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物語

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#写真

仰げば尊し

チェリーブロッサム 馬鹿みたく咲き誇る 春だからって 許してあげない 写真を撮るなら なんか言ってくれよ 黙ってちゃそれもう 盗撮だから 決まって君はもう気まぐれで スケべな話はNGで ぼくは ダサい髪型をけなされて アハハハって笑う 初めましてって言った日から すべてが始まって 触れたりはできないままで 仰げば尊し 壊れちゃうのが怖いだけな 弱虫意気地なし せめて名前呼んでくれよ 仰げば尊し 初めましてって言った日には 実は何も始まってなくて 今がチャンスと息を飲んだ

絵になる頬

傷跡に松明

レモンティー

アガルタパンゲア全部聴いて 聴いて聴いて聴いて 呪詛みたいなものを見出しキミは 海に還る日に取り憑かれた そんな話を対面でできる日が また来る日をずっと待ってる

film

退屈な街が笑った 戻れない日々を想って 本当はこそばゆいけど 触りたくなる部分がある 逃げ足の速い夜は 名残だけ置いて出てった 微睡みの中でキミは 床の上で寝ていた

どぶねこ

書き損じた 手紙を集めてつなげて 君への想いを カタチにしてみる しわくちゃでブサイクな ボクらのキモチは 思わずこぼれて はずかしくなって うそぶく 手で 肌で 感じれるものは 実は君が思うよりずっと 多い 流れる日々は そっと 気づかないように過ぎるけど 忘れてく訳じゃない 食べて消化していくよなもんだ 傷つける君は 本当はやさしい 海よりも空よりも はるかに大きい

パステル

青い空を黒い雲が渡り その向こうから オレンジの日が灯る それを森の緑が遮って 透明な風に 鳥が運ばれる 音は無くて ただ街が変わる 目に写るもの全てが 黒味を帯びていく 風が鳴った 音が始まった 夜になるよ 夜が来るよ いつの間に 6時55分 夏はもうとっくに到来して 梅雨の真っ只中だっていうのに 水気の少ない でも心地良い 風を受けた カーテンがたなびいて 夏虫を遮る 空の流れが勢いを増して 遠くへ消える 影が亡くなって 闇の渦の中 街灯が点いて 虫音がせわしくなる やけ