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ドラマを全然見ない人間が、あやひろにどハマりした話


えーーーーーーー終わらないでーーーーーーーーーーーーーーーー


一旦声出しさせてもらって、普段ドラマを全くと言っていいほど見ない人間が、なんでこんなあやひろにハマったか、何がそんなに良かったのかをつらつらと書かせてもらいます。

誰かに読んでもらいたい気持ちもあるけれど、大半は自分のため、何年後かにこの文章を読んで、「この頃の私、アホ……でも幸せそう……」と思うためだけの文章です。

そもそもなんで見始めたのかを思い出すと、7月上旬私は胃腸風邪と高熱に苦しんでいました(そうでっか)

その時、「食べられない…寝れない……なんか…なんか何も考えなくていいものが…観たい……。」と、Twitterで目にしたドラマ名で、ちょうどTverで1.2話が公開されていたあやひろを見始めたわけです。

なにこれ、おもしろ

え?なにこれ??おもしろ????面白すぎん?一瞬で終わってしまった、え、もっかい見よ…

と2周目に即突入して見終わる頃には「具合悪い…食べられないかも…」と思いながら作ったうどんも食べ終わっていました(病は気から

そしてあーー面白かったーーマンガ原作なんだ!マンガ読んでみよ!!
と即原作を読み始めたわけですけど、

終わった頃には

「…え…これ実写化するの………?」


の心境に。(あなた、さっき実写の1.2話を見たでしょう)

原作もめちゃくちゃコメディータッチで面白くて笑っちゃうんだけど、その中にLGBTQの現実とか、無意識な残酷さとかが決して押し付けがましくなく、でも確実に含まれていて、それでも作品全体としては本当に優しくてあったかい雰囲気で包まれていて。
凄い作品、本当に繊細。

これを実写化して、ほんのちょっとの塩梅を間違えると説教くさくなったり、過剰な表現になったりしないのだろうかとハラハラし始めました(本当に、大きなお世話

でもさっき見た1.2話が最高だった…続きを見たい…この製作陣がどうやってこの原作を描いていくのか…


そして次の3話、私は確信しました

大丈夫、この人たちなら

(本当に、お前は誰)


原作と内容は少し違っても、同じ方向性で面白いし、真剣だし、絶対見たいシーンは入ってる。
なんか原作の番外編?掲載されていないシーン?を見てる感じでめちゃくちゃ良い。


あと、森カンナさんが、凄い。

私、目の色を自在に変えられる人が好きなんですけど、カンナさんも目の色、100種類くらいある?
4話のBarで彩香たちに遭遇した時、目の色50種類くらい使い分けてなかった?あのシーン、100回は見た。

あと、加藤史帆さんが凄い。

加藤史帆さん、この作品で初めて知ったけど、本当に可愛い。というか、もう彩香ちゃんにしか見えない。ドラマ経験が少ない中でコメディー作品って難しそうなのに、めちゃくちゃ自然で、見てるだけで笑えちゃう、可愛いし微笑ましいし。普段はどんな感じなのかなーと日向坂のラジオ聴いたら、普段から彩香ちゃんだった。でもあのふわふわ感の中に熱い想いがある人なんだろうな、と言葉の端々に感じました。そこも含めて彩香ちゃん。キャスティング天才すぎんか。

あと、音楽のかかるタイミングが凄い

4話のBarで、エースの話になった時の音楽のかかり方と弘子先輩の足の見切れシーン、『カーーーーー』って言いながら天を仰いだよね、晴天を。
あの日の空、青かったな。
音楽以外でも、細部へのこだわりというか愛というか、そういう部分をひしひしと感じていました。神は細部に宿るって言うけど、そんなに神様同居させて大丈夫?

5.6話はだんだん深刻な話になっていくんだけど、優しいのが話の前半に絶対面白いシーンを入れてくれるところ。
ずっと深刻だと疲れちゃうから。
ただでさえ毎日疲れてるのにさ、本当に労わってくれて、ありがとうございますの気持ち。

多分だけどあやひろ、社会人女性に刺さるんじゃないかな。みんな疲れてるんだよ、うっすらと。
連続ドラマを毎週ちゃんと見ることができなくなってしまったくらい。

むしろ中高生でこのドラマにはまっている人達、若いのにあまりにも見る目がありすぎて将来が心配。


GLドラマ…いや、めちゃくちゃGLドラマなんだけど、いやGLドラマ初めて見たから知らんけど、そういうジャンルとかじゃなくて、優しいんだよ、なんかずっと。

弘子先輩と彩香ちゃんのお互いへの思いやりとか、響子さんの口は悪いけど弘子先輩に向ける優しさとか、今の時代だとデリカシーが無いと言われてしまうけれど、その人が生きてきた時代ではそれが"普通"だった価値観を持つ会社の人を、悪者にしすぎない描き方とか。

もちろん弘子先輩と彩香ちゃんの恋の描き方はめちゃくちゃ良くて、悶え苦しんでいたけど、それに加えてドラマ全体の優しさとか繊細さに私はやられていました。その優しさと繊細さは、原作を読んで感じた感動なんですよね。

あとSNS等から伝わる森カンナさんと加藤史帆さんの関係性も最高に好きだった。年齢も経験も違うけど、お互い信頼し合って尊重し合っている感じ。
信頼と尊重の関係性から生まれる霞を食べて生きている私。本当に、満腹です。

プロデューサーと原作者、脚本家、それに主演までも交えてざっくばらんに話すスペースもめちゃくちゃ良かったです。
製作陣が自分達の作ったドラマの事、世界の誰よりも好きなんだろうな、っていうのが伝わってきて、そんな仕事できたら幸せだろうな、とも思いました(ここで自分に問いかける、「会社に来るの、楽しい?」cv.弘子先輩)


プロデューサーがインタビューで話していた、ココ

この話、私何回するの


このインタビューを読んだ時、『あー……だから私こんなにこのドラマが好きなんだ……』としんみりしました。原作の持つ明るさも、厳しさも、内容はドラマのために変えていても同じように伝わってくるの、こういう思いがあったからなんだなーと感動しちゃって。
立場は違っても、同じ精神性を持って伝えたいと思うこと、それがこのドラマから伝わってくる愛情なんだろうなと思いました。

私が1番好きなセリフ、それは弘子先輩でも彩香ちゃんのセリフでもありません。

彩香ちゃんが弘子先輩にオフィスで大告白した事を聞いた後輩が、

「お二人は付き合ってるんですか?」

と気になって聞いた時のこのセリフ


優也先輩、顔が良すぎる
このセリフ、原作だと名も無き同期が言うんだよね


本当に、この世の全て、これ。


生活も仕事も恋愛も結婚も妊娠も家庭のことも、本人が言わない限り決めつけたり首突っ込まないのがマナーですよね。本人たちですら決まっていない、決めきれていないこともあるし、その時その時によって変わっていったりもする。ましてや人に言う義務なんてない。

自分のことも、人のこともふわっとしたままただ受け止めていく、その大切さを、原作では名も無き同期に、ドラマでは優也先輩に、注意しないと聞き逃してしまうくらいさらっと言わせるところ、そこが『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』という作品の大好きなところなんです。

最高な漫画とドラマを、ありがとうございました。

おわり


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