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じゃれ本オンライン

 を、やりました。
 今日はボードゲーム会だったんですが、手元にじゃれ本の在庫が無かったのに急遽やらなければいけない事態になり(820円をケチったわけではなく本当にそういう事態になった)、じゃあ試しにスマホでオンライン版をやってみっかという話に。
 まあ紙でやるのとは色々勝手が違いましたね。
 漢字の変換が楽とか、制限時間を設定できるとか、オンライン版もかなりメリットは多かったです。ボードゲームの中ではかなりオンラインとの相性が良いコンテンツだとは思います。
 が、まあせっかく集まったなら紙の方が魅力的かなと思います。趣が圧倒的に違うし、個人的に(仕事とか行政手続きに一切関係ないシーンでの)手書きって好きなので。
 あと、このゲームは最後に読み上げるところがいちばん面白いので、対面じゃなくて通話で読み上げても同じ雰囲気になるのかはちょっとわかんない。
 ただまあ作った話を後でアップロードする場合にはオンラインのが圧倒的に楽ですね。もうワープロ打ち作業したくないもん。

『ローレライ池袋』

それは美しい女性に見えた。 男は山間で薪を取る仕事をしている。 ある日山中の湖で物音がするため、 様子を見に来たのだ。 異常があれば自分が対処しなければならない。

女性に声をかけなければならないと思いながらも、男は動くことができなかった。女性は美しい声で歌っていたからだ。それは今まで聞いたこともない言葉で、何を意味しているのかは分からなかったが男にはこう聞こえた

ろっこーうおーろしーにさっそうとー! そう、阪神タイガースの応援歌である六甲おろしを歌っていたのだ。 なぜ池袋で阪神の応援歌を…?と疑問に思った男だったが、実はそれには深い事情があったのだ。

実はこの男は埼玉県民。2005年の条例改正により、埼玉県民は池袋より遠くに行くと体内に仕掛けられたダイナマイトが自動的に爆発するようになった。聖地と引き離された身を切られるような悲しみを彼は歌う。

彼の歌は池袋中に響き渡った。 池袋にある埼玉県民は思う。 もう争いはやめよう。 埼玉県民が池袋を埼玉だという思い込みが無ければ、皆に仕掛けられたダイナマイトは解除されるはず。 男の歌で1人、また1人と

ダイナマイトは起爆した 駅前、水族館、デパート、公園……あらゆる場所で爆発が起こった もはやこの惨劇を止められるものはいない、誰もがそう諦めかけたとき現れた人物がいた。 そう、

IKKOだった。彼女が「まぼろし〜」と叫ぶと、突然視界が歪む。 目の前で起きた爆発が全てなかったことになった。少なくともそう思わされた。

目が覚めるとそこは瓦礫の山。横倒しになったサンシャイン60、西武と東武だったものが廃線の上で混ざり合う。終わってしまったこの場所で、今日も少女は恋を歌う。少女の名は、琴&びんちょ。

『嘘野球』

99回裏、4アウト5,6塁。26回目のアタックチャンスを迎えて、鬼界ヶ島ブルーストッキングスはいよいよ切り札のクォーターバック・志村坂上を投入した。いよいよ最終日の東ホールにも決着が近付いている。

「アタックチャーーーンス」 児玉清の声が地下闘技場へ響く。 ここを抑えれば100回まで望みをつなげる事が出来る。 しかしチームメイトは一様に同じ疑問を覚えていた。 (ルールが分からない…)

野球とある以上ルールは存在するハズだ。しかしこの場にいる誰もが、そう児玉清でさえそれを把握していないことは誰の目にも明らかであった。 もはやスポーツではなくルールを探り合うLIAR GAMEが開幕した

児玉清のバットが、ピッチャーの投げるボールを真芯で捉えた! センター方向に飛んだボールはキレイな放物線を描き、バックスクリーンに直撃した。喜びながらベースを一周する児玉に審判から驚きの言葉が告げられる

「ファイナルアンサー?」 マスクを外した審判はみのもんただった。御法川一族は代々審判業に従事しており、みのもんたも今はケンミンショーと審判の二足のわらじ。 「残念!」 最後の希望は破り捨てられた……

パトカーのサイレンが鳴り響く。 迎えが来たのだ。 みのもんたは観念したように首を垂らし 「確かに私がやった事はセクハラかもしれない。しかし誰しもおっぱいを揉みたかったはずだ」 そう言って走り去った。

みのもんたは捕まった。 だがこれで全ての元凶がいなくなったわけではない。 あなたの周りにも"嘘"をついている人はいるのではないだろうか。 そう、あの坂上忍のように…

野球とは嘘である。坂上の言葉が胸に突き刺さる。そんなはずはない。俺たちが愛した野球は正々堂々、愛や絆を築く物だからだ!それを信念に挑んだ夏の初戦。激戦の末、俺たちの夏は終わった。

『甘い殺人事件』

殺人事件と言っても世の中にはたくさんの殺人事件がある。 その中でも特に"甘い"殺人事件の話をしようと思う。 被害者は17歳男性、一見特徴のない彼がなぜ殺されることになってしまったのだろうか。

甘味とは塩味、旨味、辛味、苦味と並ぶ味覚の一種である。甘いものは?と聞かれ、最初に思い浮かぶのはチョコレート等が有力だろうか。 例えばチョコレートの海で溺死すれば甘い殺人事件と言えるかもしれない。

それが実際に起こったのは1952年、イギリスのとある田舎町でのこと。小さな工場を経営していたチャーリー・ヘンダーソンという男が、ある夏の朝に死体で発見された。出勤してきた従業員が彼を見つけたのは、

巨大な機械の前だった。 チャーリーが機械の操作を誤って死んでしまうような事は有り得ない。 これは事件だと確信し、地元警察を呼びに走った。

だが何かがおかしい。走っても走っても、警察はおろか人間がいないのだ。 チャーリーはそのとき気がつき叫んだ「ここはチョコレート工場だ!!」

看板にはロッテと書かれている。 チャーリーは大好物のカントリーマアムを探した。世界からトッポが無くなった今、チャーリーはカントリーマアムだけを心の支えに生きてきた。

「残念、ここにはパイの実しかありませんよ」 チャーリーを迎えた佐々木朗希はすげなく首を振る。 「知ってましたか? このパイの実は64層からできてるんです……あなたの残りの寿命と同じですよ」

チャーリーは続ける。 そのパイの実は私だけではなく、貴方と2人で食べるものですよ。 佐々木朗希が顔を赤らめそれを受け取った。 パイの実を二人で食べる幸せな生活を送ったのだった。

『トイレランドセル』

「なぜベストを尽くさないのか」とは有名な偉人の言葉である。佐々木朗希投手が某決勝の最中ベンチでつぶやき、大爆笑が起きたというのは有名な話である。「ランドセルはトイレで背負え」とは誰のセリフだったろうか

そうだ、あれは新渡戸稲造が『武士道』に書いた言葉だった。武士道とは死ぬことと見つけたり。かの源義朝は、便所でズボンを下ろしているときでさえランドセルを背負った正装で刺客を待ち構えていた。

見る人間によっては異様に映っただろう。 しかしそれこそが武士として相手を斬るため必須な姿勢であったのだ。 刀を股に挟み、背中のランドセルが相手を向く程振りかぶる。 その時だ。

奥義、トイレランドセル。 そうつぶやくと男は股に挟んだ刀と股間にぶら下がるイチモツを目にも止まらぬ速さで振り抜いた。 剣道に残心という言葉があるように、小便にも残心がある。そう、最後の一降りだ。

通常、小便とは200mlから600ml程度と言われている。しかしトイレランドセルに必要な尿量は実に1000ml。 歴代の使い手の約7割は膀胱炎になるらしい。まさに諸刃の剣と言える技なのだ。

そこでセガが開発したのがトイレッツ。「おしっこの勢いで風を起こそう!」と、何も知らぬ一般人により大量の排尿を促し、「使い手」の増加に大きく貢献した。しかしスクエニも手をこまねいていたわけではない。

スクエニはトイレッツの改良版として、配信台付きトイレッツをリリースした。 人々は喜んでそれを利用したが、大量の録画データは残らずスクエニに送られていた。 全国のデータを使い何をしようというのか。

セガとスクエニ、二つのゲーム会社はこのトイレの映像を使ってついに今までどのような企業もなし得なかった禁断のゲームを作った。 それがトイレランドセル、小便という生理現象がゲームとして完成したのだ

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