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💾 待ち受けるはデス・ディーラー

やあ、評議会メンバーのみんな。突然だが、君はこの絵を見た事があるか?

DEATH DEALER(1973年)

火の手が広がる荒れ野。鈍色にくすぶる空をハゲタカたちが舞う。灼けつく岩場を踏みしめる巨大な黒馬の背中に身を預けた、筋骨隆々たる戦士。血まみれの斧。角のついた兜。禍々しい意匠の鎧。巨鳥の描かれた盾。その顔は陰に落ちて見えないが、燃えるように赤い眼が、こちらを凝視している。DEATH DEALER(デス・ディーラー)と名付けられたこの作品は、空前絶後のファンタジー・アイコンとして、世界中にファンタジーアートのなんたるかを教えた、言わば金字塔ともいうべき存在である。

これを描いたアーティストの名は、フランク・フラゼッタ。ロバート・E・ハワードの「コナン」シリーズの表紙で、フラゼッタが明示した蛮人コナンの姿を見れば、フラゼッタこそが「バーバリアン」あるいは「ファンタジー」のビジュアルイメージを作り上げた男である事がわかるだろう。

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