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僕にビジネス書が必要なこれだけの理由

ビジネス書が好きだ。月に3冊は買っていると思う。

MBAの要点を纏めた本とか、ジェフ・ベゾスの半生を分析した本、起業に
必要な心構えやファイナンス知識が書かれた本、島耕作の名言集なんかが
僕の部屋には一緒くたに転がっている。心理学実験に裏付けられた
モチベーションの出し方を網羅したものもビジネス書と括れるだろうか?

それらの著者は教授だったり、キーパーソンの部下だったり、社長本人だったり島耕作だったりと様々だけれど、取り合えずビジネスについて何らかの様式で語っている本をビジネス書という。

簡単に儲かる!とか、そういう安直なやつもあるにはあるが、

「Googleがガレージでひっそりと生まれてから広告業で覇権を取るまでの軌跡、フリーミアム戦略の何たるか」みたいな本を中学生あたりで初めて読んで以来、すっかり生きる現代史みたいな体裁のビジネス書の虜になってしまった。

ところが、僕の大好きなビジネス書に対してやいのやいのとこんな酷いことを言うやつが一定数いるのだ。

「ビジネス書を読んでるやつは、それっぽいことを読ませて満足させるという”ビジネス”の哀れな養分に過ぎないっしょ(笑)」!!みたいなことを!!


まあ~~なんて酷いことを言うんだ!?


全くその通りだ!!

図星すぎる(笑)


当然分かっている。

いい歳したオッサン達が大挙して10万部売り上げたビジネス書、ザラにあるから知っている。

億万長者のバイブルが売れた数だけ億万長者が生まれたら世話ない。

夢を見させて金を取る、ビジネス書ってそういうもんでしょう!

うん、そういうもんだよ!


しかし、それでも僕はなりたいのだ。

金持ちってヤツに。


別に、意識高い系って言われたいから読んでるわけじゃないのだ。

ただ純粋な子どもの様に、

お金が、ほしいのだ。


Q, その為に僕は、宝くじを買うべきなのか?

A, ビジネス書は、宝くじを当てるよりは再現性の高い方法を教えてくれている気がする。


Q, では、それより競馬の必勝法を一生懸命研究するべきか?

A, ビジネス書は、馬を見るより面白い。(個人的見解)


Q, では、逆玉(玉の輿の逆の略)を狙うのはどうか?

A, 結婚するために頑張り、離婚しないように気を配ることが幸せだろうか?僕はそうは思わない。


Q, 話を戻そう、金持ちになりたいのか?

A, とてもなりたい。


Q, なぜビジネス書なのか?

A, 経営戦略やファイナンスの知識、ビジネスモデルの歴史から、上司や部下との接し方、上手な会話のやり方まで、まさに今この時代に、現代人に必要とされている知識が詰まっているから。

Q, ビジネス書を読み尽くしたからといって、億万長者になれるとは限らないのでは?

A, もちろん、ラリーペイジやウィリアム・ヘンリー・ゲイツ3世がビジネス書を読んだおかげで大成功を収めただなんて、ちゃんちゃら、赤ちゃんのうぶ毛ほども思ってないし、ビジネス書を山盛り読んだからビジネスで成功を収める確証もどこにもないなんてそんなことは分かり切っている。しかしもしそれだけしてもダメだったら、その時は開き直ってビジネスにでもすればいいのさ。

Q, ・・・?おっしゃっている意味がよくわからないのですが。

A, 「ビジネス書を読むだけじゃダメだ!」っていうタイトルの本を書けばいいのさ。

Q, 一周回ってビジネス書もビジネスになるということですか。

A, ミイラ取りがなんとやら、ってね

Q, ミイラ取りがミイラになる、ですね

A, 厳密に言うなら「ミイラ取りのミイラを取りに行ったらミイラ取りのミイラもミイラ取りのミイラだった、まじうけぴ」じゃない?

Q, いや、それを言うなら「ミイラ取りが取ったミイラもミイラ取りだった。すごいエモみが深い」なのでは?

A, わかりみ~~!! ところで何の話してるの?

Q, ビジネス書。

A, まあ色々言ったけどさ、結局、デズニーに行くのも宝くじを買うのも、非日常を感じたい人間の本能が指し示す先の光を掴みに行くって深みがありみじゃん?

Q, わかりみ。

A, ビジネス書は、ネズミと仲間たちに幸せを一方的に分け与えられたり0.00001%の確率で1億円を当てるのをただ受け身で待ってるサラリーマンより、成功者の生き様や良い習慣を垣間見て「このままではいけない、もっと良い人間であらねば」と危機感を抱かせ自発的により良い人間であろうという行動を引き起こし、結果的に金持ちにならなかったとしても人当たりの良い上司になったり、良い子育てをしたり、知的に政治が経済に対してどうあるべきかという持論を展開して一目置かれる存在になれるキッカケとしてあるわけだよ。

Q, 今、ネズミーランドの信者を敵に回しませんでした?

A, 車を運転したい全ての人が教習所に行って道交法を学ぶように、物事を学ぶにはそれを一番正しく理解しているであろう機関や施設、人間に教わるべきだと思う。

しかしこと「ビジネス」の世界に限っては、「確固たる正しさ」の象徴は存在しない。大企業の経営者が常に正しいわけでも、世界一の投資家が常に正しいわけでもない。

ましてや、何も成し遂げていない自分の何かが「正しい」のかと問えば、恥ずかしながら何の持ち合わせもない。

ビジネスというのは、仮説と検証の繰り返しで答えを出す他ない。
「赤信号は渡ってはいけないけど、青信号は渡っていい」なんて単純な話ばかりではないからだ。

赤信号でも渡らないと行けない時、どうする?
コストや安全性を満足していて、再現性が高いのはどれ?

周囲の車のエンジンを止める?

道路を通行止めにする?

ルールを変える?

歩道橋を作る?

ドローンで飛ぶ?

何が正解かを導き出すのは、時代であり、人々の固定観念や理想であり、競合他社であり、市場規模だったりして、それぞれの選択にはライバルがいて、シェアがあって、特許がある。

どこに照準を合わせ、資金を投入するのか、考え出せば悩みは山ほどあり、マリアナ海溝より奥深い。

そんな折、最善ではないとはいえ万人に胸を張れるだけの充分な栄光を築いた先達が、「俺たちほど成功を収めるのは難しいだろうけど、まあ俺っち優しいからアドバイスくらいはしてあげないこともないし頑張ってみたら?」と、気まぐれで提供してくれるknow-howの塊がそう、ビジネス書なのだ。

もし仮にその殆どが筆者の自慢話だったとしても、先述した通り「現代の歴史書」であるのに変わりはない。どんなに読む価値のないと思える本にも仮説と検証があり、最終的な答えまである。


ビジネス書は夢を売るビジネスだ!と息巻いて悦に浸っている諸君。

今急成長している宇宙ベンチャーはどれも、「宇宙に行く」というビジョンを売り、資金を手にしている。

夢の無いネズミ王国に行列は出来ないし、当たりのない宝くじを買う人はいない。

「サイエンスフィクションです」と前置きしているハリーポッターが(現実にハリーという魔法使いはいないのに)売れるのだから、「嘘のような本当の成功秘話」が沢山読めるビジネス書が売れないはずがない。

諸君が言っている「ビジネス書は夢を売っているぞ」は、

「ハリーが飛べるのはグリーンバックにCGを使っているからだぞ」

と指摘するくらい夢がない(当たり前の)ことだ。


そんな一銭にもならないヤジを飛ばすよりも、有意義に人生を過ごせるとっておきの方法をひとつ知っている。

君が具体的にどんな行動を起こせばより有意義に過ごせるのかを知ってるわけじゃないけれど、自発的により良い人間であろうという行動を引き起こし、結果的に金持ちにならなかったとしても人当たりの良い上司になったり、良い子育てをしたり、知的に政治が経済に対してどうあるべきかという持論を展開して一目置かれる存在になれるキッカケになりそうなものは知っている。

それはもちろんビジネス書!あーもうわかったって、わかったからそんな怪訝な顔しないでくれよ。でも本はいいもんだぞ。

この際だから、ビジネスに興味のない人にもおすすめできる普通の本を紹介しておくぞ。ありがたくご覧にいれるのだぞ。

①前向きになりたい人に

「覚悟の磨き方 ー 超訳 吉田松陰」編訳・池田貴将 サンクチュアリ出版
―「私は 人を疑い続けて、うまくやるよりも、 人を信じ続けて、
  馬鹿を見る男になりたい」 ―本文より抜粋
「いろいろあった人へ」著・伊集院静 講談社
―私たちはいつもかつもきちんと生きて行くことはできない。それが人間というものである。悔むようなこともしでかすし、失敗もする。もしかするとそんなダメなことの方が多いのが生きるということかもわからない。
―本文より抜粋
「漫画/新装版 君たちはどう生きるか」著・吉野源三郎 マガジンハウス
ー人間が、こういう不幸を感じたり、こういう苦痛を覚えたりするということは、人間がもともと、憎みあったり敵対しあったりすべきではないからだ。(中略)およそ人間がみじめだと思い、それをつらく感じるということは、人間が本来そんなみじめなものであってはならないからなんだ。
―本文より抜粋
「OPTION B ―逆境、レジリエンス、そして喜び」著・シェリルサンドバーグ/アダム・グラント/櫻井祐子訳 日本経済新聞出版社
―まだ晴れやかな気持ちにはなれない。でもこの5か月間、どれだけ精一杯やってきたかは、自分だけが知っている。これからも生きていけることを知り、子どもを育てていけることを知った。たくさんの助けが必要なことを知り、助けを求めることを覚えた。―本文より抜粋

②これでダメなら諦めろ!なビジネス書

「SHOE DOG -シュードッグ 靴にすべてを」著・フィル・ナイト/訳・大田黒奉之 東洋経済新報社
―「どれに決めたんだ?」とウッデルはその日の遅くに聞いてきた。「ナイキにした」と私はつぶやいた。「そうなんだ」。「そう、決めたんだ」。「きっとみんな気に入るよ」とウッデル。きっとそうだ。 ―本文より抜粋
「隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働」著・ルトガー・ブレグマン/訳・野中香方子 文藝春秋
―筆者は、まだ二九歳の若さで、ハイエクからマルクスまでを縦横無尽に読み解き、説得力のあるデータを提示しながら、まず今日の世界の状況をこんな風に絵解きしてみせる。 ―日本語版編集部解説より抜粋


本日は以上です。

読んでくれてうれしいです。