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どんなパイロットを目指すか②

私は高校生の頃からヘリパイを目指していた
絶対にドクターヘリに乗りたいと思っていた
次第に航空業界の方の話を聞くことも増え、滑空機のライセンスも取得し片足を突っ込み始めていました。

高校生ぐらいまでは、全てにおいて尊敬ができるというか究極この人になりたい! といった人が何人かいた。
全てが目標となる人がいるのは楽なことだと思う、同じことをしていけば良いから。

しかし大人になると業界内でも様々な人と出会うからか?
勿論、尊敬できる人は居るが「この人が全てだ、全部言ってることは正しい」という考えではなくなった。
どんなグレートパイロットでも全てが完璧ではないしミスもする、また自分自身でも考えを持つようになりその人との考えの相違が出てくる。

パイロットを目指して初めてそう思ったのは訓練中の事である、「あの教官はこう言ったが、この教官はこう言った」恐らくほとんどの訓練生が体感することで訓練仲間の話題にもなる点だ。
「操縦」というのは決まった教科書はないし、航空工学や航空法ですら人によって解釈が違ったりする。
なので「あの教官はこう言っていた」とか「貴方の解釈は間違っている」と意見しても採用されることはあまりない。
皆それぞれの根拠をもって理解しているからだ。

私も自家用操縦士を取得し事業用訓練中の「調子に乗り始めるころ」絶対に納得できない事があり教官に「それは間違っている」と噛みついたこともあった。
(そもそも訓練生なんだから言う事聞けよという話ではあるが・・・
まあ、自分の疑問を晴らすまで突き詰めることは悪くはないと思っている。)
そんな時に恩師に言われた事がある「教官や試験官だって間違えはある、おかしいと思っても一旦自分の引き出しの中にしまって、自分が正しい根拠を調べてはっきりしたら自分の考えとして持っておくこと」と

「全てを真に受けず、一歩引いた視点で話を聞いて自分の持っている情報や考え・他人の意見などを基に正常な判断する」というのはパイロットとして必要な能力であると考える。
例えば経験のある操縦士が、「この天気なら行ける」と言われても自分はどうなのか?
機長として航空機を飛ばす以上、上司に言われたから行きました、その結果事故りました。 は通用しない。
最後は自分の判断だという事を忘れてはいけない。

ヘリコプターにおけるVMC(有視界気象状態)は1000ft以下の非管制区であれば雲から離れ地上が見えていれば良いとされている。
そんな状況で安全に飛行できる保証はない、結局はパイロットが飛べるか飛べないかの判断である。
そこで理解しておかなければならないのは「正常な判断を阻害するソースを排除する」ことである。

話が脱線してしまいましたが、目標となる人の真似をしているだけでも違う気がしてきた というお話でした。

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