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ネット麻雀の溜めロンや萎え落ちについて

麻雀にはマナーという、ルールと呼ぶに近い作法があります。

フリー雀荘など、見ず知らずの客同士が卓を囲む場においてはマナーについて事細かく定められてはいるところが多いです。

牌山は前に出す!発声はハッキリと!点棒や牌は投げない叩きつけない!…
新参者はその場のルールのほかにマナーなど多くのことを覚えなくてはいけない…守らないと怒られる…不自由で窮屈なものという見方もできますね。
ですが、そうではありません。

マナーは秩序を保つために必要不可欠で、プレイヤーを守るために存在します。これがなければゲーム進行の支障やイカサマ、敵対感情の嫌疑などトラブルを招いてしまうでしょう。

ではオンライン対戦のネット麻雀においてはどうでしょうか。
牌を取る動作や点棒の受け渡しなどがシステム上で行われるため、ネット麻雀においてはマナーについて触れられる部分はかなり限られると言えそうです。

ネット麻雀のマナー、そのうち一つをあげるとするなら”溜めロン”という遅延行為がまず思い浮かびました。ロンボタンを制限時間ギリギリまで押さずにアガるアレです。これはリア麻でいうところの「出るかねしかし」に相当する無言の煽りです。

この遅延行為は天鳳の段位戦では迷惑行為とされ禁止されており、管理者にその通報をすることができます。通報が認められるとその行為をした者は一定期間のアカウント凍結になるそうです。

ですが雀魂ではそのような遅延行為、スタンプ煽りは特に規制されていません。
雀魂段位戦でスタンプ連打して持ち時間を目一杯使ってからの和了。とくにスタンプ煽りに規制が無いのは雀魂側としてはそれもエンタメ性の一つと捉えているのでしょうか。また煽りに特化したスタンプが各キャラクターに備わっているのも雀魂の特色になっています。

ですが溜めロンを特に規制していない割には、それをする人が思っていたより少ないと僕は感じます。

無駄に敵を作りたくないという損得勘定なのか、自分がやられて嫌なことは他人にしないという道徳的なものなのかはわかりませんが上位の卓に進むにつれ目にすることは少なくなります。(もちろん居ることは居ます)

溜めロンは第三者として見ていても気持ちのいいものではないですし、時間も無駄なので僕としてはそのようなことが無いに越したことはない、溜めロンするのはやめたほうがいいと思っています。当然、友人同士ならその限りではありませんが。

さて、次に”萎え落ち”について。

「萎え落ちした人がいて、そのせいでトップを捲られてしまった」
「萎え落ちやめろ、まだラス回避のチャンスあるのに」
などという愚痴をTwitterで時折見かけますが、僕は段位戦においての萎え落ちは全く問題ないと考えています。

麻雀は娯楽であり、それ以上でもそれ以下でもない。
不味い料理を食べ残すのと同じ感覚で、止めるも続けるもその人の勝手だとは思います。

遊びでやってるんじゃないんだよ!って思ってる人もいるかもしれませんが、それならば、段位の高みを目指してる人にとっては他家が萎え落ちしたら嬉しいはずです。

ツモ切りマシーンと化した他家によって自分がラス落ちする可能性はぐっと減りますし。
愚痴っているのはその時トップを獲れなかった人だけでしょう。

途中でログアウトするプレイヤーがいるのはオンラインゲームの常と言えます。麻雀に限ったことではないのです。

ただ、僕はネット麻雀のすべてのシーンにおいて萎え落ちを肯定しているわけではありません。前述したとおり不特定のプレイヤーと対戦する段位戦においてはそのように考えています。

ネット麻雀の大会イベントなど、ゲストや主催のファン交流を目的としたようなシーンでの萎え落ちはあまりオススメできません。

これも「遊び」であるのに違いありませんが、対戦者同士の距離が段位戦よりも近いです。対戦者は友人・知人とまではいかなくてもSNS上で繋がることもありますし、それなりに相手への礼儀が必要になってくるからです。

ただこれは強制ではなく、どうしても負けが込んで面白くない、ストレスで頭がどうにかなりそうだという人は無理せず途中で止めてもらってもいいと思います。

それからネット麻雀では萎え落ちなのか、回線の不調なのかという断定できない部分もあります。
一般的にダントツでラスになったときに回線落ちしたプレイヤーがいたら「萎え落ちだ」と決めつけてしまいがちです。

十中八九、いや、十中十九はそうなのでしょうが、たまたまその時に回線不良になってしまったのかもしれませんし、お腹が急に痛くなってやめてしまったのかもしれません。

途中で落ちてしまったプレイヤーをSNS上で批判し晒すようなことはしてはいけません。寧ろそっちのほうが萎え落ちよりも悪手だと思います。


自分自身が溜めロンや萎え落ちをしなくても、他の人にされたらイラっとしてしまう。その気持ちはとてもわかります。
ですがネット麻雀の特性としてそういうことがありえるんだというのを頭の片隅にいつも置いておけば、血圧の上昇を抑え、冷静な判断が続けられるのではないでしょうか。

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