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テイルズ・アット・ザ・ベイルファイア(6):焚き火の仲間

俺たちの炎はさらに強まっている。一年前の燠火(おきび)がまたも炎を立ち上らせ、前回からの同胞は無論、今年初めてこの炎を囲いに訪れた新たな戦士たちの顔ぶれもある。

少しずつかもしれない。それでも俺たちは、この火が昨年より大きくなっていることを知っているはずだ。友よ。焚き火の夜を間近に控え、今日は俺からいくつか話をするとしよう。

そうだ、とっておきのハチミツ酒がある。マーロの蔵出しさ。後で、狩人のバジャーが差し入れてくれた鹿肉と、ビッケマンの畑で取れた野菜のスープも振る舞おう。マーロのハチミツ酒は、舐めるように飲むんだぞ。甘いが、かなり強い酒だ。ゆっくり楽しんでくれ。

さて、始めよう。俺たちの明日に乾杯だ。



テイルズ・アット・ザ・ベイルファイア
〜焚き火を眺めながら語ろう〜

ようこそ。このシリーズ記事では、ペイントコンテスト「ベイルファイア」に関連したホビーアドバイスを届けている。今回は、ベイルファイアの締切に向けて、俺からいくつか君に伝えておきたいことがある。「改めて語っておきたい」と思った事があるからだ。


ベイルファイアは競争や戦いではない

「コンテスト」と言うと、腕に覚えのある猛者たちが集い、凌ぎを削って優勝を目指すように思えるかもしれない。参加者は互いがライバルであり、君は勝ち上がる為に死力を尽くして作品を仕上げる。そういうコンテストはあるだろう。だが、ベイルファイアはそうではない。

1:コンテストは怖くない」で俺は、“ベイルファイアは確かにコンテストだけど、評議会メンバーのグループ展示という、何よりも重要な側面がある”と書いた。俺はベイルファイアのことを、“オールドスクール・ファンタジーミニチュアのフェス”とも表現したことがある。

ベイルファイアは、ギスギスしたコンテストではない。

作品エントリーのことを“薪をくべる”、ベイルファイアに参加することを“焚き火を囲む”と評議会メンバーがツイッターで言うのを、君は見たことがあるかもしれない。そこにあるのは「安らぎ」であり「憩い」だ。そして俺はそうした表現を見るたびに、嬉しい気持ちになる。もし君がこれからエントリーをするなら、他の皆がそうであるように、剣を鞘に収め、リラックスして来てくれ。

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