愛語回転

時々職場の後輩達の恋愛の相談に乗っている。
そのうちの1人の子から嬉しそうなメッセージがきた。
「嬉しいご報告があるんです。お時間ありませんか。」
その後輩はここ数年ずっと連敗続き。。その話はいちいち聞いているが、なんでそうなっちゃうのかなあと思うようなことばかり。適齢期を意識して、ここ数年は、恋愛がしたい、結婚がしたい方の気持ちが先にでて、相手後からついてくるみたいな感じだったので、それが原因なのかもしれない。
ただ私も、もし本当に結婚したいなら待っているだけでは進まないよ、と、よく話をしていたので、その話に影響されたとも言える。。^^;

最近の連敗続きで前回大泣きしていたのは記憶がある。焦れば焦るほどうまくもいかない。だけど出産年齢を考えると焦りたい気持ちもよくわかる。その彼女が、久しぶりに明るいメッセージ!

すぐに会いましょうと、会うことになった。するとそこに現れたのは、彼女と私がよく知っている後輩の男子。

あー、そうきたか、と私。
(ん?でも彼には確か彼女がいたはずなんだけどなぁ・・?)
座って話を聞く。「2人とも幸せそうだけど、いつからそうなっちゃったの?」

彼女たちは顔見合わせて、「いつからかなぁ?ああ、でも前に○さん(私)と一緒にこのメンバーで飲んだ時のあの時からかもしれません。」という。
あの時というのは、彼女が失恋をして大泣きをしながら、記憶をなくすまで飲んでいたあの時だ。
確かに彼はそこにいた。そして、彼女は確かに彼によく絡んでいた。「だって〇〇君は彼女いるんでしょうー?」と。それはその時、頻繁に出てきた言葉で、まぁネタにも聞こえるけど、でも、もしかしたらその時、潜在的に彼に気があったのかもしれない。
「いやー、あの時は全くそんな気はありませんでした。」と、彼女。でも頭ではそう言うものの、人間、嫌いな人にそういう事は言わない。たとえ酔っ払っていて記憶がなかったとしても絶対に言わないと思う。きっと彼女の中に、彼の気持ちが少しはあったのではないかなと思う。

で、その後彼女たちは、あの時ごめんねと言うやりとりが始まり自然に距離が近づいていたと言う。

が、しかし、彼には彼女がいた。そして「あれ、彼女といつ別れたの?」と聞いたら、彼はばつ悪そうに「はい、今日です・・・」と答えた。
「ええ?今日?」と、私。

あれから半年以上たってるけど、、、いったいそれは…?

まぁ、つまり、その2人は親密に距離を近づけながら、でも一方で彼には遠距離にいる彼女がいて、それはパラレルだったということだ。

うーーん、なんで彼は半年間もパラレルな生活をしたのか。そして、もちろん後輩の彼女はそれを了解済み、というか寛容。どうぞ、どうぞというスタンスだったようだ。
そしてよく聞くと2人はもう一緒に住んでいるような生活をしていると言う。でも彼には遠距離の彼女がいると。どうしてもっと早く別れなかったのか?そこは何か引っかかる。言えなかった、と言う彼。そこには深層心理があるから、とても聞きたいが、まぁでも後輩の手前、そこには突っ込まなかった。

彼が席を立った時、彼女は私にささやいた。「○さん(私)の教えをしっかりと実践してきて本当に掴み取りました!!」と。

ん?教え?どの教えだったかなぁ?と頭を巡らせていると、「愛語回転、ですよ!」と彼女は言った。
「愛語回転」とは道元の禅の教えで、「愛語は人を思いやる心から生まれる優しい言葉であり、そうした愛語は世界を一変させる力がある。」という意味のものだ。私も人生の教訓として大切にしている言葉。

確かに彼女には、その話はしてよく、どんな時も「愛語」が大切だよ、優しく優しくね、と話していたが、なんとこんなところで実践していたとは!!

まぁでも、(怪しいけど、、、)それで情勢はひっくり返った。。。と。

彼女は34歳。なんとなーく二人の性質やバランスから、早く結婚しちゃったほうがいいんじゃないー、とまた私は囁いておいた。

どうなるかはわかりませんし、知ったこっちゃないんだけど。

愛語回転道は、ぜひ極めてください。

(追記:本日プロポーズされました~!と報告あり^^)

#情とか性とか

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