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大谷翔平と上杉達也は羨ましい

幼少期に好きになり、始めたことが性に合っていて、体躯、あるいは環境にも恵まれ、練習や努力が素直に結果に結び付けば、それはもう、ブレることなくその道へ邁進して行く他ない。

大谷翔平って一番理想的で、幸せだと思う。
彼を尊敬するといったことを割とよく聞くが、私にはそういう感覚はなく、ただただ、生き方として羨ましいというか、語弊を恐れずに言えば、楽だろうと思う。

でも、やはり大いに語弊はありそう。

ただ、余計な事を考えることも、寄り道も少なそうで、広義で"最短"ではあると思う。
そういう意味で、憧れる

対して、練習嫌いで、また体育会系のノリが性に合わずに高校から大学にかけて野球部の入部、退部を繰り返して、結局やめてボウリングの道を志し、でもプロボーラーの試験に原付きで向かう途中に交通違反を起こして、その反則金で受験料が飛んでしまい受けられず、半ば仕方無しに野球の道へ戻り、そこからようやく本腰を入れてプロ入りしたという、落合博満

私はこういう方に魅力を感じてしまう。

もしくはプロを一度クビになり、バッティングセンターで働きながら練習して、再び返り咲いたカズ山本など。

幼少期から芽が出続けて、環境に恵まれて真っ直ぐに行けば、そりゃそうなるし、なんなら当たり前とまで思ってしまう。
また、世代や立場でその意味合い、捉え方は違うが、これは夢のある話しなのかどうかとも考えたり。
「憧れるのをやめましょう」と言われても、ほとんどの人にとっては"憧れでしかない"対象だろう(オリジナルの大谷の意味合いとは別物で、加えて古い。)。

そして想起したのが野球漫画タッチのタッちゃんこと「上杉達也」だ。
これはフィクションゆえ、エグい。

まず、運動神経がズバ抜けており、何をやっても、例えばボクシングにおいてもそれを発揮する。
ほぼ野球一強の時代だからそうなったが、90年代ならばエースストライカーの線もあっただろう。
確か球種はストレート一本で、甲子園を制覇した。

そっちは置いておくとして、何はともあれ、やはり、隣の幼馴染が超才色兼備で、そしてなぜか好いてくれているという、それ。
余計な駆け引き、惚れた腫れた、フリ振られ、マッチングアプリ、植草さんに相談する必要もない。
それに関する自分磨きも不要。なぜならありのままの自分を好いてくれているから。
どんな勝ち組も敵わない。
ついでに「南風」という雰囲気の良い店も、コーヒー、喫茶店好きとしては羨ましい。
生まれながらにして、全てが揃っている。

でも重要なのは、それに気付くかどうか。
それを幸せだと感じなければ、意味がない。

達也にとっては生まれながらの環境だから、それが普通との感覚だろう。
細野晴臣松本隆が幼少期を振り返る際に、"普通の家庭"で育ったと言う感じ同様に。
しかし、その彼らや周囲がこぞって「お坊ちゃん」と称する、お坊ちゃんofお坊ちゃんの高橋幸宏の底無しの果てしなさ。

でも、超才色兼備が彼女、妻であるプレッシャーもあるのか。
いや、でもそれに動じない鈍感力が達也には備わっている。
そしてそういう目で見ない達也をまた、南は良しとしている部分があるのか。
完璧な設定だ。

なんか大谷翔平と関係なくなってしまった。
そして比較対象が野球ではなく「浅倉南」になってしまった。

タッチのご都合主義と比べたら、大谷なんて屁でもない、地道で努力家のただの凡人。そんな凡人が大リーグを席巻するなんて、やはり、まさに夢のある話だ。

大谷の実際のところはよく知らないため、だいぶ勝手な偏見となったが、最短ルートという意味では"家業を継ぐ"というのも理想的であると思う。
もちろん、それとは別のことがやりたいのに否応なしにといったのは別として。
小さい頃より、その働く姿を目の当たりにして、憧れて、ブレることなく行けるのなら、それに越したことはない。
そういえば大谷の両親も有能なスポーツ選手である。

私にはそういったのものが無いから、とにかく一本の柱があるのは羨ましい。

自身が大谷スペックだったとしたら、そこそこ練習して、日本球界で幅を利かせてふんぞり返って、ダラダラと過ごしているだろう。
もっとも、そんな思考の奴はどれだけ恵まれていようと、プロ野球選手にすらなれない。

如何なるスペックにおいても、仮に背が190cmあって100mを10秒台で走れたとしても、中身が私である限り、私のようにしかならないだろう。

私は私、他と比べてもしょうがない」というニュアンスの、"困った時のちょい足しフレーズ集"なる本に載っていそうな、J-POPにおいて伝統的で味の素みたいな歌詞のフレーズがあるが、こういうことか。
今私が歌詞を書くならば、これに手を出してしまうかもしれない。

だが、キリンジの名曲「エイリアンズ」において、弟の泰行氏がこれのサビの歌詞に難儀していたところ、兄の高樹氏から「他が凝っているから、サビはあえてベタでも良いのではないか」といったようなアドバイスを受け、「君が好きだよエイリアンズ 君を愛してるエイリアンズ」に落ち着いたとのエピソードがある。

それで言うと、先の"味の素"的なフレーズも、そこだけ切り取ればそうなってしまうが、実際はそれぞれの満を持しての「私は私、他と比べてもしょうがない」なのだろう。

ひとつ言えるのは、私が使う「私は私、他と比べてもしょうがない」は、「私は私、他と比べてもしょうがない」史上、もっともくだらない類いの「私は私、他と比べてもしょうがない」だろうが、それもまた、しょうがない。なぜなら私は私、他と…

この夏は1995年当時に購入した野茂英雄のドジャースキャップを被り倒そうと思う。ひねくれている。
近年、彼が太り過ぎだとか何だと言われているが、白髪混じりのヒゲ生やしてドデーンとしていて、イカついメキシコ人みたいでカッコいい。
あれだけ身体をデカく出来るのも才能だと思う。

そういえばヌートバーも「タッちゃん」って呼ばれていたな。
発音は梅宮辰夫の「辰っちゃん」の方だけど。

ちなみに、そうは言っても私は大谷翔平贔屓である。
誰がどうやっても届かなそうな、圧倒的に異次元な存在って楽しい。

なんなら、ちょっとぐらいの悪さしていたとしても気にならないし問題ない、むしろちょうど良いと思っている。
例の件とは関係なしに。
あれは完全なる被害者でしかないないことが証明されたが、もし仮に加担していたとしても、大リーグ全体で、または日本の総力をあげて揉み消すべき、あるいは「それくらい許せ」との考えを持つほどに、贔屓している。

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