見出し画像

服を買わずに半年過ごした


昨年8月から今年1月まで、自主的に
「服を買わないチャレンジ」
をやってみていた。

結果、10月に仕事で特定の色を身につけるというドレスコードのあるイベントがあり、そのために買ったパンツ1着を除き、服を買わずに半年過ごせた。
下着や靴下も含めて何も買わなかった。   


「今だ!」を感じる服、感じない服

昨年夏、私はダイエットにハマっていて、ここ数年で最低体重&自己最低体脂肪率に達した。
7月のある日、前から「下半身痩せたら買おう」と思って2021年から自分軸手帳の足し算リストにも書いていたAPCのスリムジーンズを、セールでゲットできた。
(何年も前からずっと欲しいと思っていたジーンズだけあって、今でも大活躍だ。)

その後、セール時期だったのでいくつか店舗を見、試着をしたものもあったのだが、何も買わなかった。

APCのジーンズはたまたまセールで売っているのを見つけたとき、「やった、今が買う時だ!」と思った。待望の買う瞬間が来たのだとわかったのだ。
けれど、その後に検討した服たちには、そこまで激しい「欲しい」「今だ!」がなかった。
当時仕事で人前に立つイベントが多かったので、セールのうちにちょうどいい仕事用の服も買いたいと店舗、ネット色々みていたが、結局すでにあるものでなんとかなった。

7月末のある日、前から買いたいと思っていた靴下が、たまたま最寄りの駅ビルで期間限定で売られていたのを見つけた。
この時はAPCジーンズの時と同様の「今だ!」を感じたので、即購入した。そして「これを最後に、しばらく服を買わなくてもよさそうだな」と悟った。

なんとなく始めてみた


ちょうど8月になるから、年末まで、できたら半年買わないで過ごしてみよう。と思った。
特に深い意味や動機はなく、なんとなく始めたのだが、背景には前から抱いていた以下のような気持ち、問題意識があったように思う。

  • 必要な服は大体あるから、買わないでどのくらい過ごせるか試してみたい

  • 余計な支出を減らすのに、私の場合細かい節約を意識するより「服を買わない」と決めてしまう方が手っ取り早く効果がある気がする。

  • モノを増やしたくない。

  • 買ったら、その分減らさないとスペースがなくなる。

  • コロナ禍以降週1程度しか出社しない生活が続いていてほとんどの服はカジュアルでいいのに、ちゃんとした服を買わないと落ち着かないのをなんとかしたい。

半年の間に気づいたこと

買わないと決めてしまったら、意外とあっという間に半年は過ぎた。
特に辛いと感じることはなかった。
むしろ考えたり迷ったりする時間が減り、軽やかな気分で過ごせた。
そして、自分の大切にしている価値観がよくわかった。

週1・2回の出社や仕事の外出、月3回程度の週末のお出かけ以外、ほとんど半径2km圏内で生活していて
かっちりした服を着る機会はほぼないことが改めてわかった。

では近所で過ごす大半の日々、手持ちのどの服も満遍なく着るか?というとそうでもない。
迷った時に選んで間違いない、着ていて快適だと感じる、鏡に映った自分に
満足する、そういう服は限られていることに気づいた。

もちろんこれまで通り、この服いいな、と思うことは多々あった。
繁華街を歩くとき、仕事でファッション誌やカルチャー誌を見るとき、
インスタやショッピングサイトからおすすめやセール情報が流れてきたとき…
見るだけでなく、実際に買うことを想定してイメージもしてしまう。
けれど、買わずに済んだ。

これまでの私の買い物時の検討事項をフローにしてみるとこんな感じ。
①「これいいな」

②「自分が買うとしたらどれ(色、サイズ)がいいかな」
 「自分が使うときに問題ないか(素材、扱いやすさ、丈など)」

③「いつ買いにいく(タイミング)?」
 「いつ、どこで買ったらお得か(セール情報)」→①②の繰り返し
 「似たもの・もっと良いものが別のショップにもないか」→①②の繰り返し

買わないと決めてしまうと、①→②はするけど③をしなくなる。
それだけで余計な脳みそを使わないのだとわかった。
買わないと決めているのに、ついつい②をしてしまうということが自分で意外だった。
けれど、②を経てもなお「いいな」と思うものがあっても、はなから買いに行くことはないという前提を定めているからか、
「買わない」というルールを破ってまで欲しいと感じるほどのものは半年間は現れなかった。

節約・片付けブームがさらに拍車をかけた

また、始めた当初は予測していなかったことだが、
9月ごろから節約ブームが、
11月ごろから片付けブームが私の中で起きた。
ミニマルな生活を意識するようになり、一気に捨てたりメルカリに出品したりして、おそらく手持ち服の1/4くらいがすぐに手放せた。
寒さが厳しくなり、それでも昨年以前に買った服だけで過ごしていると、さらに「積極的に着たい服・そうでない服」がはっきりした。
まだまだ手放せると感じている。

半年の買わない期間を経て買ったもの

1月末で半年経ったのを区切りに、服を買わない期間を自主的に終了した。
その後、買ったものは以下の通り。

  • ユニクロ コットンバギーパンツ

  • ユニクロ ワイドタックパンツ
    半年の間で、出社しない日にヘビーローテーションしていたのが、5年ほど前に買ったUniqloUのチノワイドパンツと、同じく4、5年前にユニクロで買ったグリーンのベイカーパンツだった。
    その他、2年間に買ったUniqlo Hana Tajimaの紺ワイドパンツ、Uniqlo+Jの濃青パンツも繰り返し着ていた。
    ただ、ヘビロテするあまり生地が傷がついたり、子供に食べこぼされたりして汚れてきたのでこれら4本を処分し、代わりにユニクロで2本新調した。コットンバギーパンツは、チノワイドパンツの代替という感覚だ。
    ずっと着ているのに形も色も絶妙で、生地も丈夫。
    同じ価格で比べたら、ユニクロ製品は他の日本の安い女性向けアパレルの製品より圧倒的に生地が良く、耐久性が高いと改めて感じた。
    日常使いのシンプルなボトムスに関しては、ユニクロでいい、ではなく私はユニクロ”が”いい!と半年間で実感した。

  • Nagi 吸水ショーツ4枚セット
    日本のフェムテックブランドの先駆け、といったイメージだったNagiが3月で事業を終了するという驚きのニュースを目にしたのが2月初め。2月いっぱいで商品の販売を終了するとのことで、在庫をセール販売していたので4枚セットを購入した。
    これまで別のブランドの吸水ショーツを3枚ほど持っていたが、古くなりそろそろ買い替えたかったし、吸水量が最大と言われるNagiのショーツを試してみたいと思っていたので、ニュースを見た瞬間「今だ!」を感じて即購入した。

もう3月も終わりになるが、買ったのはこれだけである。
相変わらず、ショップを見たらいいな、と思う服はあるし
家のクローゼットの前で「いまいちいい服がないな〜」と思うこともあるが
半年の買わない期間を通じ、
・満を持して買う
・今だ!と強く感じて買う
以外の「買う」は無駄に思えてきたのだ。


これからは「基本は買わない」が通常運行でよさそうだ。
この半年で、私のファッションの志向、好き嫌いもかなりはっきりした。
そのことはまた近々別の記事に書こうと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?