本日は理論政策更新研修
中小企業診断士の資格を保持するためには、診断士としての知識を日々アップデートするために5年間で5回の理論政策更新研修の受講が必須である。
今日は岡山診断士会での理論政策更新研修。リアル会場でのセミナーを楽しみにしていたが、非常事態宣言中につき急遽、オンラインでの受講となった。
ペーパーレスに慣れなければと思いながらも、やはりメモを書き込みたいので資料はプリントアウトしてZOOMを繋いだ。
ZOOMには岡山だけでなく全国の診断士200人が繋がっておりオンラインの威力を改めて知ることになる。
第一部は中国経済産業局の中小企業課から、「中小企業・小規模企業事業者の業況と関連施策の概要」の講義であった。
中小企業診断士試験の1次試験でお馴染みの様々なグラフを用いて中小企業・小規模企業事業者の現況を丁寧に説明いただく。コロナ禍による影響もイメージではなくファクトを理解しておくことが大切だ。業種にも寄るがリーマンショックの頃より倒産件数はまだマシなのだそう。ただ今後このままコロナ禍が収まらなければ廃業したいと考えている事業者が7.3%もいるそうだ。これはかなりの数字である。
不思議なもので、1次試験の時は単なる暗記だけだとつまらなかった様々なグラフもいざ診断士になってみると、貴重なファクトのデータとして有り難みが増して受け止められる。そして2021年の中小企業白書が早く書籍として発売されないかと心待ちにしている。(WEB上で閲覧はできるが、やはりパラパラと本誌をめくって読みふけりたい)
第二部は東京中小企業診断士協会 三多摩支部の内藤義光先生の講義。
不動産業界でリピーター戦略と知的財産を進めた成功事例のセミナー内容であった。
顧客の顕在ニーズと潜在ニーズを結びつけ、数値化により検証されているのが素晴らしかった。
足掛け10年あまりの経営指導により、経営革新が実現され体質強化、業績UPが実現された実例である。令和2年度中小企業経営診断シンポジウム 経営革新支援事例論文で中小企業庁長官賞も受賞されている。
売上以外で、様々な要素をここまでデータ化し解析できることに只々驚愕した。
一見客(新規客)の獲得コストがリピーターの4倍であるというのが具体的な数値で実証されたことも興味深かった。
購買頻度の少ない不動産にまで関係性マーケティングの時代が到来しているのを感じる。
12時50分から17時までオンラインでの4時間研修は集中力を維持するのが中々ハードであったが、新米診断士としては学びの多い時間となった。
ただ、そろそろリアルでのセミナーが恋しいのも本音である。