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【四気質の治療学】③火と水の原理と四体液の関係性

ともえ@ファスティング中です。
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前回の記事では、西洋伝統医学の基礎にある四気質論の基本となる世界観のうち、火と水の原理という一番基礎になる部分を解説しました。

今日はいよいよ、四体液についてお話していきます。

4つの状況と四体液

前回、火と水の原理のプラスの状態・マイナスの状態をそれぞれ組み合わせると、4つの異なる状況が生じる、というお話をしました。

✔火の原理がプラス、水の原理がプラス=温かくて湿っている
✔火の原理がプラス、水の原理がマイナス=温かくて乾いている
✔火の原理がマイナス、水の原理がマイナス=冷たくて乾いている
✔火の原理がマイナス、水の原理がプラス=冷たくて湿っている

人間の身体がもつこの4つの状況は、実は、
自分を取り巻く世界・環境に対する反応の結果生まれてくるものなのです。

たとえば・・・

乾燥していて暑い!という状況に置かれると、人間の体内では、ただちに冷たくて湿った状態を作り出そうとします。

一方、冷たくて湿った状態になると、人間は、ただちに温かくて乾いた状態を作り出そうとします。

四体液とは、身体に備わっている環境に対する制御機能のこと

このような火の原理の変化(温と冷)および水の原理の変化(湿と乾)に対抗する制御機能を、古代や中世のヨーロッパの医師たちは四体液なのだと考えたのです。

つまり・・・

✔ 血液(ラテン語:sanguis)は、温かくて湿った状態にする。
✔ 胆汁(ラテン語:cholera)は、温かく乾いた状態にする。
✔ 黒胆汁(ラテン語:melancholera)は、冷たくて乾いた状態にする。
✔ 粘液(ラテン語:phlegma)は、冷たくて湿った状態にする。

ここからが重要なポイントになります。

すべての人にこの四体液が備わっています。そして、この4つがバランスの取れた状態にあることが健康だということです。

次の記事から、四気質論として、人によって特定の気質が優勢になるというタイプ論をお話していきますが、あくまで私たちはすべての体液を兼ね備えていて、その中の特定のものが優勢になりやすいというだけなのだ、と理解してください。

気質理論を(低次元の)占い的にとらえて、「私は胆汁質だから、黒胆汁質は興味がない」「私は粘液質だから〇〇なのは仕方ない」などと思うと、それ自体が不健康な発想になってしまうということです。

(つづく)

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