見出し画像

スペンサー夫人(赤毛のアン)

50代の私は、赤毛のアン(アニメ)を見るにつけ、こんな子がいたら面白いだろうなあと思い、すっかりマリラやマシューの目線で見ている。
このアニメにも少しは悪人というか意地悪な人間も登場するのだが、私的に一番危険だなと思うのがスペンサー夫人である。
夫人はマリラ、マシューに頼まれて男のを孤児院から連れてくるはずが女の子のアンが間違って連れて来られる。
マリラは、アンを連れてことの次第をスペンサー夫人を問いただしにおとずれる。そこへ偶然やってくるのが子沢山で子守をする人手が欲しいブルエット夫人だ。スペンサー夫人は、神様の思し召しと言いながらアンをブルエット夫人に引き取られることを提案する。
いかにも意地悪そうなブルエット夫人にアンの体は硬直し顔はひきつる。
スペンサー夫人はこのトラブルを帳消しにしたいだけでアンが誰に引き取られるかということには興味がない。
アンの表情を見ても何も気づかないのだ。
スペンサー夫人は、孤児院から子供を連れてくるだけではなく、自身でも子供を引き取っている。一見良い人のようだけれどその実無神経な人である。
それに引き換え、アンを一度マシューと相談すると言いつつも連れ帰るマリラには感心する。マリラは厳しく真面目な気質の人間だが心が冷たくはないのだ。
ああ現実にもこんな人いるなあと、ふと思いました。
人は大概そんなに人のことをよく見たり考えたりしないものなので、ボランティアやっているとか気が効くとかで判断されることが多いでしょう。
しかし私が思うには良い人とは、人の痛みに敏感な人だと思うのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?