日記231012 (具体的な愚痴)
個人的な過去の愚痴です。
昔、声ネタ沢山刻んだ2stepがTwitterで一瞬バズった (100万再生いった) んだけど、そん時絡んで来た人の地味な嫌さが今もフラッシュバックする。
その音を聴いて「これはマルチネっぽい (おれがマルチネ出身なのを知ってか知らずか)、日本臭さがある」みたいな論旨のリプライだった。
なので、「待て待て、こういうのは日本に限らず海外にも全然あるんすよ」って具体的にいくつか曲を紹介してあげたんだけど、それには取り合わず、本国っぽくないと言われたことにムキになってるかのように捉えて上から宥めるような返しをされたんだよな。腹立たしいなあ。
5つの点で、こりゃだめだ、嫌だなあと思った。
第一に、細かいsampleを並べてメインフレーズを紡ぐことは日本独自の個性ではない。
まあ直感的には、日本人好みのする情報濃度の高さと言いたくなるのはわかる。けど、直感にかまけて現実を捻じ曲げるべきではない。Todd EdwardsだってAkufenだってPara Oneだって日本人ではないし、日本でばかりウケているアーティストでもない。The Rip-Off ArtistにRTHM、RamacodにColugo、Gary EssonにSpatula Cityの人々……自分の視野をマジョリティだと思ってしまうのは危険だ。
第二に、2020年に「マルチネっぽい」て言葉を使うのに、その意味するところが2011-12あたりだった (汁家さんやSubmerse氏が出してた時期を言ってるのだろうから)。
確かにその頃は盛り上がっていたが、いくらなんでも過去すぎる。以降の変遷で「っぽさ」は大きく変わっている。あからさまにインプットを停止しているのに、年代を冠につけられない時点で、時間方向にもシーンを理解する気がないということだ。
第三に、そうして知識や意欲に欠落があるのは誰しも仕方ないとして、それを上から目線の感想に使い、間違いを指摘されても自覚できないのは人間性の問題。
第四に、おれは「知識浅いのに講釈を垂れること」に憤慨してたのに、「本国っぽくないという指摘」に怒っているとすり替える、読解力の低さと身勝手な自己防衛。
第五に、「お前は本国感を気にし、私は気にしていない」というスタンスをもとにしたマウントだが、じつのところは真逆である。
おれは日本人だから、日本っぽいと評されても"客観的に妥当なら"まあそうかと思うだけだし、どこか別の国っぽいと言われてもそれ自体は攻撃でも褒めでもない。第四に記した通りだ。
一方で、全くそういった差別感情がない人が、他人の怒りを「煽りが刺さった」とすり替える発想に到れるだろうか? 結局レッテルの存在を心の底に持っているからこそ、他人にそれを投げかけられるのではないか。
何もかも間違っているのにマウントだけはとれるポジションを自然と作る感じが下品だ。
たった1, 2のリプライでも分析的になると、このように問題が指摘できる。我ながら過剰な文章量だ。
ほとんどは無意識であろうから、説教してどうなるでもないだろうし、いい大人だろうし、自称・音楽詳しいテイでもこんなものか…… と同時に、おれは死ぬまで「音楽詳しい」なんて自称できないなと、そしておれの友達のDJたちやリスナーたちはマジで音楽に詳しいんだなって思った。
そしてつくづく、バズはしょうもないってことだ。ちょっとしたネタや借り物ではなく、自分の作品でバズり、ポジティブなこともあったにせよ、ネガティブな体験が尾を引いて収支マイナスになった例だ。
投げ銭いただけたら、執筆頻度が上がるかもしれません