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エミリアとスバルの論理学

アニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」第二期完結しましたね。

あれほどまでに壮絶で感動的なアニメはないんじゃないでしょうか
文句なしの超大作です

制作会社さん、勤勉ですねぇ…

ところで、
2期15話?あたりでエミリア(ヒロイン)とスバル(主人公)が本音をぶつけ合う名場面があります

エミリア「スバルは私がてんでダメだって、私なんか見てられないって!!!」

スバル「ああそうだな」

エミリア「だったらどうしてダメな私を許すのよ?!」

スバル「(略)…俺が、君を、好きだからだよ!!」

エミリア「(略)…ダメだってたくさん言ったくせに…それでも好きなんて…信じられるわけない!!!」

スバル「違う!頭っから間違ってんだよ!何がどうだから信じられる、だから好きだ、そうじゃねえんだ!!君が好きだ、だから信じられる、こうだ!!」

リゼロ ファンの中では言わずと知れた名シーンだと思いますが、なんだか会話が少し噛み合っていないのがわかるでしょうか?
スバルとエミリア、それぞれの考え方が全く逆です。


エミリアの考え方を論理学の用語で「帰納法」といい、
スバルの考え方を「演繹法」といいます

アニメを使って論理の勉強をしてみましょう

帰納法とは、具体的な情報から一般的な法則を導くこと。
例えば、

「若者100人調査した結果、うち80人がテレビを見ていなかった」

「今の若者はほとんどテレビを見ない」

といった考え方のことです。
具体的な事実などから一般的な法則のようなものを導いています。

一方、演繹法とは一般的な法則から具体的な事実を導くことです。
帰納法と逆ですね。
例えば、

「今の若者はテレビを見ない」
(真偽はともかく、こういう法則があったとして)

「街角調査をしたら、8割くらいの人はテレビを見ないと答えるだろう」

この論の展開の仕方が帰納法です。
数学を勉強した方なら、「数学的帰納法」なんて言葉を聞いたことがあるかも知れませんね

冗長になってきました、リゼロの話に戻ります

エミリア:信じられる行動をとっている⇒その人を信じられる
スバル:その人が好きだ⇒その人を信じられる

それぞれこんな主張です。
もうお分かりですか?

エミリアは具体的な行動から一般的な「そのひとを信じられる」と言うことが分かると主張、
つまり?

そうです。帰納法です
エミリアたんまじ帰納法、略してEMK

対してスバルは「好きだ」という一般的な話から、だから今の君も信じる、許すよと具体的な話を展開。

つまり、演繹法、ですね?

それぞれ論理学的に全く別の立場を取っているので、これが学会だったら非常に不毛な時間なのかもしれません。

幸いにもこのシーンは2人の男女が心を通わせる場面なので、この上なく価値のあるものしたね。
リゼロは毎回が神回です…

アニメに釣られてこの記事を読んだはいいけど、訳分からなくて飛ばし読みしたそこの貴方、

怠惰、ですね…?

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