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なんか変

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経験不足

知りたいこと 知りたいけど 図書館は嫌いなので 身を削ることにします 楽な方法を実践します 頭蓋骨がモロくなるなら 脳味噌を硬くすればいい そんなこという人は 普通じゃないんだ アスファルトに突っ伏した 物体 生き物の気配がまるでしない 「Dead? or Alive?」 一人は恐い 二人は辛い 三人以上は吐き気が凄い だから私は部屋の中 冷房の効いた 部屋の中 ガラス ブチ当たって 死のうとしている 蛍光灯に焼かれて 死のうとしている 危険に近づいて 死のうと

ずっと全然違う

シュウトと読むこの文字を 知らずに過ごしたサンジュウ数年に 一つも後悔はなかったし 誰にも迷惑かけもしなかったのだ そういうものがこの世にたくさんあって 私は今も見つけられずにいる それがもしもニジュウ数年の時に 知っていたならば違っていたのにと 僅かな後悔に悶絶することも きっといずれはあるのだろう その後のヨンジュウ数年後にまた そんなことがあったときには だいぶ脳が弱くなってしまっていれば きっとたくさんラクなのだろうかと

土星の輪

君が嘘つきになりたいというのなら 俺はお前の舌を引き抜いて笑ってやる 最後の曲が終わる頃に見えた 危なめな残像の話をしただけなのに 僕はいかれてしまっているのかを 確かめるようなのとはできやしない 普通が怖くて異常になりたいだなんて 平和な国のアンチ-クライシスなのかな

エニグマ

背の低い幹から伸びる 三角の顔たちが笑う 師走の背景に群れて 枝葉が舞い散りきらめく 岩のようなゴツゴツが 平気にそれらを丸める 煙のように生きていたい 呼吸の中に灯火を遺して すばしっこく雨粒を避ける

左耳の風

3秒間くらいの記憶はすぐに 通り過ぎた風になるよ 大人になりたい 真夏の夜 雲行き 怪しくなって 足取りがやけに 重くなった 雨粒なぞって 地面に這う 一番好きな場所は いつもそんな日で 動かずに じっと 迷わずに ずっと すがた かたち 変わらずに いられたらなあ

カーブ

捨てられた感情を 拾い集めるかの様に 私の心は自由自在 形を変えて便利です 作られた優しさ 身に沁みて 涙 溜まる なんて素晴らしい世界だ 皮肉も糞もありゃしない そして次に来る困難を 最低限のダメージで 乗り越える訓練がてら 思いにふけり また日が墜ちる 耐えられない程の空気に苛まれ 身体半分 不能状態だ 情けなさすぎて嫌な汗が吹き出した 何も咲かない 花壇の前で よく泣いた 草も無駄に抜き捨てたの 雑草まみれで青臭い手が やがて現実回帰を促してくれる ANOTHER