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ファクターX〜命題(2) 僕たちは一匹の無名のマウスにすぎない、だが意識を持つマウスである。


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僕たちの手で「臨床」を形成し、科学にバトンを繋ごうじゃないか。



命題(2)
僕たちは一匹の無名のマウスにすぎない、だが意識を持つマウスである。


この国には優秀な免疫学者が大勢いる。免疫学は日本が世界でも大きな成果を上げている分野の1つであり,日本発のマクロファージ学は、世界でトップクラスの素晴らしい研究レベルを保っている。僕たちは、この国の免疫学の可能性を信じてみようじゃないか。

医療危機を救うためには、最も重要なのは底辺の再構築(ボトムオブピラミッド)である。
今、僕たちに出来ることは、少しでも「免疫」を上げるしかない。一人一人が「免疫」を強化すれば、「重症患者」は「中等症患者」に、「中等症患者」は、「軽症患者」に、「軽症患者」は、「無症状者」に、「無症状者」は非感染者になる可能性を秘めている。

医療崩壊を防ぐための命題は2つである。一つは「サイトカインストームを起こさないためには、どうすればいいのか」ということ、そしてもう一つは、「サイトカインストームを起こしたら、どうすればいいのか」ということである。

つまり、医学の入口(末端)と出口(先端)の問題、つまり食と生命の問題であり、その主題は共に「免疫」についてである。

「免疫」システムは諸刃の剣である。サイトカインストーム、「免疫」が暴れだすと、ワクチンや抗体、そしてアビガンなどの抗生治療薬の効果は、ほとんど期待できない。

4月15日に、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構と、国立大学法人北海道大学遺伝子病制御研究所の共同による論文が発表された。

新型コロナウイルスに生じる致死的な急性呼吸器不全ARDSはサイトカインリリース症候群CRSであり、CRSを治療することができれば新型コロナウイルス感染症、COVID-19も恐ろしい病気ではなくなる。

この論文では、ここでの重症化は急性呼吸促迫症候群(ARDS)の発症と定義された。COVID-19に発症する致死的な急性呼吸器不全ARDSの発症の仕組みを考察し、その治療としてIL-6-STAT3経路遮断の有効性を示唆したのである。

だが、こうした研究や臨床はこれからの課題であり、私たちは、目の前で起こっている、医療崩壊の現実に、向き合っていかねばならないのである。

この未知のウイルスと戦いを展開するのは、政府でも、議会でもなく、医療と科学、そして無名の戦う人間たちである。この危機的状況を突破するために、必要なのは「生きる覚悟」と「死ぬ覚悟」を持った人間である。つまり、楽には生きれないし、楽には死ねない。腹をくくるしかない。そして、必要なのは批判でも、議論でもなく行動である。この国では、様々なデータ解析や予測が行き交っているが、共通するのは誰も戦わないということだ。

僕たちゲイジュツが国や行政を批判して、実際のモノを作らないのは卑怯だ。現実離れした理想や抽象を描くだけであれば、それはこの国の政治家や現代アートと何ら変わりがない。ゲイジュツにおける表現とは、存在に依拠し、存在を変容させ、存在を生産し、存在を再生産する実践のことである。

もちろん、医療における命の「先端」では、僕たちゲイジュツの存在など全く無力だが、ゲイジュツにはゲイジュツのやり方がある。僕たちが、今、真剣に向き合うことができるのが、もう一つの命題である命の「末端」の問題である「サイトカインストームを起こさないために、どうすればいいのか」についてである。

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