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【決算書知識①】別表2を理解できていますか?


はじめに

法人に保険を提案する際、経営者や財務担当者が理解しておくべき重要な書類の一つに「別表2」があります。別表2は、法人税の申告書に添付される書類で、特に同族会社の判定に関する情報を記載するものです。この書類を理解することで、経営者のリスクマネジメントや保険の提案がより効果的に行えるようになります。本記事では、別表2の基本概要と保険募集人として知っておくべきポイントを解説します。

決算書の全体像

「別表2」の基本概要

別表2(同族会社等の判定に関する明細書)は、法人税の確定申告書に添付する書類です。この書類は、法人が同族会社であるかどうかを判定するために使用されます。同族会社とは、特定の親族や関係者が株式の過半数を保有し、経営に関与している会社のことを指します。

一般的に言われる「別表2」の重要性

別表2の提出は、同族会社に適用される税制上の特例措置を受けるために必要です。同族会社には、例えば役員給与の損金算入制限や、交際費の取り扱いに関する特別規定など、一般の法人とは異なる税制が適用されます。これらの特例措置を適用するためには、正確に同族会社を判定する必要があります。

保険募集人にとっての「別表2」の重要性

保険募集人の方にとって「別表2」は誰がどのくらいの株式を所有しているのか?を把握する事ができる重要な資料です。中小企業経営者=筆頭株主(これを所有と経営の一致と言います)であることが多く、その株式は相続対象になるため、保険募集人としては絶対に把握しておかなければなりません。また株式は基本的に経営者が所有しておかないと、経営がスムーズにいかない事が多く、事業承継の際は基本的に後継者に渡るようにすることがセオリーです。下記の別表2サンプルだと、山田太郎さんが200株の株式を所有していることが分かります。

別表2のサンプル

「別表2」を見るにあたっての注意点

別表2の株主記載欄に全ての株式所有者が掲載されているとは限りません。そのことを判断するには、別表2の左上にある【期末現在の発行済み株式の総数又は出資の総額】の確認をしておくことが重要です。下記の別表2を見ると、【期末現在の発行済み株式の総数又は出資の総額】は200となっています。(今回の別表2サンプルでは株式の総数が書かれていますが、出資の金額で表記されることもあります)その内、山田太郎さんが200株を所有しているため、この会社の株式の全てを山田太郎さんが所有していることが分かります。仮に【期末現在の発行済み株式の総数又は出資の総額】が250となっている場合、山田太郎さん以外に株式を所有している人物がいるという事が分かります。(この人物が必ずしも株主掲載欄に記載されているとは限らないので、その場合は相手に確認しましょう)

まとめ

別表2は、法人税申告において重要な書類の一つであり、「株式を誰がどのくらい所有しているか」を把握する事が出来ます。法人保険提案において、株式所有割合を理解していない事はあり得ないので、必ず「別表2」は抑えておきましょう。

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