【卓球】ランキングポイントで考えるTリーグ戦力分析(男子編)【私の戦闘力は1万7千です】
10月24日(水)に開幕を控えた「Tリーグ」。
「開幕戦は木下マイスター東京とT.T彩たまのどちらが勝つのか?」
「記念すべきファーストシーズンの優勝はどこのチームがするのか?」
このように予想をしている人も多いと思います。
そこでTTD編集部は考えました。
なんとかして客観的にどこのチームが勝つか、優勝するか導き出せないか……。
そんなとき、24時間卓球で照井雄太さんがTリーグを紹介している時に、選手に点数を付けているのを見て、思いつきました。
「ITTFのランキングポイントで評価するのはどうだろう?」
ということでやってみました。
「ITTFランキングポイント」とは?
ITTF(国際卓球連盟)が発表している卓球世界ランキングを決めるために、選手に付与されるポイントのことで、ワールドツアーなどのトーナメントの勝ち上がりに応じて付与されます。
以前は、試合ごとに対戦相手と勝敗に応じて増減するレーティングシステムに基づいたランキングを発表していましたが、2018年1月から、トーナメントの勝ち上がりに応じてポイントが付与される新しいランキングシステムに移行しました。
ということで、チームごとに選手のポイントを、とりあえず書き出してみました(2018年9月の世界ランキングを参照しています)。
男子チームのランキングポイント
木下マイスター東京
張本 智和:13,314pt
水谷 隼:11,970pt
松平 健太:10,103pt
大島 祐哉:9,568pt
田添 響:1,398pt
田添 健汰:1,094pt
上位4選手の合計ポイント:44,955pt
T.T彩たま
黄 鎮廷:12,969pt
鄭 栄植:9,717pt
吉村 真晴:9,591pt
アポロニア: 8,781pt
平野 友樹:4,099pt
岸川 聖也:-(No Rank)
上位4選手の合計ポイント:41,058pt
岡山リベッツ
李 尚洙:13,374pt
森薗 政崇:8,715pt
上田 仁:8,081pt
吉田 雅己:6,878pt
吉村和弘:6,315pt
柏 竹琉:-(No Rank)
横山 友一:-(No Rank)
上位4選手の合計ポイント:37,048pt
琉球アスティーダ
丹羽 孝希:12,466pt
荘 智淵:11,520pt
陳 建安:9,342pt
江 宏傑: 1,993pt
有延大夢: 1,539pt
松平 賢二:1,308pt
小澤 吉大:-(No Rank)
上位4選手の合計ポイント:35,321pt
トップは木下マイスター東京
ランキングポイント上位4選手の合計がトップだったのは「木下マイスター東京」、その後は「T.T彩たま」「岡山リベッツ」「琉球アスティーダ」と続きました。
1位:木下マイスター東京:44,955pt
2位:T.T彩たま:41,058pt
3位:岡山リベッツ:37,048pt
4位:琉球アスティーダ:35,321pt
この結果だけ見ると、ファーストシーズンの優勝を飾るのは「木下マイスター東京」となります。
しかし、数値だけでは測れない実力や運、相性といったものもあります。
「私の戦闘力は53万です」と語ったフリーザも、覚醒してスーパーサイヤ人になった孫悟空に倒されてしまいました。
卓球でも、ランキングポイントが低いからと言って、上位選手を倒せないわけではありません。
そこをどうやって数値化、見える化すればいいのか……。
3日間程度考えました。
勝ち負けのブレ幅を知る
直近半年間(2018年3月~9月)で勝った選手・負けた選手で、最もポイントが離れている選手のポイントを、その選手のブレ幅として上限・下限として設定することにしました。
さすがに全チーム・全選手やるとなると、どれほどの時間がかかるかわからないので、男子開幕戦カードである、木下マイスター東京 × T.T彩たまのランキングポイント上位4選手のシングルスの結果のみ、調べてみました。
対戦結果は「卓球ナビ」のデータを参考にさせていただきました。
木下マイスター東京
◆張本 智和
上限:17,001pt(1位:樊振東)
センター:13,314pt
下限:6,663pt(64位:梁靖崑)
◆水谷 隼
上限:14,375pt(5位:オフチャロフ)
センター:11,970pt
下限:5,436pt(85位:劉丁碩)
◆松平 健太
上限:13,314pt(8位:張本智和)
センター:10,103pt
下限: 1,487pt(254位:HAM Yu Song)
◆大島 祐哉
上限:12,815pt(10位:カルデラノ)
センター:9,568pt
下限:1,137pt(301位:神巧也)
T.T彩たま
◆黄 鎮廷
上限:13,374pt(7位:李尚洙)
センター:12,969pt
下限: 2,050pt(197位:AN Ji Song)
◆鄭 栄植
上限:13,374pt(7位:李尚洙)
センター:9,717pt
下限:540pt(445位:HOU Yingchao)
◆吉村 真晴
上限:11,520pt(14位:荘智淵)
センター:9,591pt
下限:2,085pt(192位:MA Te)
◆アポロニア
上限:8,781pt(自分より上位の選手に勝ちゼロ)
センター:8,781pt
下限:1539pt(240位:有延大夢)
結果は?
こんな感じになりました。
縦軸がランキングポイント、横軸が各選手になっており、△が各選手の現在のランキングポイントを表しています。
縦線の上側は、その選手がここ半年で勝った最も強い選手のランキングポイント、縦線の下側はその選手がここ半年で負けた最も弱い選手のランキングポイントを表しています。
この図からわかること
張本智和選手と水谷隼選手は、高い位置で安定しています。
取りこぼしが少なく、格下に負けることはあまりないといえます。
それに対して、松平健太選手、大島祐哉選手、鄭栄植選手、吉村真晴選手は、大きく各上に勝つこともあれば、格下の選手にも負けることもある、ムラが大きいといえます。
最も爆発力、各上に勝つ力があるのは、張本智和選手と鄭栄植選手。
2人とも約3,700ptも上の選手に勝っており、試合をひっくり返す可能性を秘めています。
そして、最もやらかしている、格下に負けている選手は、意外にも黄鎮廷選手。
10,000pt以上ポイントが離れている選手に負けています。
アポロニア選手は、ここ半年は格上の選手に勝ったことがなく、自身のランキングポイントも木下マイスター東京の上位選手を上回っていないため、厳しい戦いが予想されます。
パッと見た感じ、合計ランキングポイントでもトップだった、木下マイスター東京の方が優勢に見えますね。
結論
Tリーグは10月24日(水)開幕!
結論は、開幕戦を見に行って確かめましょう!
開幕戦カードは「木下マイスター東京」×「T.T彩たま」
チケットはTリーグオフィシャルサイトから購入できます。
ちなみに、タイトルの「私の戦闘力は1万7千です」は、男子世界ランキング1位の樊振東選手(中国)のランキングポイント17,001ptからとりました。
女子編は、この記事の反応を見て、書こうか決めたいと思います。
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