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仕事のマッチング

派遣会社に登録し、エントリーしたところ、残念ながら紹介できないという連絡がありました。
もう不採用は慣れてしまったので、いちいち落ち込みません。

それから数日後、その派遣会社から電話がかかってきました。
ふだん、見たことのない電話番号から連絡があると、不用意に電話をとらないのですが、もしかしたら応募先かもしれません。
出てみたら、派遣会社の営業マンで、短期間だけれど働いてみないかという話でした。

どんなお話でもありがたいのでお受けしました。
ただ、不安はありました。

仕事には得意不得意があります。
わたしは管理監督職が長かったので、仕事の進行管理やマネジメントはできます。
チームメンバーとして作業することに抵抗もありません。
一点、課題があるとすれば、特定の仕事に「速さ」を求められてときです。

正確に仕上げる自信はありますが、とにかくスピード最優先といわれると、一部の領域の業務に関しては苦手です。
自分が関わってきた領域であれば、どんな作業もひととおりの知識とスキルはありますし、どのプロセスにも対応はできます。
ただ、そのなかの1行程だけを取り上げて、とにかく速く、大量に処理しないとなると、うまくできることと難しいことがあるのです。

今回は、その苦手な領域の業務です。
あとあとご迷惑をかけてはいけないので、派遣会社の営業マンに最初にそのことはお伝えしました。
ただ、職務経歴などを先方も確認済みで「大丈夫でしょう」ということだったのでお受けすることにしました。

また、どうしても難しければ5日間の試用期間があるので、そこで終了になるとのことでした。


職場訪問して、電話があった10日後には働きはじめました。
ひさしぶりの通勤は、緊急事態宣言下でも「かつての日常」が戻ってきたようで、なんとなくほっとします。
たとえ短期間でも、やりきりたいと思っていました。

さいわい職場のみなさんも親切で職場の環境もとても快適です。
システム的な面でもとくに不都合は感じません。
ただ、かんじんの仕事が、やはり荷が重い「速さ」を求められました。

2日目には「わたしで大丈夫でしょうか」と営業マンに確認しましたが、職場の人事担当者とは連絡がとれず、とにかく試用期間のあいだ、しっかり対応してくださいとの返事。


結論から言うと、試用期間で契約は満了になりました。

「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と職場を後にしたとき、職場の方が「気にしないでね、仕事が合わなかっただけだから」と声をかけてくださいました。

こんなふうに試用期間だけで終了することも派遣にはあるようです。
今回はわたしの力量不足ですが、懸念したとおりミスマッチだったと思います。

「気にしないでね」と言われても気になりますが、今後は苦手とわかっている仕事は最初からお断りしたほうがよさそうです。

よかったのは、短期間でしたが仕事の感覚は職場に入れば適応できるということ、すこしですが来月には収入もあるということでしょうか。

そしてまたわたしは無職に戻ってしまいました。

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