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油には気をつけよう(2)

『良い油』と『悪い油』があるというお話をしました。

では、『悪い油』とはなんでしょうか?

まず最も危険な『悪い油』は

『トランス脂肪酸』

です。

これは、非常に毒性が強く。ほとんどが加工や加熱で人工的に作られたものです。

この『トランス脂肪酸』は、細胞を攻撃してしまいます。カラダの中で、その毒性が代謝されて消えるのに、8ヶ月もかかるのです。この毒によって、細胞膜が硬くなって、がん、動脈硬化、心臓病などの様々な病気を引き起こします。

米国では、食品医薬局が食品への『トランス脂肪酸』の使用を禁止しています。日本では、摂取量が少ないとして禁止していませんが、現状ではかなりの方が摂取しているのではないかと思います。日本で、がんや心臓病が増えているのも、この様な危険な食品を野放しにしていることと関係ないと言い切れるでしょうか?

この『トランス脂肪酸』は、『飽和脂肪酸』(バター、ギー、ラード、脂身など常温で固体の油)が変化したものです。

『飽和脂肪酸』を摂る分には、ほとんど心配しなくて良いのですが、常温でサラサラの液体になっている油である『不飽和脂肪酸』を摂る時には注意しないといけないのです。

『トランス脂肪酸』は、液体の油からできますが、

・水素を添加して硬くさせて固形にする

・高温であげたり炒めたりする

ことによって生じます。

・水素を添加するパターンは、マーガリンとショートニングです。

これらは、バターの代わりに作られるもので、植物油から作る、バターのにせ物です。非常に安くできるために、パン、お菓子、ケーキなどに多用されています。

日本では、『トランス脂肪酸』の表示は義務化されていません。しかし、多くの食品のラベルを見てみてください。マーガリン、ショートニングの記述は実に多くのパンやお菓子などに書かれています。パン、お菓子などをよく食べる方は、知らないうちにたくさんの『トランス脂肪酸』を摂取していることになるのです。怖いですね!!  ある日に摂るのをやめたとしても、最低でも8ヶ月はカラダに悪さをし続けることになるのです。

液体の油を高温であげたり炒めて作る『トランス脂肪酸』は、日本の場合、欧米型の食事が増えていますので、油に多くの熱を加えている傾向があるので、料理の過程でかなりのトランス脂肪酸ができているのではないでしょうか?

もしかして私たちは、知らないうちに毒性の強い『トランス脂肪酸』をカラダに入れているかもしれないのです。

WHOが2003年からトランス脂肪酸の摂取量を総摂取エネルギーの1%に相当する量より少なくすることを目標としているため、厚生労働省もトランス脂肪酸の摂取量を総摂取エネルギー量の1%相当より少なくすること、1%相当より少ない場合でも、さらにできるだけ少なくすることが望ましいとしました。

ところが実態はどうなっているのでしょうか? 規制はありません。

現状では、各個人が自分の食べるものに注意することが必要です。

美味しいから、安いからと何も知らないでパンやお菓子をたくさん食べていたら、ある日、がん、動脈硬化、心臓病などの病気になってしまいます。その原因は誰も調べないでしょう。自分で気をつけるしかないのです。





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