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教材制作の舞台裏 ~英語課編~

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英語の学習教材の制作にまつわる話を書いています。
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#編集

校正の観点

こんにちは。 今日は校正についてお話します。 私たち編集者は,中身をチェックして整理するプロですので,前提として執筆も校正も両方できるスキルを持っていなければなりません。 執筆者が書いた原稿をチェックし,修正する必要があれば自ら直したり,時間がなければその場でリライトすることもあります。 校正も同様で,校正者が送ってくれる校正結果に加えて,担当編集者自身も校正をします。 校正は「観点別に何周もする」ことが基本です。 このようにすることで,効率的に,かつミスを漏れなく

修正テープ

今回は,前回の記事「校正ゲラと赤ペン」でちらっと紹介した修正テープのお話です。 使える修正テープ正ゲラには基本的にフリクションを使わず,発色の良い(紙面上の他の色に埋もれにくい)赤ペンを使うため,修正テープは必需品です。 使える修正テープは以下の2点で判断します。 ① 1ミリ以下の細い線を消せるか。 ② テープの上からきれいに書き直せるか。 ②のほうは,どの修正テープもだいたいきれいに書けるかと思うのですが,①のほうは商品によって差が結構あります。 「細い線を消す

ネイティブチェック

ネイティブチェックの重要性 英語教材を作るにあたり,避けては通れない工程のひとつ。 それが,ネイティブチェックです。 ネイティブチェックとは文字通り,ネイティブの方に英文をチェックしてもらう作業です。 原稿は基本的に日本人の執筆者が書いていますので,いくら英語が堪能な執筆者とはいえ,実際にそれが現代英語において通用する"生きた英語"なのかどうかまでは,細部までチェックすることが難しい場合があります。 特に長文やリスニング会話文になると,より自然な英語が求められます。