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配筋に上下内外あり

配筋で鉄筋が交差する時、どちらを上(外)にすればよいのでしょうか?

もちろん図面に明記されている場合は、それに従うことになりますが、一般的なルールはあるんですね。
基本的に、部材の断面内で鉄筋が離れているほうが構造的に有利になりますので、鉄筋が交差する場合はより重要な鉄筋を外側に配筋することになります。

大梁主筋

大梁主筋の柱内で交差し、上下は物件により異なりますので図面にXY方向の主筋の上下が記載されていることが多いですね。
一般的には、長辺方向又は耐力壁がない方向の主筋が外側(上筋は上、下筋は下)又は積み重ね(上筋も下筋も上)ですね。

小梁主筋

上側になっている大梁主筋の上に小梁主筋を配筋すると、上部のかぶり厚が確保できなくなるのでNGです。その場合は、大梁主筋の下側に配筋することになりますね。
梁主筋は3段重ねにならないようにしましょう。

スラブ筋

4辺固定のスラブ筋は主筋が外側(上筋は上、下筋は下)、配力筋が内側(上筋は下、下筋は上)となります。
一般的に短辺方向が主筋方向となりますが、そうでない場合は図面に記載されているはずです。
2辺固定、3辺固定スラブの場合は、構造計画によりますので、図面に主筋方向の明記がない場合は監理者に確認しましょう。

壁筋

一般壁の縦筋と横筋の内外はどちらでもよいのですが、階段の中壁のような壁柱形状となる場合は、横筋を柱のフープ形状にするために横筋を外側、縦筋を内側に配筋します。これが一般的だと思います。
地下外壁のような土圧を受ける壁は、土圧に対抗する縦筋を外側にするのが基本となります。

ベース筋

正方形のベース筋はどちらが上でもよいのですが、長方形のベース筋は基礎リストによることになります。一般的に長辺方向が下になります。
図面が正確でない場合も多いので、おかしいと思ったら監理者に確認しましょうね。

溶接金網(ワイヤーメッシュ)

デッキプレートなどに敷く溶接金網(ワイヤーメッシュ)には上下はありませんが、規格サイズのものを重ね継手として1節半かつ150mm以上重ねて敷くことになります。
市松に敷いてしまいますと4枚重ねの部分ができてしまい、かぶり厚が確保できなくなってしまいますので、千鳥に敷き3枚重ねになるようにしましょう。


配筋の上下内外は、検査で指摘されてしまうと手直しが大変なので注意しておきましょうね。

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