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29.病理検査の結果

7月26日、退院後初の受診。
傷の状態を確認するという形成外科の先生の受診予約に合わせて、乳腺外科の先生も「僕もここに予約入れとこ〜」と同じ日に合わせてくれた。
生検の結果が出るので、説明をという事らしい。
ドキドキ。

まだ車の運転が出来ないので、主人に連れられ病院へ。
月曜日の待合室は人で溢れていた。

退院してから、傷が痛くて意外と家事が出来ず、ご飯を作ったり、入院の荷物を片付けたりをのんびりやった。
退院の日に合わせ休みをまとめて入れてくれていた主人は、洗濯をしたり掃除をしたり、忙しく動いてくれていた。
初日は興奮していた子どもたちも、次第に落ち着きを取り戻し、今日は学校へ行った。
義父は、申し訳ないがまだショートステイにいて貰っている。


形成外科の診察はかなり待ち時間が長くなっているようで、既に60分待ち、と診察室の前に貼り紙がされていた。
結局、予約より2時間後にやっと診察室に呼ばれた。


「じゃあもうコレ取りますね!」
と、先生は座るなりハサミで、胸の傷を抑えていたチュービコットという伸びるチューブ包帯を切った。

直後べろーんと曝け出されるワタシの胸部。
先生はさっとバスタオルをかけてくれた。


ちなみに退院前、乳がん担当の看護師さんから「このブラで大丈夫か聞いてみて!」と言われていたので、先生に見てもらおうと前開きの緩いハーフトップを持参していたのだが、コレ持ってきてなかったら私ノーブラで帰らないといけないところだったよふーっ危ない危ない。


傷の保護テープを剥がして確認すると、
「傷の状態も良いですね!」
と言われる。
金曜日あたりに食塩水を追加しようということになり、再度予約を入れられた。
その日は子どもの懇談の予定だったのだが、動かしてもらうしかない。


形成外科の受診後、乳腺外科の診察があるので再び待合で待つ。
程なく呼ばれて診察室に入ると、
「形成外科長かったんですねぇ。来ないからどうしようかと」
デスヨネ、2時間以上時間おしていたもので。

先生は、ドレーンの管が入っていたところの傷を確認すると、抜糸しますねとハサミとピンセットを取り出す。
痛くなくて安心した。
服を直すと、ご主人を呼んでください、と言われ、待ち合いに顔を出し主人を手招く。


二人で座ると、モニターの画面を見ながら先生の説明が始まった。

『切除標本の病理検査の結果』

硬がん(浸潤がんの範囲は1.4cm、全体の拡がりは2.8cm)
脇の下のリンパ節一個調べて転移なし
T1 N0 M0  病期I

ホルモンレセプタ陽性
ハーツー過剰発現陰性
Ki-67  42%

→ルミナルBタイプの乳癌

と書いてあった。

はにゃ???



実はワタシ、全然勉強してないので、人様のブログやnoteでその言葉を聞いたことはあるけど、その意味はさっぱり分かってないのである…。

思いっきり顔に「はにゃ?」と出ていたワタシに、先生は超超噛み砕いて話をしてくれた。

「おとなしいけど、増える力のあるがんです。」

もう、説明という説明を要約して、一言に表してくれた先生本当感謝。
「はぁ」
これがこういう意味でと、一つ一つ説明してくれる。

目に見えるがんは全て取り除いた。
ただ、血の中や体のどこかにまだがんの元があるかもしれない。
それを徹底的に潰すという意味で、抗がん剤治療をするという。

「再発の確率は約20%、そのための抗がん剤治療なのですが、まぁ、つまり5人のミキ隊員さんがいるとして、4人のミキ隊員さんは大丈夫なんですけど、1人のミキ隊員さんは発症するかもしれない…4人のミキ隊員さんには申し訳ないんだけど、やっぱり可能性は消しておきたいと言うことで」


ミキ隊員が沢山出て来て吹き出すかと思ったが、先生はすごく丁寧に説明してくださった。
沢山のミキ隊員が登場したが、本体のミキ隊員も可能性は潰したいので、お願いしますと言った。

予定の抗がん剤治療は、TC療法。
ソレが上手く開始できたら、ホルモンのコントロールで言うことを聞いてくれるがんだそうなので、内服でホルモン療法を追加するそうだ。期間は10年。気の長い話だ。


でもなんとなく先が見えてきたような気がした。
切った後どうするんだろう、私のがんはどうだったんだろうといくら考えても、素人の私ではさっぱりわからない。
こうして(はにゃ?状態でも)先生の説明を聞くと、すごく安心した。


抗がん剤治療は、3週に一度。4回行う予定だと言う。
とっても辛いっていうけど大丈夫かな。
頑張れるかな。
でもみんな頑張ってるんだし。
自分のためだけじゃなく、家族のためにも元気にならないといけないので頑張れる…気がする。


「で、早速入院の日ですけども」


はにゃ???


入院???
今日二度目の「はにゃ?」である。


抗がん剤治療は、基本通院で行うそう。
だが、初回のみアレルギー等の心配があるので、前日に入院、翌日様子を見ながら点滴、その翌日の朝に帰る方式をとっているらしい。
先生としてはこの曜日かこの曜日……というので、主人の勤務と相談して入院の日を決めた。
8月12日に入院、13日に点滴、14日には帰れるらしいので、今回は義父はヘルパーさんにお願いしようかな。
色々不安はあるが、とりあえず今後の見通しがついた事で一安心。
入院の書類をもらって帰路についた。

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