブレるという現象が発生します。使用後は必ず取外し水分を取り清掃してください。目詰まりが心配される試料を切った後は、ドレッシングを行ってください。


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