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うとうとから覚めて気が付いたらタクシーは漢江を渡っていた。隣では韓国人の若い男がしきりに楽しげにしゃべっていたが、かなりできあがった主人公は彼の英語を真剣に聞き取ろうとはしなかった。 「★&#$△&#」 「ネー」 「+*>&$*?」 「ネー」 黙っているのも申し訳ないので、惰性でネーネーイエーイエー返事した。そして、なぜ俺はタクシーに乗っているのだろうか、この隣の男はだれなのか、思い出そうとしていた。 たしか、今宵のお清めは梨泰院のはずれにある幌張馬車から