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怪人じゃなくても20面相くらいできた方がいい。

当然ながら個人差はあるが…

恋愛があまり続かない人と、入社まもなく会社を辞める人は共通点がある。それは、「自分の理想や好みを強固に築き過ぎている」というところ。

+と−の総合評価ではなく減点方式で物事を見て、気に食わない部分があるとすぐ関係を終わりにする。その裏には「どこかに自分の理想を100%満たす人(場所)が存在している」という期待に似た思い込みがある。

この人じゃない
ここじゃない

自分の理想から外れた要素が1つでも見つかると、そう言って気持ちが離れていく。残念ながらそんな理想100%の人や場所はどうせ存在しないのに。

ちなみになぜ存在しないのかというと、その理由は簡単で、「人も組織も変化するから」だ。ある瞬間には極めて理想的だったとしても、時が立てば必ずその中のいくつかの要素が変化する。

それは体型かもしれないし、メンバーかもしれないし、趣味嗜好かもしれない。自分が当事者としてそこに関わっていることをガン無視して、相手(パートナーや会社)が変わると、それを理由にどんどん嫌いになっていく。

理想の枠が実に強固で、ありもしない理想の相手を求めて目の前の相手の気に食わない所に過剰反応しながら生きていく…。大変だろうなと思う。

そもそも…相手との関係において自分の存在を度外視しすぎてるような気もする。

仮に相手があなたにとって理想的だとして、相手にとってあなたは理想的な存在ですか?って話。

嫌いなとこが1つでも見つかればすぐに関係を終わらせにいくような人が、相手から見て理想的なわけがない。嫌いなところがあってもある程度スルーするか、建設的に影響しあってよりよい状態を目指すか…付き合いってのはそういうもんだ。

そういう意味で、そもそも期待が過剰なんだろうな…と思うことも多い。

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交際相手だろうが結婚相手だろうが終身雇用の会社だろうが、相手に「自分のすべてを理解し、自分のすべてを受け止めてもらう」を期待してると、それは100%かなわない。

そもそもパートナーシップってのは100%の相互理解ではないからだ。

共有できる部分を共有し、それに付随する好きではない部分は可能な限り許容しながら付き合ってくのがパートナーシップだ。

「好きではない部分があることを前提に、それでも共有したい何かがある関係性」のことをパートナーシップと呼ぶのだ。

そこを理解してれば100%の理解や受容なんてものを求めてる自分の方がおかしいことに気づける。前提からおかしい。SNSで発信しといて「比較なんかされたくない」って言ってるようなもん。気持ちはわかるけど、それ、求めてることが問題だよって。

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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。