PF-07321332開発中の「コロナ治療薬」について知りたいこと【米専門家が解説】
PF-07321332
「プロテアーゼがいて、
IgA(免疫グロブリンA)がいる、ごめんくさい。」
まるで、チャーリー浜のギャグのように、
科学電車が行けるのはここまでだ。
科学電車は、インフルエンザであれ、HIVであれプロテアーゼ阻害薬の周縁を回っているだけで、決して前に進んでいない。
だが臨床においては、口腔内に歯周病菌などの病原菌があれば、ウイルスを粘膜細胞に侵入しやすくするプロテアーゼが産出する。これがウイルスのスパイク上のHAヘグマチンを活性化させることで感染が起こることはエビデンスとして確立している。
また、唾液内の免疫グロブリンであるIgA1、lgA2にはタンパク質分解や多くの細菌プロテアーゼに対して良好な耐性を示すことから、IgAは細菌感染防御に重要であることもわかっている。
この国は、科学の分析、解析に囚われすぎている。ウイルスの内側に潜入し、自己臨床、自己治験、自己学習に基づいた、不明や未知に対しての全体的解釈が必要である。
つまり、唾液に抗ウイルス作用があるなら、その機序を解析するよりも、いかに唾液における高密度の多量体IgA抗体を産出すべきかを考えるべきである。
「PF-07321332」は、抗ウイルス薬(プロテアーゼ阻害薬)のリトナビルを配合。リトナビルは、効果の反面副作用も強い。現段階では、COVID-19に対する承認は取得しておらず、その有効性・安全性は確立 していないため、COVID-19に対する使用にあたっては、リスクを十分に配慮しなければならないが、唾液の分泌を刺激するにはその必要は全くない。