マメ子雑記④きっとすぐにしなくなってしまう、忘れたくないこと

 

 マメ子は日々成長していく。赤ちゃんだから当たり前だ。

 友達や親戚の子を見るといつも思っていた。
え、もう笑った。え、立ってる。おせんべい食べてる。もう(赤ちゃんではなく)子どもじゃん!人じゃん!
 何回その類のことを言ってきただろう。他人の子の成長て早いのね、と。

 そして今、それを育てる側になった今思うのは、

自分の子の成長だって別に早いな!

ということだ。

 ある日突然、人に言われて、写真を見て、気づくのだ。あれ、もうあのくせなくなったな。え、こんなちいさかったっけ?この頃ぬいぐるみみたいでめっちゃ可愛い・・めちゃくちゃすらっとしたじゃん、等々々。

 わたしが好きだった、もうマメ子がしなくなったこと。いま可愛くて仕方ないけど、もうすぐしなくなってしまうであろうこと。

 保育器ベビーだったマメ子に会いに行くと、手はキュッと自分の両脇で握っているのだけど、なぜかいつも足を空に伸ばしてぶらぶらさせていたこと。指でつんつんすると避けることはなく、よく手と足を繋いだ。

 まだよく目が見えていない新生児のころ、ミルクを飲む時に標的(哺乳瓶)めがけて顔をふるふる、と振りながらかぶりついてきたこと。

 これも新生児のころの眠っているとき、熟睡するまで日本舞踊のように両手が常に動いていたこと。産院では見栄切ってるのかな?と言われたものだ。

 ゆびしゃぶりを始めた頃のこと、体操のように両手をゆっくりとまわしあげてからでないと親指を口にもっていけなかったこと。

 離乳食を始めてからしばらく、食欲はすごいのに食事中のご機嫌がイマイチで、口にいっぱい詰め込んだままギャン泣きしたと思えば急にハグを求めてきたこと。そしておにぎり片手に、私の背中をなだめるようにポンポンと叩いてくる。大人のマネなんだろうね。ありがとね。

 なかなか歩き出さず、でも歩くのが好きで、カマキリのように両手を上げて手助けを求めてくること。両親とも来ないと、うーー!と不満に満ちた唸り声をあげること。

 眠る時、どう寝かせてもくるりと寝返り、うつ伏せですこーしおしりを上げたカエル足の状態で丸くなって眠ること。

 話しはじめたマメ子語たち。バイニャイ、ネンネン、パッパー、ココ、ごはんと私どちらを呼ぶのかわからないマンマ。

 まだ生まれて1年半もしないのに、振り返るとこんなにもきらきらと輝いて見える。日々目の前にあるのは、地味で難しいことばかりのように思えるのに。

 こんなに小さくて、わけのわからない宇宙人マメ子。どうにか人間にしてやるべく奮闘していて、どうやって人間らしくしたらいいのか途方に暮れているけれど、この宇宙人がいなくなってしまうことを思うと突然どうしようもなくさみしくもなるのだ。

 だから、このきらきらを覚えておこう。なるべく多くの素敵なことを。

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