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毎日を大事に、人に優しく生きる

夏の終わり。夕暮れ時になると、ヒグラシの鳴き声が聞こえてくる。カナカナカナ…という、物憂げで悲しげなその歌声を聴きながら沈む太陽を眺めていると、色々と昔のことが思い出される。場所や景色、人物はもとより、特定の明るさ、温度、湿度、音、匂い、あるいは味といったものも、しばしば記憶と強烈に結びつき、決して離れなくなるものだ。

おそらく君も、セミの鳴き声を聞くと思い出すことがあるはずだ。それは時として楽しいものだったり、悔しいものだったり、悲しいものだったり、甘酸っぱいものであったり、早く忘れたいものであったりもするだろう。思い出とはそういうもので、全部が全部楽しかったり、嬉しかったりするものじゃない。

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