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BOMとかBOPってなに

インドカレーの作り方

BOM部品表の講義には冷やし中華やそうめんなど料理のレシピの話が良く出てきます。
そこで本稿では、 私がたまに作るインドカレーの話から始めます。

インドカレーの作り方


以下の材料で、先ず香料をテンパリングして、タマネギをひたすら炒めてからマトンを入れて、最後にトマトを入れて煮込む。

材料表

実は、これは、熟練シェフのインドカレーのレシピと言われるものです。
ところが、これだと、料理に精通していない人はカレーを作れません。

そこで、 BOM (部品表)(ボム、英: Bills of Material)とBOP(ビーオーピー、ボップ、英: Bill of Process)が出てきます。

材料の一覧表がBOMです。これは、一般的にはP-BOM(ピーボム、英: Purchasing BOM )といい購買部品表です。いわゆる材料のリストです。
でも、これだけでは、カレーを作れません。

そこで、一般的に言われるレシピが必要になります。
レシピとは、以下の様な作業手順です。

レシピ

1.フライパンを2台、圧力鍋を1台準備する。
タマネギとマトンを切る。

2.1台目のフライパンにオリーブオイルを薄くひき、細切りしたタマネギを焦げないように、弱火で飴色になるまで1時間炒める。
そこに一口大に切ったマトンを入れ、軽く炒める。
炒めた、タマネギとマトンを圧力鍋に移し、水を入れて弱火で煮込みを開始する。
1台目のフライパンを洗い、新たににオリーブオイルを薄く引き、クミン・カルダモン・シナモンを入れて弱火で3分炒める。
2台目のフライパンでその他の香料を弱火で3分から煎りする。

3.1台目のフライパンで炒めたクミン・カルダモン・シナモンを圧力鍋に入れる。
2台目のフライパンで煎ったのその他の香料を圧力鍋に入れる。
ここに、一口大に切ったトマトを入れて、約1時間蓋をして弱火で煮込む。

4.最後に、塩を入れて完成です。


ところが、これだと、フライパンのサイズは?圧力鍋の大きさは?ここで欠落している情報はなんでしょうか。
もしかしたら、タマネギは切る前に皮を剥いてね。という当たり前の事や、盛り付け方まで記載しなければならないかもしれません。
それ以外にも水の量は、一口大って何センチ、切り方は等々不明な点が多く、そもそもこの材料一覧は、何人前ということでやはり素人には難しいレシピです。
そこで、誰でも間違いなくカレーが作ることが出来る様なレシピが必要になります。このレシピがBOPです。
先ほどのレシピの作業手順をある程度まとめて作業工程として記載しました。右側の括弧内にイメージが湧くように製造業での工程を記載してみました。

BOP

1.準備(品揃え)
2.炒める(加工)
3.煮る(組立)
4.味付け(仕上げ)
5.盛り付け(出荷)

これらの各作業手順はSOP(標準作業手順書)(エスオーピー、英: Standard Operating Procedures)とも呼ばれていますが、SOPとBOPの違いは、SOPは、各作業工程毎の詳細手順を記載したもので、BOPは、全体の作業手順のプロセスフローを元に表現しているのが特徴です。
BOPの各作業工程毎の情報としてSOPの内容も含まれます。

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