Miyoshi Heita

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「らくだの会」(柳家三三独演会)の「らくだ」の話

(8月3日(土)の『らくだの会』の続き)入り口に入る時に今日は三三が「らくだ」をやる会だということを知った。一緒に行った友人が気付かせてくれたのだ。名前が「らくだの会」だから分かりそうなものだが、直前に気付いた自分に我ながら呆れた。無意識に考えることを避けていたのか。 実は落語の「らくだ」という噺が嫌いだ。「らくだ」の冒頭の「らくだ」というあだ名のならずものを訪ねて来た兄貴分の脅迫的な態度に辟易している。亡くなった弟分のらくだを弔うために屑屋をアゴで遣い、長屋の連中や大家を

    • 「らくだの会」(柳家三三独演会)と『真田小僧』の思い出

      昨日2024年8月3日(土)、友人と連れ立って神楽坂の善国寺に柳家三三の噺を聴きに行く。「らくだの会」という独演会で前座1席、三三の噺が2席。前座は『松竹梅』でお茶を濁し、三三は前半『真田小僧』、中入りをはさんで最後は『らくだ』を演じたが、どちらも相変わらず見応えのある噺っぷりだった。 『真田小僧』はちょっとずる賢いところがある子どもが小遣い欲しさに父親に、留守の時に母親が見知らぬ男を家に招き入れた話を上手にやって、途中途中で追加の小遣いまでまんまとせしめるという噺だ。何度

      • ものくるる人

        確か吉田兼好の『徒然草』に「ものくるる人」という話があったように記憶する。要は世の中に様々なタイプの人々が存在する中で、ものをよくくれる人が一番ありがたいという、なんとも現金な話なのだが、自分が現金な性格だとは思いたくないが、自分にもそのような「ものくるる」友がいる。 「ものくるる友」Sとは10年ぐらい前に自分が韓国でアドテクの会社で働いていた時に知り合った。Sは当時GAFAMの韓国子会社で働いていて、その後、起業したり転職したりを繰り返しながら、今はGAFAMの元の鞘に収

        • ゲーム業界昔話

          2024年7月5日(金)ソウルの江南にてゲーム業界の古い友人Yに会う。共通の知人の紹介を依頼していてそのために会って3人でランチしたのだが、その際のYの昔話が興味深かった。2000年代後半だからもう15年以上も前の話で、Yが当時勤務していた韓国W社が日本を代表するゲーム会社に共同開発の話を持ち掛けるために京都に会いに行ったという話。 W社の北米支社長Aが元々この京都の会社にいたよしみで同社の専務に会え、それで実際に商談にもこぎつけた。Aと一緒に専務とのミーティングで、専務曰

        「らくだの会」(柳家三三独演会)の「らくだ」の話