Abletonのクロスフェーダで余韻ミュート
Twitter に殴り書いてる Ableton のメモを全部 note にバックアップしていこうというシリーズです。
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曲を作っていて、「一瞬無音にしたい」「ほぼすべて無音にして、1トラックだけソロで鳴らしたい」ことありますよね?
2mix にバウンスしてから無音にするなら話は早いんですが、まだまだバウンスせずに作業したい時もある。
"ほぼすべて"をひとつのグループにしてミュートのオートメーションを書いてもいいですが、グループ管理が猥雑になって見た目がヤなときもあります。
ミキサーソロボタンはオートメーション書けないし……
その悩み、クロスフェーダで解決しましょう。
そもそも「クロスフェーダって何?」という人は公式マニュアルを読んで。あるいは上の動画を見て察して。
これは主に DJ 用の機能なんですけど、オートメーションを書けばアレンジメントビューでも活用できます。
動画の解説
トラック1〜4を一瞬ミュートして「ウッ」って声ネタを差し込みたいな
トラック1〜4にセンドディレイをつけてると、オーディオを消すだけじゃディレイのポコポコ音が残っちゃう! 「ウッ」のソロにならない。
セッションビューに移動して、トラック1〜4とセンドトラックすべての"クロスフェーダアサイン"を"B"にする
クロスフェーダを左(A)端に動かすと、"B"の音がすべて消える!
アレンジメントビューに戻って、クロスフェーダのオートメーションを書こう。無音にしたいところで左端に動くように……
「ウッ」の裏側のポコポコが消えました。
センドの空間系だけじゃなくて、シンセの余韻を消したい時とかにも有効。MIDI ノートを消すだけだとリリースが残っちゃう。
crossfader カーブ (セッションビューでクロスフェーダを右クリックすると選べる) は7択あります。おすすめは "transition"。フェーダを真ん中にした時に、両方の音量がフルで出ている状態になるやつならなんでもいいです。
クロスフェーダの移動にはわずかに補間がかかります。オートメーションを階段状に書いてスパッとスイッチしたつもりでも、完全に 0 ms では無音になりません。
(その分イヤなクリックノイズは出にくいし、めっちゃトロいわけでもないので、音楽的には使いやすいです)上の動画のようなミュートのオンオフだけじゃなくて、オートメーションの書き方によっては「任意のトラック群をまとめてフェードイン」とかの効果も作れておもしろいです。カーブタイプ "Slow Cut" がやりやすいかな。
それを利用してこの↓曲の1:55あたりは、リバーブ類をミュートしたあとにヌルっと戻したりしてます。
以上
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