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なんか変

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なんか変っぽいうたをまとめていきます。
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2020年8月の記事一覧

経験不足

知りたいこと 知りたいけど 図書館は嫌いなので 身を削ることにします 楽な方法を実践します 頭蓋骨がモロくなるなら 脳味噌を硬くすればいい そんなこという人は 普通じゃないんだ アスファルトに突っ伏した 物体 生き物の気配がまるでしない 「Dead? or Alive?」 一人は恐い 二人は辛い 三人以上は吐き気が凄い だから私は部屋の中 冷房の効いた 部屋の中 ガラス ブチ当たって 死のうとしている 蛍光灯に焼かれて 死のうとしている 危険に近づいて 死のうと

コクピット

薄暗い窓の向こう きつめのスペース ポテトチップスとか 濡れティッシュ 積んだ りぼんとマガジン パジャマと部屋着兼ねた ユニクロ的な衣服 さながらこれはeスポーツ でも死なずにコンティニュー 数えるのやめて 早や5年 教わる気失せて あと55年 畳むタイプの椅子で 腰を悪くとかして たまにジムに通う とかもしない 指示は極めてラクで 地味な単純作業で レバー倒して 避けるだけ ようこそ 狭い世界へ さよなら 広い世界め ようこそ 狭い視界へ さよなら 広い視界め

闇中航路

狂った猫のあとを追う 暗がりを抜けて 森の中 いつの間にか 夜 辺りは殺気だって ピンと張りつめている もう帰ろうと思ったら イキナリ 蛍光色のオレンジを着た老人が 4人出てきて なんだか生温い 風が吹いて そのままオレは 気づいたら ネコになっていた

こそあど

こそあどって知ってる? ここそこあそこどこのこと こそあどで表せない場所が あの世だよっていう噂 全然おもしろくないけど ホントかもとか微妙に思うと ムカつくから私はなるだけなるだけ 注意深くそれを無視します それはそこではなく あの世の近くで笑っています

コンクリート

眠くならないから 眼を開けたまま 何か奇妙な感傷で TVに嚙りつく 明らかに変わった過去と現在の自分 原点回帰は負け犬の試行錯誤 気づかぬ知らぬ間に都市は少し狂って 取り巻く社会やら時代がそれに追いついた 有限だなあと感じる 身近な生物の死滅とか モラルなら心配ない すぐに変わってしまうから ねじれてしまっている 空間は歪んでいる 簡単さ 線や点に沿って歩いたりすればいい すぐに泣き喚いては すりよる生き物 夜を待てず 蠢き出した 悲しい欲求 古くなって沈んでい

イエイ

肺がなぜか 鍾乳洞みたく ドロドロ タバコも喉までしか 入れたことないのに 不吉な予感で 亀裂が入った ピキピキ 呑気に笑っていた 昼のTV 懐かしい あ、そうかって納得 ぐるぐる回る思考回路で 間違ってる目標 見つけた 地ベタを這いつくばる 塾行かなきゃ 通過時の風ウザい 前髪飛んだ ココアだけ昼に飲む 耳栓超クサイ 今日も息するだけで ごめんなさいの気分

四次元娘転送中

クーラーボックスに 閉じ込められた 夏の匂いを 追いかけて 追いかけて 空調の悪い 殺害現場へ 気怠い首を鳴らす 窓際に 蝉の死骸 ナンマイダ ナンマイダ… 風変わりな制服 ハイソックス 緑色のカラーコンタクト 刹那 街は黒く 一瞬死んだような 気 さようなら 指で書く 震える指が 「クシャッ」 問いかけた 家どこだ 水色のシューズはもう 雨に溶ける 重圧が程良く 踊れなくなる 白いイヤホン 爆竹みたく轟く 唸る うねる じゃあ行く 首謀者をかくまって 体の中 散切れる瞬間

終わりの時代

可笑しいね 笑っちゃうね テレビが可笑しいね 時代がさ 可笑しいね ラブドラマが狂ってきた 2004年 2004年 終わりの時代がやってきた オレが大人になったせいか 世界が可笑しくなったせいだ 面倒臭え 面倒臭え 色恋沙汰を否定する 18歳 オレは今 誰と話せば楽になる そう この空の青と夜の黒と朝の水色 街は黒 どす黒い 人も黒 会話は嘘 ギャア ギャア 言うなよ 群れんなよ 色がちがうよ こことそこ 境界線が見えるぜ オレにははっきり見えるぜ みんな白 そしてオレは黒

水色

ああ それは いつもと同じ 8月半ばの 後楽園 午後は 間延びして 熱を帯びて 君はiPhoneで 美しい曲を 僕は脳が沸騰して 楽しい曲を 暮らしの中に 少しだけ 忘れるように 少しだけ 薬を飲んだ 少しだけ 水色の 右手の薬指から 私の宇宙に入り込んで 祭りの後悔 いつまでたっても夢の国 抜けだせないまま 大人になってしまった! 暮らしの中に 少しだけ 忘れるように 少しだけ 薬を飲んだ 少しだけ 水色の

とりいそぎ

なんでもかんでも不自由だから ガサツになってしまうのいつも 割と好きだった人とかいても なんだか無理矢理キライになったり どうでもいいような男の方が なんだか都合がよく思えてくるから 世間的にはふしだらだけども わたしにとっては理論的なの 構築されているものから全部 空中解体していく感じ 構築されているものから全部 空中解体していく感じ 害虫駆除に勤しむあなたを とりいそぎ好きなわたしは孤独

チキン

真っ黒な部屋 テレビ点けて 深夜放送ずっと流してた 寝るのが先かタイマーが先か 事切れるタイミング競ってる 眠るのは死ぬのと似ている そんなことを思っている間に 僕ら夜にまぎれる お約束の朝が来て 泥となり溶けた夢が 死にたいも殺したいも同じと口走る 寝癖だけがなんかに抵抗してるみたい シャワー浴びるまでは ゾンビみたいな気分で いさせてよねえ もう頑張るから そんな言い訳で過ごしてく おまけみたいなラッキー期待してる間に 日が暮れる 優しさは自ら生み出すものだと言われ

平気を装うダサい俺と 正気を失いそうな俺が 心臓の左心房と右心房で 追いかけっこしてる そのうち脳味噌、怒って 肺のあたりに立ってなさい 押しくらまんじゅうしながら 冷える酸素 もう一度だけ怖いけど ちゃんと聞き直してみようかな 彼女の眼は死んだ魚というより もうほぼ骸 首筋に生えた白い毛を 笑って抜いてもらってた 一緒にじゃれてはしゃいでた あの頃や 尻の筋肉を鍛えれば 腰痛とかも治るらしい 池上彰が言ってたもん あの嘘や 喉がもうポカリスエットを欲してる さっき

めずらしい犬

だれにもなつかない しっぽはふらない 舌ださない はしゃがない めずらしい犬 交尾はしたくない えさはあんまり要らない たまに噛みたい 殺したい めずらしい犬 知らない街に出て 迷い迷い夢の中 雨を凌げる屋根が あればいいがそれもない 虹が出たら見上げて たまに吠えたり鳴いたり だれにも聞こえない 声で 愛など見たくない 恋などしたくない 自分のことが わからない めずらしい犬

PURE DANCE

埃を被った トウシューズ 私の 蜜を吸って 本末転倒 汚い過去 チケットを売ったり 買わせたり 醜い事だと思えば 罪 それ以外は 嘘 ベルが鳴って 肌が収縮したの わかった トラベルバッグはまだ 沼の底 いつでも笑える 酷く悲しんだ後でも 空に澄み渡る 紫色の雲 血がでる爪先 観ていただけ そう言うつもり ピスタチオの殻 飛ばしてた 競争しながら 勝てるわけなんかないわ 知ってた この世の最後はどうか 私にください