ハロプロ楽曲解説 後藤真希「ガラスのパンプス」

ハロプロ楽曲解説第12回!
えばちゃんひなフェスソロ記念!

後藤真希「ガラスのパンプス」

出典:アップフロントワークス(シングルV)

後藤真希15枚目のシングル。
作詞作曲:つんく♂さん。編曲:平田祥一郎さん。

先日のひなフェスでは、Juice =Juice江端妃咲がソロで披露したことが記憶に新しい。
他のハロプロメンバーもイベントで披露するくらい人気が根強い楽曲。

つんく♂さんのライナーノーツはこちら。

いやあ、ゴマキのリミッターを解除すると大変なことになりますね!
つんく♂さん曰く、今までのものを全て排除し「ノリエロSEXY」に。

今のゴマキしか知らない方は、今のゴマキがゴマキ!(色っぽい雰囲気)という印象が強いと思います。
私もその1人です。

モーニング時代、ソロの初期から中期くらいは、年齢の割に大人っぽい印象が強いけれど、幼いところも滲み出るところがあり、年相応という感じも。
ただこの曲を境に、見た目やアーティストとしても一気に路線変更した印象は受けますね。20歳でここまでできるなんて…

さて、この楽曲のメイン調号はこちら。


●ロ短調(h-moll、B Minor)
・調号:♯2個(ファ、ド)
・主音:シ
・イメージ:孤独、静かな期待が持てる
・色:白色

イメージと歌詞がもうそのまんま!
色(イメージカラー)が白って…MVの衣装白だし…
そこまで一致させて作ってたとしたら、つんく♂さんすごい。

メインの調号が短調なので、なかなか聞き馴染みがない、もしくは少ない。
普段耳にしている楽曲は長調(スケールにすると明るい音階)が多いので、短調を耳にすると、どこか引っ掛かるというか違和感を覚えやすく、残る。その分インパクトも強くなる。

この曲の楽器構成はとてつもなくシンプル。
ほぼシンセとギターの上下、ドラムスのみ。
シンプルなのにカッコよくて仕上がっている。

最初の「チャチャンチャーンチャン チャチャンチャーンチャン」(シンセ)は
ベースの音がド♯(チャチャンチャーン)→シ(チャン)にレをくっつけて、
ド♯+レ→シ+レに仕上げている。
ド♯+レは不協和音で不安を掻き立てつつ、シ+レの三度(厳密には長三度じゃない)で落ち着かせる。
要所要所で聞こえるのでぜひ聴いてみてください。

イントロサビに入る前に「パーン!」とクラッカー音で一度決める。この楽曲では切れ目でよく出てきます。
その後の伴奏はチャチャンチャーンチャンとドラムスとギターの上しかない。
最低限の伴奏しかないわけですよ。あとは自分の歌のみ。

つんく♂さんだったら、「真っ白なキャンバス用意したから自分色に染めてってや!」って言いそう笑

イントロサビ後から、重厚なベースが入ってきますね。
そしてAメロからの緻密なシンセプログラミング。さすがの平田さん。
やっぱりつんく♂さん×平田さんの楽曲はワクワクでしかない。

Bメロはちょっとだけシンセが控えめになって、ギターの上下とエフェクトがメイン伴奏。

ここのサビはベースギターも加わって、全楽器で伴奏。ベースが躍動してて踊ってるみたい。

2番に入る前に一瞬ブレイク(無音)。
2番は少し違うよということを見せている。

Aメロ2フレーズ目前半は、伴奏はシンセだけにして1番との違いを見せて一瞬引き寄せる。
Bメロ2フレーズ目前半も、通常の刻みではなく、8分で刻んでブレイクの瞬間に吐息を入れることで楽曲に違いを生み、間延びすることなく、聴者を引き寄せ続ける。

大間奏に入る前は、1番終わりと変えて2小節多く入れている。ここでもすんなり行かせない工夫が施されている。
大間奏に入り、前半はベース抜きで少し軽めに流して、後半からベースが復帰。通常構成で間奏を駆け抜ける。
大間奏中のゴマキのコーラスがこれまたいい味を引き出してる。

で、サビに入る前はこれまた1小節半多い。
転調やメロディを変えない代わりに、こういったところで最大限思考を凝らしている。

サビは今までのサビと全く変わりませんが、最後アウトロに行く直前は1小節多い。
こうしてみるとつなぎの部分で小説数を動かしていることがわかりますね。

※通常楽曲を作る時は大体4小節フレーズで作られることが多い。
サビラストフレーズは
1番→間奏は4小節フレーズのまま
2番→大間奏は4+2小節
ラスサビ→アウトロは4+1小節

アウトロは間奏と同じ構成、フレーズで最後はあの「チャチャンチャーンチャン チャチャンチャーンチャン」で締め。

あとがき
この前のひなフェス、えばちゃんソロはよくこの曲を選んだなと。
しかもゴマキがシングルを出した年齢よりもはるかに下。
この大舞台でこれを持ってくるとは。明らかにチャレンジ。

現地で見てましたけど、今までのえばちゃんとは一味違うというか、曲に負けてなかったし、自分の世界を作り出していた。
デビューして2年弱。よく成長しましたね。

えばちゃんおつかれさまでした!
えばちゃんファンの皆様、おめでとうございました!

おわり

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