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新製品情報:太古の種族、ヒポカンポ

天の大王あまのおおきみ
しろがねの方舟はこぶねを漕ぎて
彼方の海より降りたもう
星々の軸を戻し 安息の地に変えたるのち
泉の子らに黄金を授く

黙示録第1章

ヒポカンポたちが帰ってくる! 追加ミニチュアをリリースするにあたり、初弾で紹介した4アイテム(輿に乗る神官、戦士v1、暗殺者、騎手)も改めてレビュー&リリースすることにした。こと騎手については、新たに2つのバリエーションが追加されたので、製品自体もアップデートされたよ。

カエル人間ヒポカンポと人間の奴隷戦士たちはレジェンドデザイナー、ケビン・アダムズが手がけている。カメレオン人間であるポチョメネの造形はジョン・ロバートソン。ジョンは新進気鋭のミニチュアデザイナーで、イアン・ミラーの絵画をミニチュア化するプロジェクトで名前を上げた。今後、ジョンの更なる活躍が楽しみだ!

リリース予定

ハーミットイン商店での販売は3月4日(土)21:00から。

発売当日と5日(日)の購入分は6日(月)に発送確約だ。それ以降の購入は準備が出来しだいの発送となる(注文が殺到していると、即日発送ではなく、翌日になる時があるんだ)。購入の日時によって発送タイミングがずれる場合や、発送先地域によって日数が変わる場合もあるので注意してくれ。

なお、配達の希望日時指定がある場合は備考欄に書いておいてね! 


それじゃあ、レビュー行ってみよう!


太古より継承されし南方の異文明

注:ここで紹介するハルクウーべンでの背景物語は一つの例に過ぎない。君は、これらの背景をそのまま楽しんでもいいし、好きなように変えてもいいし、あるいは全く新たな物語を君自身で作り上げてもいい。君の世界で、彼らはどんな連中で、どんな物語を背負っているのだろう? 全ては君次第だ!

ハルクウーベン大陸を離れ、二面海の南洋へ乗り出した先に、南方大陸、あるいは熱極密林とだけ呼ばれる恐ろしい大地が広がっている。大陸南部に行けばすぐ、熱極密林のどこかにあるという黄金郷伝説を耳にすることになるだろう。古代の文明が今なお栄えており、そこには黄金が溢れている…家の屋根は黄金の瓦で葺かれ、街路には黄金板が敷かれ、人々は黄金の皿で食事をとっているというのだ。

だが、海流のせいか、あるいは何らかの魔法がかけられているのか、いかに熟達した航海者であろうと、船を壊すことなく熱極密林の沿岸に近づくことさえできない。途中嵐に見舞われるか、悍ましい海獣に襲われるか、あるいは突然座礁するか、船底に穴が開けられてしまう。その結果、南方大陸と熱極密林は、ハルクウーベンの民にとって今なお遠い秘境であり続けているし、ゆえに黄金郷伝説は数々の探検家や冒険者、そして強欲な貴族たちを魅了し続けているのだ。

海岸線までせり出す密林に覆われた灼熱の南方大陸にいかなる異文明が栄えているかは、伝説や風聞の域を出ない。少なくとも事実としてわかっているのは、ヒポカンポと名乗る古代文明の末裔たちが太古より栄え、彼らなりの正義と秩序をもって、熱極密林を治めているということだ。なぜそれが事実とわかるか? それは、ヒポカンポに関する明確で信頼できる記録が、ケイポン国のギムレス大書庫に残されているからである。

それは今を遡ること300年以上前、新暦1106年のことだ。神聖アルフモート王国の南境をなす霧の平原のただ中に、ヒポカンポを自称するカエル人間らの居留地を見出し、無事に生還した冒険者たちがいる。歴史学者レキメスがくだんの冒険者らと会見し、彼らの持ち帰った遺物や聞き取り内容を精査した結果、細部はともかく、ヒポカンポの存在自体は信頼に足ると証立てたのだ。

特別に神官との謁見を許された冒険者たちの(いささか誇張された)滞在報告によれば、霧の平原を作り出したのは他ならぬ彼らの祖先であり、〈大調和〉の一環として執行されたものだという。居留地にいるヒポカンポたちは、交代で守護を担っているというのだ。船さえ使わずに、遠く熱極密林と大陸西方内陸部を往来できる手段は明かされなかったそうである。

ヒポカンポが霧の平原を創ったかどうかの真偽はわからないが、霧の平原ができて以来、大陸南部に拠点を持つさまざまな邪悪の陸路北進が長らく阻まれていることも、また事実だ。

なお、くだんの冒険者たちは生還こそしたものの、二度と近づかぬよう警告を受けた。彼らの冒険譚を聞きつけ、ヒポカンポの居留地を目指した冒険者や軍隊を差し向けた地方領主もいたが、いずれも居留地の発見はできていない。

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