失恋
昨晩も後輩たちと1時まで。
最初楽しい話題から和やかに始まったけど、女子一人、お酒ペースが速い。中盤あたりから、酔っ払いかなりハイテンション。
なんかいつもと違う様子は感じていたが、ついに吐いた。
ココだけの話、前に話したあの男、昨日あったんですけど、なんと結婚したんですよーーー!!ひどくないですか!?!?
(あーーー、前に何度か相談にのっていたあいつかあ。。)
最初いい感じだったのに、途中でなんか連絡がとりににくくなって、その時相談して、「ほっとけ」って●さん(私)に言われてたあの頃に出会った人みたいなんですよー
で、あーー、そういうことーーーって納得したんですけど~~~
でも、ひどくないですかーーー?!?!?
怒りと悲しみに満ちた表情で叫ぶ。
途中で涙が出てくる。
私の聞いた限りでは、2人は付き合ってはいない。
でも、事実(聞いた事実だけど)だけを追いかければ、2人で明らかに何回か不自然に(どちらかの故意的に)会っていた。
2人の距離、本当はどんな関係性だったのかは、知らない。
それは、どんなに話を聞いてもて、当事者間でしかわからない。
年老いた私は、瞬時で(人の心に鎖をつけておくことはできないから、仕方ないんだよな~、、)と思ったが、そんなことは彼女にはとても言えない。
彼女は、とても辛いし、とても切ないのだ。
ひどいかひどくないか、の問題ではない。
彼女は切ない気持ちを抱えている。
こんな時、どんな言葉をかけたら少しは救われるか?
年老いた私でも、もちろん失恋して切ない気持ちは何度も経験している。
その時を思い出す。怒りもあった、裏切られた感もあった、欲しいものが手に入らない、思い通りにならない自分を否定された感じをうけ、自分の自己肯定感が下がる。でも、それを認めたくないから彼のせいにする・・・怒り・・・もう、自分ではどうにもできない、あのネガティブスパイラル・・・
そうだった、そんな気持ち。
そんな時に「それは仕方ない・・」と言ったとして、何も助けにはならない。
時間がたって、客観的に見れると、見方は変わる。
たとえどんな約束をしていても、人の心はそれで縛ることはできない。また、人は自分のストーリーで生きているから、もしかしたら彼のストーリーは、自分の感じているものと違うかもしれない。自分は、裏切られた、と思っても、彼サイドからみたら、違うストーリーがそこにある可能性もある。
気持ちの真実は、誰にもわからない。
そんなことは、心が落ち着くまでは、どんなに隣でささやいても、頭にははいらない。
まずは、彼に否定されたと思っている彼女を更に否定することはできないから、彼女の言っていることを承認する。
ひどい、ひどい、あなたは傷ついた、と。
一旦吐き出したら少し落ち着いたのか?彼女は、こうも言った。
でも、私が悪いんです。私の気持ちが、なんか彼を頼っていたというか、彼に、、、というより、誰かに頼りたかった気持ちが強すぎて、だから、うまくいかなかったんです。ある先輩に言われたんです。自分で自分を楽しまないと。それがあって初めて、自分と会う人が出てくると。
うん、それはそうだと私も思うよ。
頼りたかったんだね?頼りたかったって、何を?
と、私は聞いた。
人は、他人に頼ろうと思えば思うほど、心の穴が大きくなる。
でも、他人がその心の穴を埋めてくれるのは、本当に難しい。だって、その穴は何を欲しているか本当はよくわらずに、欲しい欲しいと言ってるし、人は、それでなくても普通に他人を理解するのはとても難しいのだ。
一緒に生活している家族だって、それぞれの社会生活があって日々いろんな物に遭遇し何かを感じていて、感情が蠢いている。それぞれ抱えているものがあって、常に100%自分のことを気にしてくれる人はいないし、いたとしても、その穴自体が何をもって充足するのか知らないのだ。だからとても難しい。
頼りたい気持ちになると、余計辛くなるから早めにそれを解消しなくては・・・
いや、なんか、前に●(私)さんが、私のために私が合うお店を選んであげるよって、言ってくれたじゃないですか。なんか、あーゆーの嬉しくて、なんかこうされるのいいな~って。こういう風に、自分のために色々してくるのいいな~って。
でも、そんなこと、期待してたら、永遠に埋まらないですよね。
@@!そんなことかい!
確かに、以前、彼女がなんか疲れているような気がして彼女に、お姫様が大好きなお店を探してごちそうしますよ、と言った。私にとって、一緒に働いているメンバーは、みんな大好きな家族だから、時々そんな事を大げさに言ってみる。
でも、なんとなくわかった。長女、中間管理職、家族とは離れて暮らしている、となると、意外とそんな風に自分のためだけに、何かが提案されるということはないのかもしれない。
そんな時間が続くと、あーそんな人いないかな~と思うかもしれない。その気持ちはその時瞬時に理解した。
そして、彼女も頭ではわかっている。
それを充足するためには、それを求めてはいけない。それは、日頃の自分の行動に他人が反応して降ってくるギフトなのだ。欲しいから買えるものではない。
そして、そうはわかっていも、なかなか出来ない。
これも人間の本能。
彼女はきっと、しばらくは、辛い気持ちが続く。あっち行ったりこっち行ったり。あっちぶつかりこっちぶつかり。私も悶えるように辛かった日々を思い出す。そこから脱するのことができるのは、自分次第。他人は、サポートしかできない。
でも、底をついた時は、自分がバージョンアップするチャンスなのだ。
きっと彼女はバージョンアップする、いい女になるのだ。
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