幹部補佐

ジゴ郎はホストを初めてからここまで、無遅刻無欠勤という水商売では偉業を成し遂げた。
 
その功績と安定した売り上げによって、19歳という若さで幹部補佐に就任した。
 
ホストを初めて10ヵ月というスピード出世だった。
 
そしてその出世に対して発生したのが先輩ホスト達の嫉妬だった。
 
その嫌がらせはジゴ郎の客にプライベートを話したり、ホストラブというサイトを荒らしたりとあらゆる手段によるものだった。
 
しかし、ジゴ郎は勢い真っ盛り。

そんなことにはへこたれなかった。
 
唯一、へこたれるとすればかなえがサイトを見て落ち込んでいるのを慰めるくらいのことだった。
 
サイトなどに書いてある誤解を解くためにかなえに時間を使った。
 
 
おかげで家に帰ると、置手紙があった。
 
「少しアメリカに行ってくる。ハフ子」
 
これはそーとーへこんだ。
 
結果、先輩方の思惑通りに事は運んだ。
 
 
 

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