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「日本のロック名盤ベスト100」から10枚選ぶ

おはこんばんちわ、どうもこだまです。エレキの弦交換がいつまでたってもなれません。この間は1弦を2本ダメにしました。

本題に移ります。今回は僕のバイブル、「日本のロック名盤ベスト100」から10枚選ぼうと思います。順位は書きません。内容を知ってる人は「ああ、それを入れるのね」と、知らない人は「へえ、それがランキングに入るんだ」と思っていただけると幸いです…!

フリッパーズ・ギター 「ヘッド博士の世界塔」

フリッパーズを最初に聴いたのがこれで、運よく近くのブックオフに2000円程度で売っていました(しかも初回盤!)。コーネリアスの"Fantasma"と迷いましたが、あちらの方は前後作を聴いていないから比較することができない…
内容はというと、サンプリングとオマージュを駆使したダンサブルなネオサイケデリアといった感じ。とにかくサンプリングが濃密で、60年代のロックから当時流行していたシューゲイザーまでをもまとめ上げる手腕はさすがの一言。まあ、そのサンプリングが原因で再発・配信できないわけですが…
おすすめ曲は、シングルの「グルーヴ・チューブ」。曲名の通りダンサブルなグルーヴを感じるもので、泣けてくるようなメロディーもあるキラーチューン。こちらはシングルとしてサブスクで配信されています。

スチャダラパー "5th Wheel 2 the Coach"

本から表現を引用すると、日本語でラップすることの困難を突破するための発想を会話劇に求めたところがすごい。ハードボイルド系のラップが苦手な僕にとって、スチャダラパーは日本語ヒップホップの中でほぼ唯一の拠り所です。ゆるくて面白い歌詞が大好きで、MCの2人(BOSEとANI)の声質のバランスも抜群。好きなパンチラインを挙げるとするならば、「鞭は罰、無知は罪、ムチムチは俺好み」です笑 しかし、たまに問題提起的な、「それはどうなんだ」とこちらに投げかけてくるようなフレーズが出て来るところも面白い。サウンドはビートはオーソドックスで、ウワモノはかっこよかったり、飛び道具が面白かったりする。
おすすめ曲は、シングルの「サマージャム'95」。チルなトラックに夏の日常を描いたユニークな詞が乗る、まさに夏に聴きたくなる曲。というか、去年の8月めちゃくちゃ聴いてた。

たま「ひるね」

フォークは大半苦手だけど、たまはめちゃくちゃ好き。早く「きゃべつ」と「そのろく」聴きたい。入門編には「さよなら人類」が入っている「さんだる」をおすすめするが、一番好きなのは今のところこれ。インディーズ時代の曲も収録したメジャー2ndアルバムで、「夕暮れ時のさびしさに」というキャッチーなシングルも入っている。ベース以外は全てアコースティック楽器で、原始的な力を感じる。ギター、ピアノに限らずマンドリン、アコーディオン、オルガンなどを使っているので飽きずに聴ける。そして、たまらしさを最ももたらしているのがパーカッション。桶など、非楽器の音がたまのサウンドをより独自なものにしている。
おすすめ曲は「オリオンビールの唄」で、"Don't worry mama, baby~"と歌うキャッチーなサビが印象に残る。好きなところは、炸裂するマンドリンとベース。ベースは常に動いているし(だけどやかましくない)、マンドリンのソロは圧巻。

ムーンライダーズ「青空百景」

最初に聴いたときは「まあまあかな」くらいに思っていたのですが笑、この間聴き返したら歌詞とメロディーに衝撃を受けました。こんなに独特なニューウェイヴがあるんだ!と。大半の曲は少し歌謡曲っぽい良質なニューウェイヴといった感じだが、「トンピクレンっ子」と「二十世紀鋼鉄の男」は童謡のようなメロディーだし、「物は壊れる、人は死ぬ 三つ数えて、目をつぶれ」の暗さは唯一無二。そして特徴的なのが、その少し気味が悪い歌詞。1曲目の「僕はスーパーフライ」はストーカーの歌だし、「真夜中の玉子」は「町の噂じゃ 40ダースの玉子が / 4丁目のぼくの 部屋のカギをこじあけた」と、奇妙で独創的。
おすすめ曲は「僕はスーパーフライ」で、ポップな曲調と気味の悪い歌詞のコラボレーションを楽しめます。

マキシマム ザ ホルモン「ぶっ生き返す」

最初は大っ嫌いでした。まずメタルが好きじゃなかったし、まともに聴こうともしてませんでした。しかし、"What's up, people?!"を聴いて「あれ?なんかよくない?」って思って、その足でTSUTAYAで借りて聴いたらぶっ飛びました。欧米のハードコア、メタルとJ-POPの融合。だいたいの曲にポップなメロディーとヘヴィなセクションがあり、この「ポップ」の部分がしっかりしているから、こんなに独創的な音楽が作れてしまうんですね。"What's up, people?!」や「シミ」におけるダウンチューニングのギターの低音や、「ビキニ・スポーツ・ポンチン」のダンサブルなサビなど、バラエティに富んだアイデアが込められている。
おすすめ曲はデスノートのタイアップとして作られた「絶望ビリー」で、作品の暗い雰囲気とあったエモーショナルなメロディーが際立っています。

スーパーカー "HIGHVISION"

このアルバムを聴いてから、音楽を真剣聴くようになりました。これを聴く前は、おじさんおばさん達に「なんでそんな曲知ってんの!?」と言われてもらいたくて昔の邦楽を聴いていた小学生だったのですが、この"HIGHVISION"を聴いて、「あ、今まで聴いてきた音楽を超えたな」って思ったんですよね。もともとPerfumeを聴いていたから、電子音楽に耐性があってすんなり聴けたのかもしれないです。
内容は電子音が入ったロック…というよりかはまんま電子音楽の曲が多いアルバムです。コーラスが綺麗で、電子音も透き通るような美しさ。個人的にはスーパーカーの最高傑作だと思っています。
おすすめ曲は「STORYWRITER」で、この曲は王道ギターロックといった感じですが、初期の彼らの曲と比べると円熟味を感じます。これも美しい曲!

thee michelle gun elephant "High Time"

俺をロックファンにしたバンド。よく聴いてたときはこのアルバムの後の"Chicken Zombies"とか"Gear Blues"が好きだったけど、今はこのラフな音が一番好き。ミッシェルの魅力は何と言ってもアベフトシのカッティング。どうやったらこんなに上手く、はやく、かっこよくできるんだろう?ほぼ全曲でそのカッティングは披露しているが、魅力を存分に味わえるのは"sweet MONACO"と"シャンデリア"だろうか?とにかく聴いてみてください。そして、もう一つの大きな魅力がチバユウスケのボーカル。彼のボーカルはかっこよ過ぎる。ロックンロールを歌う人として、最強の声なんじゃないかな?
おすすめ曲は「キャンディ・ハウス」で、アベフトシのギターソロと、チバユウスケのがなり声とを両方聴くことができる。曲の構成も抜群にいい。

ニューエスト・モデル 「プリティー・ラジエーション」

ソウル・フラワー・ユニオンの前身バンド。爆発力がすごくて、とにかくエネルギーが噴出している。オルガンを使っているのが特徴で、音がギチギチに詰まったバンドサウンドとよく呼応している。ボーカルは喉を絞めたような声で、最初苦手だった笑。ギターはメロディーをよく弾く演奏で、これも独特。歌詞の点は、当時「格言パンク」と呼ばれたほど熱がこもっていて、例を挙げると"Radiation"の「挨拶しすぎで気味悪い」や、"Colorful Promenade"の「お前はわざわざ憎しみ作るさ」(誹謗中傷が多い現代に響く歌詞!)など、確かに格言っぽい。
おすすめ曲は1曲目の"Empty Notion"で、威勢のいいパンクソング。ギターソロがかっこいいです。(YouTubeにあるMVはのちに出されたシングルバージョンなので注意してほしい。)

スピッツ「スピッツ」

スピッツを最初に聴いたのは「インディゴ地平線」だったのですが、今は断然、初期の地味な感じが好きですね。比喩っぽい歌詞の青年が一人でいじけてる感じがたまりません。サウンドは80年代のインディー・ロックやパワー・ポップに影響を受けた当時の感じの音で、エコーが結構かかっています。パンクロックとフォークが自然に混ざった独特な曲の上に、三輪テツヤのヘヴィメタル由来のラウドなギター、もしくはインディー・ポップっぽいアルペジオ(このときから健在!)が乗っかるというものが多いです。例を挙げるなら「ニノウデの世界」、「海とピンク」、「トンビ飛べなかった」あたりかな。
おすすめ曲はファーストシングルの「ヒバリのこころ」です。この曲はパンクっぽくインディーズ時代の名残を感じますが、この時点ですでにスピッツは完成されています。完璧なファーストシングル、そしてアルバムの最終曲でしょう。

くるり "TEAM ROCK"


これもスーパーカー、ミッシェルと同時期に聴いて衝撃うけたやつ。最初聴いたとき、こんなに濃密な音楽があるんだと思った。このアルバムは電子音を使いだした意欲作で、多くの曲で電子音を聴ける。「ワンダーフォーゲル」のような電子音とバンドサウンドを融合させた曲もあれば、「C'mon C'mon」ようなまんまハウスの曲もある。「日本のロック名盤ベスト100」の著者・川崎大助氏は、電子音が導入されなかった曲が、骨太なロックンロールとして充実していることも指摘している。
おすすめ曲は「ばらの花」で、テレビでも使われることが多いから知ってる人は多いんじゃないかな?とりあえず俺は「ムジカ・ピッコリーノ」でカバーしてたのを観て知りました笑。めちゃくちゃ名曲です!聴いてください…

まとめ

終わった…!どれもそのジャンルの入門に向いていると思います。たとえばスチャダラパーだったらヒップホップ、マキシマム ザ ホルモンはメタル、とか。聴いたことがないアルバムがあったら是非聴いてみてください、全て傑作なので!それでは!

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