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【ライブ感想】つばきファクトリーの夏祭り 2022~灼熱~

■はじめに

8/25(場所:河口湖ステラシアター)に開催された「つばきファクトリーの夏祭り 2022 〜灼熱〜(昼公演)」の感想について記す。今回のライブ、というか興行全体として、何がどう良かったのか伝わる内容を書くことに努めていくので、温かい目で見守っていただければ幸いである。


■総評

今年入った現場の中でも抜群に楽しかったし、何よりも(公演終了後も続く)満足感を得ることができた。この満足感がなぜ高かったのかはのちに詳細は伝えるが、スタッフ・メンバー陣の「今回のライブを最高なものにする」という気概と実行が見えたからである。

つばきの冠番組である行くぜつばきファクトリーとのコラボ、山梨県知事のインバイト、ハロオタ垂涎必至のセットリスト、メンバーが繰り出す全力のパフォーマンス、これら全てがタイムリーかつクオリティに提供され、私の中のボルテージは頂点に到達したと言えよう。

そして今回はドラマもあった。それはリーダーりこりこと歌姫きしもんの2人が体調不良から復帰し12人全員でパフォーマンスできたということだ。特にりこりこは療養期間が明けたばかりであり、リハーサルもほとんどできていなかった(そもそも当日参加できるかすら怪しかったレベルだ)なかで、全くパフォーマンスをセーブすることなく、さらにはMCもしっかり回し、リーダーとしての役目をいつも通りに全うしてくれていた。不安でいっぱいだったであろう彼女の瞳にはやはり途中途中で涙が見られた。逆境を乗り越えて、ここまでやってくれた彼女に敬意と感謝の意を表したい。ありがとう(そして「いつも」ありがとう)。

本当に満足できたライブであった。普段なかなか遠征などしない(抵抗感や色々事情がある)私だが、今回は高速バスを使い時間をかけてまで現地参戦した甲斐があった。今回のライブを作り上げてくれた、つばきファクトリーに関わる全ての人々に感謝したい。もし来年もやってくれたら必ず行く!


■満足できたポイント

上で今回の現場はとにかく満足感が高いと記したが、その理由について以下で語っていく。ここで詳しく取り上げるテーマは次の5つ:①行くつばコラボ/②充実のフォトスポット/③山梨県知事登場/④セットリスト/⑤ライブパフォーマンスである。


①行くつばコラボ

つばきオタならほぼ知っているであろう「行くぜつばきファクトリー(BSスカパー)」とのコラボ企画が催された。企画の中身は、クジ(ガラガラポン)を回して当たりが引けるかな?というものであった(いわゆる「ハズレ」でも何かしらもらえる親切設計)。やはり番組が出張してくれるというのは、視聴者としては嬉しいものである。

良かったのは企画の参加方法がシンプルで敷居が低かったこと。手順は#灼熱つばきのタグを付けてツイート→それをスタッフさんに見せるだけ、という楽チン作業である(ちなみに私は「ゆうみちゃん好きです!」と呟いた、どうでもいいか)。

今回の企画ではブースを構えていたが、そのブース内では、行くつばプロデューサーの川原崎氏も宣伝をおこなっていた。氏はとある映像にて「つばきファクトリーがてっぺんをとってほしい」と述べるほど、つばきファクトリーを愛し、そして様々な形で尽くしてくれる、オタクとしては頭が上がらないような存在なのだ。また、本人は(おそらく)気さくな方で、写真撮影にも応じてくれるナイスガイであるところも魅力である。

そんな氏が現地で声を張って、宣伝している姿を見て、「本当に一生懸命やってくれているなぁ」ということが改めて実感できたし、オタクとしてはとても嬉しいものであった。これからもつばきファクトリーの成功のため、力を貸してほしいと思う。


②充実のフォトスポット

とにかく写真をいっぱい撮ることができる。富士急行や会場までのシャトルバスのラッピングや広告に加えて、会場内のオーナメント(入場門、提灯、のぼり等)も充実している。以下では私が実際に撮ってきた写真をいくつかご紹介しよう。

画像1

シャトルバスのラッピング


画像2

シャトルバス内の広告


画像3

会場の入場ゲート


画像4

のぼり(ゆうみちゃんver.)


画像5

会場内の提灯


これら以外にも、たくさんのフォトスポットがあり、時間とお金をかけてしっかり準備していただいたんだなと、とても嬉しい気持ちになった。


③山梨県知事登場

いよいよライブが始まる!と思いきや意外な人物からの挨拶で幕開けとなった。その人物とは、開催地である山梨県の知事を務める長崎幸太郎氏である。場内アナウンスで「山梨県知事…」という言葉が聞こえた瞬間のオタクたちのどよめきは実に痛快であった。

おそらく多くの人たちが「よくぞつばきのライブに来てくれた、でもなんで?笑」という感想を抱いたはず。とはいうものの、5周年のスペシャルイベントにふさわしい、サプライズゲストだったのではなかろうか。氏の登場・挨拶によって、オタクの期待値・ボルテージが高まったんじゃないかと個人的には思っている(後日、氏に関する残念な報道が出てしまったことは遺憾であるが…)。


④セットリスト

今回はつばき楽曲以外の曲もたくさん披露してくれた。特にこぶしファクトリーの曲を披露してくれたことは、個人的にとても嬉しかった。こぶしジャネイロが来た瞬間、思わず両腕を上げそうになったが、思いとどまった(腕を高く上げるのは、レギュレーション的にアウトである)。また、こぶし以外にもBerryz工房やスマイレージなど、ハロプロの歴史を感じられる曲がセットリストに組まれており、つばきファン以外も楽しめるライブだったのではないかと思っている。


⑤ライブパフォーマンス

特に目を引いたのはシャッフルコーナーである。ここでは、各メンバーおよび披露した曲が持っている魅力を最大限に発揮できるようなパフォーマンスが披露された。詳細はのちに記すが、恋の呪縛(真琳ちゃん)では儚さと美しさを、シャボン玉(きそら、まおぴん、ルノー)では狂気を、レインボーピンク(キキちゃん、さおり)とYeah!めっちゃホリディ(りこりこ、栞)では可愛さを、そして1丁目ロック(もっさん、きしもん、おみず、ゆうみちゃん)では情熱を確りと感じ取ることができた。正直なところ、1丁目ロックで声出し禁止を守ったオタクたちを褒めてほしいと思っている(笑)。メンバーたちが、あまりにも爆イケなパフォーマンスをするものだから、私はマサイしたくなってしまったほどである。


■印象に残ったパフォーマンスについての感想

上記⑤のライブパフォーマンスについてさらに深堀して書いていく。前半はシャッフルコーナー、後半は(通常の)つばき曲パートについて語る。


●シャッフルコーナー

・恋の呪縛

真琳ちゃんによるソロパフォーマンス。これは私の意見だが、彼女はソロパフォーマンスをするときに選ぶ楽曲のセンスがとても良い。どの曲でどのようなパフォーマンスをしたら自分の強み(透明感のある歌声、美しい所作、恵まれたスタイルetc.)を発揮できるか熟知している。

この曲は、腕を曲げ伸ばしたり、波打つような動きをしたりするため、彼女の手足の長さが際立って見えた。バレエ仕込みのムーブメントには柔らかさがあり、本当に美しく映えるのである。

そして最近、彼女は歌声が分厚くなってきたと感じている。もともとは繊細で少年アルトのような歌声が魅力だったと思っていたけれど、いわゆるハロプロらしい力強さも身につけていると、今回のパフォーマンスを通じて改めて意識された。

何より、このようなスペシャルな場でソロを引いてしまうあたり「持っている」子だなと思った(笑)。彼女のソロパフォーマンスを見たのは、昨年のリトキャメFCイベント以来であったが、そのときに感じた「この子センスが良すぎる」という感覚は正しかったと確認できた。


・Yeah!めっちゃホリディ

りこりこと栞によるデュオ。正直なところ、絶対この曲を披露してくれると信じていた(笑)。2人とも「ふわふわ」した可愛さが魅力のメンバーであり、そんな彼女たちが見せてくれる「夏」「恋」がコンセプトの楽曲パフォーマンスである。もはや、初めから最高が約束されているにも等しいと言えよう。

印象に残ったのはサビの「Yeah!ズバッと」の足を上げる振り部分である。これは振り付けとしてはファニーなはずなのだが、2人がやるとそのファニーさすらも可愛く見えてしまうである。

そして地味に凄いと思ったのは、りこりこの足上げの高さと姿勢の安定具合だ。病み上がり間もない彼女であったが、このようなところで手を抜かないところにプロ根性を感じた。天晴れ。

パフォーマンス後、栞がMCで「この曲では色っぽく見えるように頑張った」とコメントをしていた。しかしながら、おそらく現地にいた多くの方が、色っぽさよりも可愛さを受け取ったのではないかと推察できてしまうあたり、一層彼女に対する愛おしさが増すばかりである(←このように思考回路を働かせつつ栞に温かい拍手を送った、皆様もそうではなかっただろうか?)。


・ドットビキニ

リトキャメメインのパフォーマンス。まさかつばきファクトリーのライブで「Chuもく」ができるとは思っていなかったので、驚いたと同時に喜びもあった。この曲は振りが簡単で、メンバーと一緒に踊って盛り上がれる楽しい曲なのである。

この曲でゆうみちゃんが見せてくれた笑顔が眩しすぎて、もとから好きでしょうがないというのに、さらに好きになってしまった。はぁ…ゆうみちゃん…

歌について。この曲はサビよりもAメロの方が高音で構成されているという、少々変わった曲なのだが、そのメロ部分の高音部分がとても美しかった(特に「内心」のところ)。さすがは歌唱力お化けのリトキャメ、というところをまざまざと見せつけられた。

実力はすでに折り紙付きの彼女たちだが、そうは言ってもまだまだフレッシュな彼女たちの姿が見られる、素晴らしい選曲だったんじゃないかと思っている。


・サンバ!こぶしジャネイロ

イントロが聞こえた瞬間、「やりやがったあああああああああああ」と心の中で叫んだ(よくぞ我慢した俺)。私はこぶしファクトリーを解散後に、その存在を知った人間なのだが、彼女たちの曲が大好きなのである(特に辛夷第二幕は超名盤である、ぜひ聴かれたい)。

この日は「こぶしジャネイロ」のセリフ部分が「つばきジャネイロ」に変更されていたところにも、粋さを感じられた。こぶしは解散してしまったが、確かに姉妹グループとしての絆をそこに見たのである。

「高くジャンプジャンプジャンプ」のところで、実際にジャンプできないのは正直しんどいが、それでも私は両腕をバンザイして、跳びたい気持ちを必死で表現してきた。


・レインボーピンク

キキちゃんとさおりによるデュオ。可愛いの限界を振り切って可愛いを表現することが求められる本楽曲。そして表現力だけでなく、長いセリフを言う必要があるなど、パフォーマンスとして仕上げるには難しい楽曲である。

しかしながら、メンカラピンクの2人は、この楽曲を見事にやり切ってみせた。意外だったのは、キキちゃんが一切の恥じらいも見せずに、可愛いに振り切っていたところである(さおりは「プロ」なので…)。行くぜつばきファクトリーの中では「重い女」として生きる彼女だが、この日の彼女には「重い」要素は全く感じられなかった。彼女のオタクはとても幸せな気持ちになれたのではないだろうか。

パフォーマンス後のMCで、さおりが「セリフを覚えるのが大変だった」という本音をこぼしており、最後にオチを持っていくあたり、彼女らしさを感じることができて面白かった。


・シャボン玉

きそら、まおぴん、ルノーによるトリオ。推し補正を抜きにすれば、本パフォーマンスが、この日のMVPだったのではないかと感じる。それほどまでに圧倒されるステージであった。

この曲では狂気を表現することが求められると理解しているが、各メンバーがそれぞれの長所を生かし、その狂気を見せてくれた。きそらはメンヘラを感じる(賛辞のつもり)セリフ回し、まおぴんは普段以上に荒ぶったダイナミックなダンス、そしてルノーのシャウト気味な迫力ある歌声。これらが調和し、シャボン玉という楽曲の魅力を最大限に出し切ってくれたと思っている。

冒頭の「愛する人は…」をルノーに任せてくれたのも、粋さを感じて良かった。ここで、オタクは彼女の名前を叫ぶことはできなかったが、手拍子でそれを表現していて愛を感じた。

公演終了後のツイッターを漁ったところ、このパフォーマンスが素晴らしかったという声が多かったように感じる。これを読んでいる貴方はいかがだろうか?


・GO TO THE TOP!!

もっさん、きしもん、おみず、ゆうみちゃんによるカルテット。イントロが聞こえた瞬間、「やりやがったあああああああああああ」と心の中で叫んだ(2回目)。

歌唱力の暴力で殴られるというのは気持ちいいことだと思い知らされる、そんなパフォーマンスであった。特にラストのフェイク(あやぱんパート)を担当したのは、きしもんであったが、これが本当に素晴らしかった。裏声で最高音hiGまで到達するこのパートは超難関と言えるが、さすがはつばきの、いやハロプロのDIVAである。

そして、何よりもこの曲は聴いている側が超楽しい。サビで腕をぶん回すことで、会場全体で最高の一体感を味わうことができる。


・一丁目ロック!

この曲も声出し・マサイ禁止が拷問のように思える曲である。そしてまたもやファクトリー(工房)の血を受け継ぎし曲が投入された。セットリスト考えた人は天才なのか?オタクを喜ばせる術を熟知しているなと思った。

正直もう記憶があまりないのだが、とにかく楽しかったことだけを覚えているので、とりあえずここの感想には書かせてもらった。今後もこのようなスッペシャルな機会には、ファクトリー関連の曲を披露してほしいものだと強く願うのであった。


●つばき曲パート
 
・君と僕の絆

今回初披露の新曲である。サマーチャレンジャーとは別の曲だが、こちらも卓偉曲である。巨大スクリーンのクレジットに「中島卓偉」の文字が映った瞬間に、会場のオタクたちがホッとしたような感じになってて草だった。

この曲で印象的だったのは、リーダーりこりこが涙するシーンである。冒頭でも記したように、体調不良から復帰したばかりで、ほとんど練習すらできないまま本番を迎えた彼女。不安でいっぱいだったことは間違いないだろう。そのような中で、本曲の「1人じゃない」という歌詞のところで、彼女は感極まってしまったようで、目には涙が浮かんでいた(それを見た私もジーンと来た)。

のちのMCでも語っていたが、やはり歌詞と彼女自身の置かれた状況がリンクして、感情的になってしまったんだとコメントがあった。よくぞ2公演ともに最後までやり切ってくれた(しかも全くパフォーマンスをセーブすることはなかった)。改めて、ありがとうとお疲れ様を言いたい。


・サマーチャレンジャー

こちらも新曲ではあるが、すでにハピすごチャンネルで音源が一部解禁されていたものである。ミドルテンポではあるが、簡単に振りが覚えられて、みんなで一緒に盛り上がれるような曲であると思う。

印象に残ったのは、ラスサビ前のユニゾンパート。ここは(記憶違いでなければ)きしもん、ゆうみちゃん、ルノーの3人によるものであった。凄まじい歌唱力を誇る彼女たちによるユニゾンは圧巻で、これがつばきの歌柱だなぁと思わされた。地声hiDまで出すパートがあり、その迫力に鳥肌が立った記憶がある。

そして、ゆうみちゃんがフェイクを任されるようになっていて、個人的にとても嬉しかった。筆者は彼女の歌を強く強く推しているので、活躍の場が目立つというのは大変に喜ばしいことなのである。


・三回目のデート神話

ゆうみちゃん推しの私としては、この楽曲がフルコーラスでパフォーマンスしてもらえると超嬉しい。なぜなら2番サビ終わりのゆうみちゃんソロパート「もしあとから…」が大好きだからである。もはや、ここが聞きたくて、つばきファクトリーのライブに行っているまであるレベルだ。

このパートは入りの音がhiDで、しかもクッキリとごまかしなく出すことが求められる難易度が高いパートである。ここを簡単そうにやってしまうのが、ゆうみちゃんの凄いところである。彼女のレーザーのような歌声が響く、ライブでは必聴(と私が思っている)のパートなので、これからつばき現場に入る方はじっくりと聴いてほしい。


・ハッピークラッカー

アンコールで披露された正真正銘ラストの曲。メンバーたち自身も最高のライブができたという自信があったのだと思う。みんなすごいニコニコで楽しそうにパフォーマンスする姿が見られた。

そして本パフォーマンスでは、ここ最近では珍しい特効が採用され、シャボン玉がブワ〜っと会場を満たすという演出が取られたのである。童心に返ったような気持ちになれて、良い演出だったのではないかと思っている。本当に素晴らしいライブだったので「まだまだ終わってほしくないな〜」と思いながら、最後のパフォーマンスを楽しんでいた。

■所感

とにかく大大満足のライブであった。正直、毎年やってほしいと思っているし、今回の会場である河口湖ステラシアターが、つばきファクトリーの聖地になったら良いのにと願うレベルである。現状、ハロプロのコンサートでは、声援もジャンプも禁止だが、そのレギュレーションの中でさえも、ここまで楽しめたということはすごいことなんじゃないかと思っている。それを可能にさせたのは、メンバー・制作陣の覚悟によるものではないかと考えている。今回の現場を作ってくれた全ての人たちに、改めて感謝を申し上げたい。ありがとう。素敵な体験をさせてもらった。来年もよろしくどうぞ。

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