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時計は2つ持っていこう

中小企業診断士1次試験は、例年8月の最初の土日に2日間かけて7科目行われる。1次試験突破に足掛け5年もかかった私には、毎年、夏は過去マスと過ごす季節だった。

実は本格的に診断士試験に取り組む前の2015年、スピテキで1ヶ月だけ勉強した経営法務を受験している。試験会場は茨木市の立命館大学。できたばかりの綺麗なキャンパスで、教室には大きな時計があり、オシャレな新しい机と椅子。お気楽なお試し受験で、その時の自己採点は58点。これはちゃんと勉強したら行けるかも?と淡い期待を抱くことになった。

翌年2016年の2月に、岡山でもリアル講義を受講できるTACの提携校があることを知る。動画受講まで出来る1.5年コースが良いだろうと虎の子をはたいて受講料を払い込む。しかし、勉強をスタートした2月は学生服業界はシーズン真っ只中、そのまま5月までまともに勉強できず、テキストとトレーニングを眺めるくらいで、あっという間に8月がやってきた。

2016年、暗記三兄弟の経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策の3科目の受験に挑んだのは、マイドーム大阪会場。余裕を持って、1時間前には会場に着き、廊下の大きな時計を眺めながら試験会場に入れるのを待っていた。ようやく会場に入ったら、青くなってパニックになる。

「時計が無い!」

時間はスマホで確認するのが常で、腕時計を付ける習慣は、すっかり無くなっていた。模擬試験では、試験官が「この会場の時計は現在、〇時〇分です。試験開始はこの時計で〇時〇分から、終了は〇時〇分です、、、」的な試験前の説明を毎回受けていたので、てっきり本番試験でも試験会場には、会場用の時計があるものとタカを括っていたのだ。

何処かで入手できないかと、近くのコンビニに走ってみたが、やはり時計は売ってない。

暗記三兄弟、それでも最後はそれなりに集中して追い込んで勉強したのだが、時計が無いまま試験を解く不安と恐怖で集中力は大幅ダウン。

当然の結果として、1.5年生、1年目の夏は1科目も合格できずに終わる。

翌年の2017年8月、初の7科目受験の夏。仕事は益々忙しく、小僧の大学受験も重なり、TACに通うのが精一杯のダラダラ勉強で迎えた1次試験。

今回の受験会場は近畿大学。

時間の解らない恐怖から確実に逃れようと、小さい折り畳みの置き時計を一つ持ち込んで、試験に臨む。初日、3科目目の企業経営理論で、あれ?試験が時間が来ても終わらない?とプチパニックになる。

「中小企業経営・政策の試験時間は90分もあるから時間があまる」というネタ情報ばかりがインプットされていて、中小以外の他の科目は、答練が60分だから本番も60分だと何故か思い込んでいたのだ。

ありえないっつーの。
当時の私に言ってやりたい。

「中小企業診断士試験、なめたらいかんぜよ」

私が1次試験突破に何年もかかったのは、試験に対する準備ができてなかった当然の結果でしかない。

科目合格を積み重ねた2019年、今年こそは1次試験を突破したいとKECのGW合宿に参加してみた。
そこで、KECの平野先生に「時計と消しゴムは必ず2つ持っていくんですよ」とのご教示を受ける。

2つ持っていくのは壊れた時のためではなく、現在時間を表示するオンタイムの時計と、試験スタート時に12時に合わせておいてストップウォッチ代わりに使う時計として使うためという。

そんなことが?!と思われる方も多いかもしれないが、この試験、問題を解く以外にも様々なストレスに晒されることが多い。

クセの強い試験官のイントネーションに笑いを堪える、緊張した試験官が開始時間を間違える、冷房が効きすぎて寒い、急な腹痛に襲われる、暑くて汗が止まらない、救急車がサイレン鳴らして通り過ぎる、隣の受験生のシャーペンの音がうるさい、隣の受験生が消しゴムを使う時、机を揺らす、トイレ待ちの行列が凄い(女性トイレは空いているけど)などなど。

とりあえず、このストップウォッチ代わりの時計があれぱ、今、試験時間がどれくらい進んでいて、残り時間があと何分かが直ぐに分かるので、オンタイムの時計で逆算するストレスから解放される。

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ビジュアル的に時間の量を感じられるアナログ時計がおススメ。ミニマルなデザインのチープカシオの大きさ違いあたりが丁度良い。

勉強だけでなく、試験に関わる諸々にも抜かり無く準備するのホント大事。




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